
一条工務店の全館床暖房は、ほぼ全モデルで標準仕様。リビングや寝室だけでなく、廊下・トイレ・脱衣所・浴室など家中に温水式配管を敷設し、ヒートポンプ式の熱源機で温水を循環させて家全体を暖めます。
この「全館床暖房」は、エアコンのような上下の温度ムラがなく、足元から体の芯までじんわりと暖かさが広がるのが特徴。
配管は「一筆書き」方式で継ぎ目が少なく、温水漏れリスクやメンテナンスコストも抑えられる設計です。
さらに自社グループで設計・製造・施工まで一貫して行うため、コストを抑えたカスタムメイドが可能です[1][6][14]。
一条工務店が全館床暖房を標準仕様にできる最大の理由は、圧倒的な断熱性・気密性の高さにあります。
断熱性能は国内トップクラスで、外気の影響を受けにくく、少ないエネルギーで家全体を温められます。
断熱性が高いことで、床暖房の立ち上がりの遅さも気にならず、温まった空気が長時間持続。
これにより、24時間つけっぱなしでも電気代が抑えられ、実際のランニングコストはエアコン暖房よりも安くなるケースが多いです[5][15][17]。
一条工務店の全館床暖房は、家全体の温度差を最小限に抑え、ヒートショック対策やコールドドラフト対策にも有効です。
リビングだけでなく、玄関・廊下・トイレ・浴室まで暖かく、冬場でも素足で快適に過ごせます。
火を使わないため火傷や火災リスクがなく、小さな子どもや高齢者にも安心。アレルゲン物質や埃の巻き上げも少なく、健康面でもメリットがあります。
他社では1階のみや部分的な床暖房が多い中、一条工務店は2階まで標準で全館対応している点が大きな違いです[1][4][14][15]。
全館床暖房の導入コストは30坪で約60万円~、モデルや仕様によって異なりますが、他社と比べて割安。
標準仕様のモデルなら追加費用なしで全館床暖房が付くことも。
ランニングコストは、24時間稼働でも月1万~1.5万円程度が目安(全電気代含む)。
高断熱・高気密住宅のため、エアコン暖房よりも光熱費が抑えられるケースが多いですが、家が小さい・部屋数が少ない・日中不在が多い場合は割高になることもあるので注意が必要です[3][9][15][10]。
メリットが多い一方で、デメリットも存在します。
・部屋の空気が乾燥しやすい
・立ち上がりに時間がかかる(高断熱で緩和)
・導入・メンテナンス費用がかかる(30年で約70万円の試算も)
・無垢床など一部の床材が選べない
・Wi-Fiの電波減衰や、床暖房が不要な場所(冷蔵庫下やパントリー)は外す工夫が必要
さらに、全館床暖房は冬の暖房専用で、夏場の冷房にはエアコンなど別途設備が必要です[8][11][17]。
一条工務店の全館床暖房は、設計段階で配管ルートやヘッダーボックス(配管制御ボックス)の配置を工夫することで、階段下収納やシューズクロークなど本来床暖房が入らない場所も暖かくできるテクニックがあります。
配管の通り道を活用して、収納スペースや土間の一部をほんのり暖めることも可能。
ただし、配置ルールを把握しないと、意図しない場所にヘッダーボックスが設置されてしまうこともあるため、設計士との打ち合わせが重要です[2]。
【参考リンク】
一条工務店公式サイト:全館床暖房の仕組みや省エネ性能、配管の工夫について詳しく解説
一条工務店公式:全館床暖房の家
断熱性能・気密性の比較や標準仕様の違いについて詳しい比較表
一条工務店の床暖房は故障ばかり?
設計段階でのヘッダーボックス配置や間取りテクニックの詳細
【一条工務店】ヘッダーボックス(HB)の4つの配置ルールは?