ノンブリードシーリング材の使い方と外壁塗装の選び方のポイント

ノンブリードシーリング材の基礎知識と使い方

ノンブリードシーリング材とは？基本的な特徴を解説

ノンブリードシーリング材は、外壁の目地やクラックを埋めるための特殊な材料です。通常のシーリング材と違って、可塑剤の染み出しによる汚れ（ブリード現象）を防ぐことができます。

 

特に外壁塗装では、見た目の美しさを保つために重要な役割を果たします。一般的なシーリング材では、時間とともに黒ずみやベタつきが出てきてしまうことがありますが、ノンブリードタイプならその心配がありません。

ノンブリードシーリング材の種類と選び方のコツ

主な種類は以下の通りです：

• 変成シリコン系：最も一般的で使いやすい
• ウレタン系：弾力性が高く、コンクリートに適している
• アクリル系：室内用途に適している

 

選び方のポイントは、使用する場所と目的に合わせることです。例えば、外壁の目地補修なら変成シリコン系がおすすめです。

正しい施工手順と使用時の注意点

施工の基本手順：

1. 古いシーリング材の除去と清掃
2. プライマー（必要な場合）の塗布
3. マスキングテープの貼付
4. シーリング材の充填
5. ヘラでの仕上げ
6. マスキングテープの除去

 

特に気をつけたいのは、施工時の温度管理です。5℃～35℃の範囲で作業を行うようにしましょう。

メンテナンス方法と耐用年数について

ノンブリードシーリング材の耐用年数は、適切な施工と環境条件で7～8年程度です。

 

定期点検のポイント：

• 変色や劣化の有無
• 剥がれやひび割れの確認
• 汚れの付着状況

 

よくある失敗パターンと対策をご紹介します：

 

表：DIYでの主な失敗例

失敗パターン	原因	対処法
気泡の発生	充填速度が速すぎる	ゆっくりと均一に充填
接着不良	下地の清掃不足	入念な清掃と乾燥確認
はみ出し	充填量の過多	適量を見極めて充填

 

施工時の温度管理も重要です。気温が高すぎると硬化が早まり、低すぎると接着力が低下してしまいます。朝方や夕方など、比較的涼しい時間帯での作業がおすすめです。

プロが教えるノンブリードシーリング材の施工テクニック

プロの施工者が実践している重要なポイントをご紹介します：

1. 下地処理のコツ

• ワイヤーブラシでの丁寧な清掃
• 埃や油分の完全除去
• 十分な乾燥時間の確保

1. 充填テクニック

• 45度の角度でカットしたノズルを使用
• 均一な速度での充填
• 適度な押し出し圧力の維持

1. 仕上げのポイント

• ヘラ押さえは一方向に統一
• 表面の凹凸を最小限に
• マスキングテープは硬化前に除去

コスト比較と材料選びのアドバイス

ノンブリードシーリング材の価格帯は以下の通りです：

• 変成シリコン系：2,500円～3,500円/本
• ウレタン系：1,800円～2,500円/本
• アクリル系：1,000円～1,500円/本

 

DIYの場合、必要な道具も含めて考える必要があります：

 

必要な道具リスト：

• コーキングガン：2,000円～5,000円
• ヘラセット：1,000円～2,000円
• マスキングテープ：300円～500円
• 清掃用具：1,000円程度

プロに依頼すべきケースの見極め方

以下のような場合は、プロへの依頼をおすすめします：

• 高所作業が必要な場合
• 大規模な補修が必要な場合
• 構造上重要な箇所の補修
• 複雑な形状の目地処理

 

プロに依頼する場合の費用目安：

• 戸建住宅の目地打ち替え：15万円～30万円
• アパート1棟の目地打ち替え：30万円～50万円
• 部分補修：3万円～10万円

 

国土交通省：建築物の改修・リフォームに関する情報

 

これらの情報を参考に、自分でできる範囲とプロに依頼すべき範囲を見極めることが重要です。特に安全面での判断は慎重に行いましょう。

施工後の点検と維持管理のポイント

定期的な点検と適切な維持管理が、シーリング材の寿命を延ばすポイントです：

 

点検項目：

• 表面の汚れ具合
• 接着部分の状態
• 色むらや変色の有無
• 硬化状態の確認

 

維持管理のコツ：

• 定期的な清掃（年2回程度）
• 早期発見・早期補修
• 適切な洗剤の使用
• 強いこすり洗いを避ける