外壁塗装は、新築から数えて10年後…とよく聞きますが、実際どうなんでしょうか?
外壁塗装をやらないと家がバッターン!と倒れるというわけではないです。
気になるのは、見た目ですね。色がくすんで、なんかあの家不気味で陰気…ヒソヒソ…みたいなウワサがたつこと。
さらに気になるのは劣化。塗装が劣化した状態だと、外壁の中の素材にヒビ割れや水漏れなどが起こる可能性があります。
外壁素材まるごと取り替えるくらいなら、早めに塗装だけした方が、修理費用は安く済むんですね。
外壁を長持ちさせるために、10年くらいをめどに外壁塗装をおこなうご家庭が多いようです。
塗料によって、耐久年数に差が出てきます。
塗料の種類 | 耐久年数 | 備考 |
---|---|---|
アクリル系 | 4年 | 安いけど、耐久性も低い |
ウレタン系 | 6年 | アクリルよりはまし |
シリコン系 | 13年 | 価格と耐久性のバランスヨシで、一番人気 |
フッ素系 | 18年 | 耐久年数が長いので、1年辺りの費用で計算すると、コスパが良い |
遮熱塗料 | 18年 | 太陽熱をはじくため、夏涼しい。省エネにもつながる。お高い。 |
光触媒塗料 | 20年 | 次世代塗料。汚れつきにくく、遮断効果があり、空気を浄化する効果も。ただ、高い。 |
現在の外壁塗料によって耐久年数が違うため、今の外壁塗装に使われている塗料を調べるのがよいでしょう。
アクリルやウレタンだった場合は、10年待たずに劣化が始まりますので、早めの外壁塗装を検討したほうが良いです。外壁の中にある基材そのものが劣化してくると、さらに補修にお金がかかるためです。
外壁を触ってみて粉が吹いている(チョーキング)や、塗装がはげてきていることなどを目安に考えるとよいでしょう。
人気がイチバン高いのは、シリコン系塗料ですね。安物はいやだけど、高過ぎるのもなぁ~って考えると、自然にシリコン系を選んじゃうようです。
シリコン系にも色々種類があって、中でも溶剤2液型というタイプの仕上がりは美しいようですね。ただ、硬化剤を混ぜる手間があるなど、扱いにくいので熟練の職人に塗ってもらう必要があります。
次世代っぽい光触媒塗料って、一度は使ってみたいですね。太陽の光で汚れを浮かせて勝手に落とすんだそうです。うーん、謎技術。が、気をつける点もあります。それは、最近出てきたばかりの塗料なので、理論的には20年保つはずだけど、本当に20年もったよ!っていう実績はないってことなんですね。たとえば、TOTOの光触媒塗料ハイドロテクトコートなんかは、販売を見合わせていますし、高額すぎるわりには、仕上がりが…ということもあるのかも知れません。
サイディングの劣化は、コーキングはがれやボードの反りでチェックできます。
住宅の外壁にペタペタと貼っていくパネルがサイディングです。サイディングは、セメントと木質系の素材を板状に整えた人工の外壁材です。
火にも熱にも強くて、施工が簡単、しかもコストも安いのが窯業系(ようぎょうけい=焼き物)のサイディングです。
壁のはしっこなど、建物の形状に合わせてカットしたサイディングの切断面から雨水が入り込んで、割れや反りが起こることがあります。
また、サイディングの間を埋めるコーキングが割れたり、すき間ができたり、硬くなって剥がれやすくなったりします。
劣化したサイディングは、予算に合わせて以下のように補修することが多いようです。
当然、サイディングの張替えが根本的な補修になりますが、コストもかかるんですね。
サイディング張替えのタイミングで、防火機能のあるサイディングを選択するかたも居ます。
サイディング(貼り付け型の外装材)には防火性能の高いものがあります。
防火能力が高いものは、1時間ものあいだ、火熱をさえぎるため、隣家からのもらい火などの影響を受けにくいです。
外壁にぺたぺたとパネルのように貼っていくサイディングには、防火効果が高いものがあります。
たとえば、ニチハの防・耐火サイディング剤の4等級(最上位)のものは、60分以上も火熱をさえぎります。
60分間燃やし続けてやっと火がつく、というレベルです。隣家のもらい火の影響を受けにくいですし、放火も受けにくいでしょう
ちなみに、ニチハの耐火等級4等級のサイディングには、風光、モエンエクセラードがあります。
特に、モエンは外観のデザインを高めながらも、建築基準法で定められている耐火建築物(法2条号2)の外壁にも使えるんですね~。
上のニチハは、窯業系サイディングと呼ばれています。別メーカーだと、ケイミューにも窯業系サイディング(ネオロック、世羅でィール16、エクセレージ16)などがあります。
張り替えるのか、塗料の塗替えだけで済ませるのか…。
信用できる業者に、提案をいくつかもらって決めたいところです。
念のため相見積もりも取りたい(だけど、変な業者に声かけたくない)というあなたは、こちらを参考にどうぞ。
外壁塗装をいつごろやればいいか、塗装業者に聞いたとしたら…
「今です!」
としか言わないに決まっています。
だって、どこも仕事が欲しいから。
自分でできる一番簡単な劣化チェック方法は「壁を手でなでる」こと。
手に塗料の粉がつくようなら、そろそろ塗装時期と言えるでしょう。
なお、工事見積もりを取るだけで営業電話をジャンジャンかけまくってくる迷惑な業者もいるので、業者選びは慎重に。
仲介業者を使った、一括見積りが良いでしょう。