
光触媒コーティングの平米単価は施工箇所によって大きく異なります。室内施工の場合、平米単価は2,500円~3,500円(税別)が一般的で、東京都などの都心部では5,000円/㎡になることもあります。
外壁への光触媒コーティングでは、平米単価が3,500円~5,500円程度とより高額になります。これは外壁施工特有の高所作業費や足場代などが影響しているためです。
平米単価に影響する主な要因。
地方の職人を都市部に呼ぶと出張費が高くなるため、地元の施工業者に依頼する方が費用を抑えられます。現在は液剤の原価や人件費上昇により、見積もり段階で単価が高くなるケースも増えています。
施工箇所によって費用体系が大きく異なるため、業者として適切な価格設定を理解することが重要です。
室内施工の場合
6畳の部屋(塗装面積約36㎡)で90,000円~108,000円(税別)が相場です。エアコンやテーブルなどの追加施工では3,000円~5,000円、クローゼットは13,000円程度の追加料金が発生します。
外壁施工の場合
30坪(約120㎡)の住宅で塗料代が42万円~66万円、施工費用30万円~50万円を含めた総額は72万円~116万円となります。
車両施工の場合
車種別の定額制が一般的で、軽自動車25,300円、普通自動車27,500円、ワンボックス30,800円です。面積計算が困難なため定額制が採用されています。
浴室施工の場合
塗装面積約16㎡で40,000円~48,000円が基本料金です。風呂ふたや椅子などの小物は2,500円~10,000円の追加料金、ハウスクリーニングが必要な場合は20,000円~25,000円が別途必要になります。
光触媒コーティングは他の塗料と比較して粘度が低く、施工に専門的な技術が必要です。業者選びでは以下の点を重視する必要があります。
施工実績の確認
光触媒コーティングの施工実績が豊富な業者を選ぶことが最も重要です。不慣れな施工では仕上がりが悪くなり、寿命や効果に影響を与えてしまいます。
適切な見積もり体制
現地調査(現調)費用、ATP測定や臭気測定の費用、報告書作成費など、すべての項目を明確に提示する業者が信頼できます。
地域性の考慮
出張費を抑えるため、施工エリア内に拠点を持つ業者を選ぶことが費用面でのメリットがあります。
アフターフォローの充実
光触媒コーティングは10年~20年の耐用年数を持つため、長期的なアフターフォロー体制が整っている業者を選ぶことが重要です。
施工前の準備についても、貴重品の保管やコーティング対象外の物品の片付けなど、顧客への適切な案内ができる業者が望ましいです。
見積もり作成時に注意すべき項目を整理することで、顧客とのトラブルを防げます。
隠れコストの明示
基本的な塗装費用以外に発生する可能性のある費用を事前に説明することが重要です。
面積計算の透明性
施工面積の計算方法を明確に示し、顧客が納得できる説明を行うことが大切です。6畳の部屋で約36㎡、16畳のLDKで約132㎡など、具体的な数値を提示します。
追加作業の料金設定
家具やエアコンなどの個別アイテムへの施工料金を事前に設定しておくことで、現場での追加料金トラブルを防げます。
支払い条件の明確化
施工完了後の支払い条件や、万が一の不具合時の対応方針を契約前に明示することが重要です。
業者によってはキャンペーンを実施している場合もあるため、適切なタイミングでの割引サービス提供も顧客満足度向上につながります。
光触媒コーティングは初期費用が高額ですが、長期的な費用対効果を適切に説明することで顧客の理解を得られます。
耐用年数による比較
光触媒塗料の耐用年数は16年~20年で、他塗料と比較すると優位性があります。
20年間のトータルコストで比較すると、光触媒塗料は1回の施工で済むのに対し、シリコン塗料は2回、アクリル塗料は3回~5回の塗り替えが必要になります。
メンテナンス費用の削減
光触媒コーティングによる自浄作用により、定期的な清掃頻度を大幅に削減できます。浴室施工では月換算800円程度の清掃負担軽減効果があり、10年間で約96,000円の清掃費用削減になります。
付加価値の創出
抗菌・消臭効果による居住環境の改善は、建物の資産価値向上にもつながります。特に賃貸物件では差別化要因として活用できるため、オーナー向けの提案材料としても有効です。
エネルギーコスト削減
外壁の光触媒コーティングによる遮熱効果で、冷房費用の削減も期待できます。年間数万円の光熱費削減効果を含めると、実質的な投資回収期間はさらに短縮されます。
光触媒コーティングの費用対効果を数値化して提示することで、顧客の投資判断をサポートし、成約率向上につながります。業者として、単純な価格競争ではなく、総合的な価値提案ができる体制を整えることが重要です。