難燃材料 防火性能と認定基準の違いを徹底解説

難燃材料は、建築基準法上「火災時に5分間、不燃性能を維持できる材料」と定義されます。防火材料は大きく「不燃」「準不燃」「難燃」に区分され、それぞれ加熱開始後20分・10分・5分間の不燃性能が求められます。難燃材料は「難燃合板（5.5mm以上）」や「せっこうボード（7mm以上、原紙厚0.5mm以下）」などが代表例です。これらは建設省告示1402号や国土交通大臣認定品（RM-、RE-番号）で規定され、現場では認定番号の確認が必須です[2][3][5]。

防火性能は「燃焼しない」「有害な損傷がない」「有害な煙・ガスを発生しない」という3要件で評価されます。建築基準法施行令第108条の2に基づき、告示仕様（標準仕様）と大臣認定仕様（個別認定）の2パターンが存在します。難燃材料を使用する場合、認定を受けた材料を認定通りの工法で施工しなければなりません。寸法や構成が異なると認定外となるため、現場での加工や代替品選定には特に注意が必要です[1][2][3]。

難燃材料の代表的な建材には、難燃合板（5.5mm以上）、せっこうボード（7mm以上、原紙厚0.5mm以下）などがあります。これらは主に内装制限が課せられる部位、例えば特殊建築物の壁・天井・柱・扉などで使用されます。建物の規模や用途、地域によっては防火材料の使用が義務付けられており、例えば防火地域内の看板や広告塔、無窓居室、調理室などが該当します。外部仕上げ用にはRE-番号の認定材料が使われます[2][3][4]。

難燃材料は、性能を損なわないために認定通りの工法・組み合わせで施工することが重要です。現場での加工や代替品使用は認定外となるリスクがあり、防火性能が発揮されない可能性があります。製品には認定番号や防火性能ラベルが貼付されているため、施工前に必ず確認しましょう。また、品質情報管理システムを活用し、製造から流通・施工まで一貫した品質管理が求められます[1]。

難燃材料は不燃・準不燃と比べてコストを抑えやすく、木材や合板などデザイン性を活かした内装にも柔軟に対応できます。例えば、温かみのある木質空間を保ちつつ、必要な防火性能を確保したい場合に難燃材料が選ばれるケースが増えています。一方で、用途や部位によっては不燃・準不燃材料で代替可能な場合も多く、設計段階でコスト・デザイン・安全性の最適なバランスを検討することが重要です。難燃材料の新しい技術や製品も登場しており、今後の動向にも注目です[4][6]。