建具工事内装工事違いとは|工事内容や資格要件から徹底解説

建具工事内装工事違いとは|工事内容や資格要件から徹底解説

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建具工事と内装工事の違い

建具工事と内装工事の基本的な違い
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建具工事の範囲

ドア、窓、サッシ、シャッターなど開閉可能な部材の取り付け工事

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内装工事の範囲

壁紙、床材、天井など建物内部の表面仕上げ工事

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許可区分の違い

建設業許可では別々の専門工事業種として区分される

建具工事の定義と施工内容

建具工事とは、建物の開口部に設置される可動式の仕切りや部材を取り付ける専門工事です。建設業法において29業種のうちの1つとして明確に定義されており、金属製建具取付工事、サッシ取付工事、シャッター取付工事、自動ドア取付工事、木製建具取付工事、ふすま工事などが含まれます。
参考)建具工事の定義や具体例、専任技術者の要件などについて解説

建具工事の特徴は、主に開け閉めできる部品の取り付けを行うことです。具体的には、アルミサッシ、スチール製ドア、木製ドア、引き戸、折れ戸、障子、ふすまなどの製作・取り付け・調整を担当します。これらの建具は建物の機能性に直結する重要な部材であり、精密な加工技術と高度な調整力が求められます。
参考)建具工事と内装工事の違いって何?知っておきたい基礎知識とは

施工においては、RC造の場合は建具開口に穴あけしアンカーを打ち、S造の場合は開口下地にピースを溶接するなど、建物の構造に応じた専門的な取り付け技術が必要です。また、建具の取り付けでは枠の清掃と点検を入念に行い、レールやガイドローラーの状態を確認し、気密材や各種パッキンの状態もチェックする必要があります。
参考)2025年最新【プロが教えるサッシ施工の全知識】失敗しない施…

内装工事の定義と施工範囲

内装工事(内装仕上工事)とは、建築物内部の仕上げを行う工事の総称です。具体的には、壁・床・天井の表面仕上げを中心とした工事で、クロス貼り、床仕上げ、天井仕上げなどが該当します。建設業許可においても建具工事とは別の業種として区分されています。
参考)建具工事に建設業許可は必要なの?内装工事との違いや取得要件を…

内装仕上工事には主に10種類の工事があり、軽鉄工事、ボード工事、クロス工事、左官工事、床仕上げ工事、塗装工事、畳工事、木製・金属製建具工事、家具工事、大工工事が含まれます。これらの工事は「天井→壁→床」の順番で施工されるのが標準であり、この順序により作業効率の向上、材料の保護、仕上がりの美観を最大限引き出すことができます。
参考)https://www.lovation.net/interior-work/2023/07/01/interior-work/

内装工事では特にデザインセンスやコーディネート能力が求められ、お客様の希望を取り入れながら部屋全体のバランスを考え、最適なデザインや素材を選定することが重要です。また、壁紙の張替えは1~1日半、床の張替えは6帖の部屋で2~3日程度が一般的な工期となります。
参考)https://www.mc-2017.com/column/10-kawagoeshi-naisoureform-harikae-carpet.html

建具工事と内装工事の主要な相違点

建具工事と内装工事の最も明確な違いは、施工対象の部位と工事内容にあります。建具工事がドア・窓・障子など可動式の仕切りを取り付ける工事であるのに対し、内装仕上工事はクロス貼り、床仕上げ、天井仕上げなど建物内部の固定された表面仕上げを行う工事です。
参考)建具工事と内装仕上げ工事の違いって?

工事の性質においても大きな違いがあります。建具工事は開口部における部品の取り付けを主に手掛け、内装仕上げ工事は壁や床・天井の仕上げ作業を主に手掛けます。建具工事では精密な加工技術と高度な調整力が必要とされ、材料の特性を理解し木材の選定や加工、金属やガラスの取り扱いなど多岐にわたる素材への対応力が求められます。​
建設業許可の観点からも両者は明確に区別されており、それぞれに対応した契約書や注文書を作成することが必要です。また、専任技術者の要件も異なり、建具工事では指導監督的な実務経験が2年以上あれば専任技術者になれますが、具体的な条件は業種によって異なります。
参考)建設業許可の裏側:内装仕上工事と建具工事の違いと許可取得のポ…

建具工事における資格と許可要件

建具工事を行うには、建設業法に基づく建設業許可の取得が必要な場合があります。建具工事業の許可を取得するための主な要件として、建具工事業の実務経験が10年以上ある人、または指定学科卒業後に一定期間の実務経験がある人が専任技術者になれます。
参考)建具工事業で建設業許可を取得するために必要な要件は?|建設業…

施工管理の分野では「施工管理技士」などの国家資格があり、これは現場監督とは異なり、工事現場に関わる全ての工程を管理する専門職です。建具工事の施工管理には、建具に関する知識や技術、コミュニケーション能力や交渉力、管理能力やリーダーシップ、問題解決能力、PCスキルなどさまざまなスキルが求められます。
参考)建具工事の施工管理で必要なスキルや知識とは?

建具工事の施工管理の主な業務は、原価管理、品質管理、安全管理、工程管理の4つに大きく分けられます。原価管理では予算内に収めるために材料費や人件費を管理し、品質管理ではPDCAサイクルで進められます。安全管理では従業員だけでなく近隣住民や通行人の安全も確保し、工程管理では納期までに工事を遂行できるようスケジュール調整を行います。
参考)建具工事の施工管理ってどんな仕事?

建具工事の費用相場と工事の特性

建具工事の費用は、建具の種類や材質によって大きく異なります。室内ドアの開き戸取付は6万~26万円、引き戸取付は20万~40万円、折れ戸取付は8万~11万円が相場です。玄関ドアの場合、引き戸取付は28万~77万円、開き戸取付は30万~70万円となります。
参考)建具の修理・取付の費用相場は? ドアの種類ごとに解説

建具交換のみの場合、開き戸は89,000~300,000円、折れ戸は92,000~207,000円、引き戸は95,000~422,000円が費用相場です。建具と枠を一緒に交換する場合は、開き戸と枠の交換が106,000~317,000円、折れ戸と枠の交換が109,000~224,000円、引き戸と枠の交換が112,000~439,000円となります。
参考)【初心者向け】建具リフォームの費用相場とは?内訳やリフォーム…

金属製建具はアルミサッシだけでなく、スチール製のドアや門扉も該当し、耐久性・耐震性・防火性に優れているため、ドアに使われることが多く、学校などの公共施設でも広く採用されています。木製建具は住宅の室内ドアや障子、ふすまなどに使用され、温かみのある空間を演出できる特徴があります。
参考)建具の種類が知りたい!

建具工事と内装工事の違いについての詳細な解説
行政書士による内装仕上工事と建具工事の許可要件の解説
建具工事に必要な建設業許可と内装工事との違いについての専門的な情報