
ニチハサイディングの出隅部材は、建物の角部を美しく仕上げるための専用部材です。基本的な寸法規格は、長さによって短尺(455mm)と長尺(3030mm)の2種類に分けられます。
短尺出隅の寸法規格
長尺出隅の寸法規格
特に注目すべきは、ニチハサイディングの出隅が「同質出隅」として提供されている点です。これは本体サイディングと同じ材質・色調で製造されているため、継ぎ目部分でも統一感のある仕上がりを実現できます。
ニチハサイディングでは、本体の厚みに応じて14mm厚用と16mm厚用の出隅部材が用意されています。以下に厚み別の詳細寸法と価格をまとめました。
14mm厚サイディング用出隅寸法一覧
種類 | 内寸法(mm) | 長さ(mm) | 品番例 | 標準価格(税抜) |
---|---|---|---|---|
短尺 | 70×70 | 455 | RMFX791C | 4,300円 |
短尺 | 75×75 | 455 | RMUAX791C | 4,300円 |
短尺 | 80×80 | 455 | RMUBX791C | 4,700円 |
短尺 | 85×85 | 455 | RMUCX791C | 4,700円 |
短尺 | 90×90 | 455 | RMVX791C | 4,700円 |
短尺 | 120×120 | 455 | RMSX791C | 5,000円 |
長尺 | 70×70 | 3030 | RMEX2204C | 13,500円 |
長尺 | 80×80 | 3030 | RMPBX2204C | 16,000円 |
長尺 | 90×90 | 3030 | RMNX2204C | 16,000円 |
長尺 | 120×120 | 3030 | RMRX2204C | 17,000円 |
16mm厚サイディング用出隅寸法一覧
種類 | 内寸法(mm) | 長さ(mm) | 品番例 | 標準価格(税抜) |
---|---|---|---|---|
短尺 | 70×70 | 455 | REFA5351F | 4,400円 |
短尺 | 75×75 | 455 | REUAA5351F | 4,400円 |
短尺 | 80×80 | 455 | REUBA5351F | 4,800円 |
短尺 | 85×85 | 455 | REUCA5351F | 4,800円 |
短尺 | 90×90 | 455 | REVA5351F | 4,800円 |
長尺 | 70×70 | 3030 | REEA5351F | 18,500円 |
長尺 | 80×80 | 3030 | REPBA5351F | 20,000円 |
長尺 | 90×90 | 3030 | RENA5351F | 20,000円 |
16mm厚用の出隅は14mm厚用と比較して価格が若干高く設定されており、特に長尺タイプでは5,000円程度の価格差があります。
ニチハサイディングの出隅において、短尺と長尺の使い分けは施工効率と美観の両面から重要な判断ポイントとなります。
短尺出隅(455mm)の特徴と用途
長尺出隅(3030mm)の特徴と用途
実際の施工では、建物の高さや形状、予算、メンテナンス性を総合的に判断して選択します。一般的な住宅(2~3階建て)では短尺を使用し、4階建て以上の建物や外観の美しさを重視する場合は長尺を選択することが多くなります。
寸法選定時の実務的なポイント
ニチハサイディングの出隅部材の価格設定には、寸法と製造コストの関係が明確に反映されています。価格体系を詳しく分析することで、コストパフォーマンスの良い選択が可能になります。
寸法別価格の傾向
内寸法が大きくなるにつれて価格も上昇し、特に120×120mmの大型出隅は他のサイズと比べて10~15%程度価格が高くなります。これは材料使用量の増加と製造工程の複雑化が要因です。
受注生産品の価格影響
多くの出隅部材が受注生産品として設定されており、標準在庫品と比較して納期が長くなる傾向があります。しかし、価格面では標準品と同等に設定されているため、コスト面でのデメリットは少ないといえます。
厚み別価格差の分析
14mm厚用と16mm厚用を比較すると、16mm厚用の方が100~500円程度高く設定されています。これは材料厚の増加による原価上昇と、より高級なサイディングシリーズでの使用を想定した価格設定と考えられます。
実際の調達コスト計算例
住宅1棟(出隅箇所12箇所)の場合
この例では短尺の方が総コストは高くなりますが、施工の柔軟性や在庫リスクを考慮すると短尺を選択するケースが多くなります。
ニチハサイディングの出隅寸法選定における実務的な注意点は、設計段階から施工完了まで多岐にわたります。適切な寸法選定により、施工効率と仕上がり品質の両方を向上させることができます1112。
設計段階での寸法検討事項
施工性を考慮した寸法選択
長尺出隅は美観面で優れていますが、施工時の取り扱いには特別な注意が必要です。3030mmの長尺材は重量が重く、風の影響を受けやすいため、施工時の安全確保と品質管理が重要になります。
品番選定時の実務的確認項目
受注生産品の発注管理
多くの出隅部材が受注生産品となっているため、工程管理上の注意が必要です。標準的な納期は2~3週間程度ですが、繁忙期や特殊色の場合はさらに時間を要することがあります。
現場での寸法精度管理
実際の施工では、理論寸法と現場寸法に多少の誤差が生じることがあります。特に出隅部分は建物の精度が集約される箇所のため、事前の寸法確認と調整方法の検討が不可欠です。
品質管理における寸法チェック
これらの注意点を適切に管理することで、ニチハサイディングの出隅部材を使用した高品質な外壁仕上げを実現できます。特に受注生産品の多さを考慮した計画的な発注と、現場での丁寧な寸法管理が成功の鍵となります。