電球の規格完全ガイド：口金サイズから種類まで建築事業者必見の選定術

電球の規格選び方基本ガイド

電球の規格口金サイズ種類と測定方法

電球の規格選びにおいて最も重要なのは、口金サイズの正確な理解と測定です。日本で最も一般的な口金サイズは「E26」と「E17」で、この数字は口金の直径をミリメートル単位で表しています。
主要な口金サイズ一覧 📋

• E26：直径26mm（一般的な白熱電球・LED電球）
• E17：直径17mm（ミニクリプトン電球・小型電球）
• E12：直径12mm（シャンデリア電球・常夜灯）
• E11：直径11mm（ハロゲンランプ）
• E10：直径10mm（特殊用途電球）

口金サイズの測定は定規またはメジャーを使用して行います。ソケット部分に定規を当てて直径を測るか、円周を測って3.14で割ることで正確な直径が求められます。特にE11などの小型サイズは他の種類と間違えやすいため、慎重な測定が必要です。
興味深いことに、口金規格の「E」は電球の発明者エジソン（Edison）の頭文字に由来しています。これは電球産業におけるエジソンの功績を讃えた命名で、現在も世界中で使用されている規格です。

電球の規格種類と型番表記の解読術

電球の型番表記は、種類・消費電力・電圧・光色などの重要な情報を含んでいます。建築事業者として正確な型番の読み方を理解することで、適切な電球選択が可能になります。
白熱電球の型番例：LW110V38W

• LW：白熱電球のタイプ
• 110V：定格電圧
• 38W：消費電力

LED電球の型番例：LDA7L-G-6T8

• LDA：一般電球形LED
• 7：消費電力7W
• L：電球色（L=電球色、N=昼白色、D=昼光色）
• G：全方向配光タイプ
• 6T8：明るさ相当表示（60W相当）

電球型蛍光灯の型番例：EFA12EL/8

• EFA：一般電球タイプ蛍光灯
• 12：明るさ表示
• EL：電球色
• 8：消費電力8W

電球型蛍光灯には以下の主要タイプがあります。

• EFA：一般電球タイプ（なす型）
• EFG：ボール電球タイプ（球型）
• EFD：蛍光管むき出しタイプ

2028年1月1日以降、水俣条約により全ての一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入が禁止されるため、建築プロジェクトではLED電球への移行計画が重要になっています。

電球の規格適合性確認と設置時注意点

建築現場における電球選択では、口金サイズだけでなく全長・外径の確認が重要です。照明器具のカバーやシェードに電球が収まらないケースが頻繁に発生するためです。
寸法確認のポイント 📐

• 全長：電球の先端から口金底部までの長さ
• 外径：ガラス球部分の最大直径
• 器具適合性：カバー・シェード・反射板との干渉確認

LED電球は従来の白熱電球と比較して放熱部分が大きく、全長が長くなる傾向があります。特に密閉型器具や調光器対応の確認は必須で、適合しない製品を使用すると早期故障や火災の原因となります。
電力容量の確認
照明器具には「LED電球10Wまで」などの表示があり、これを超える消費電力の電球は使用できません。白熱電球60Wの代替としてLED電球を選ぶ場合、810lm以上の光束が必要ですが、消費電力は8-12W程度で済みます。
器具の取り付け角度も重要な要素です。一部のLED電球は「全方向型（G）」と「斜め取り付け型（BH）」があり、用途に応じた選択が必要です。

電球の規格海外との相違点と互換性問題

日本と海外では電球規格に微細な違いがあり、建築事業者が海外製照明器具を扱う際の注意点となっています。
日本と海外の主な規格違い

• 口金サイズ：日本E26 vs 欧州E27（1mm差）
• 電球径：日本45mm vs 海外50mm
• 電圧：日本100V vs 海外110-240V

この1mmの差は小さく見えますが、実際には取り付けできない場合があります。欧州製のE27口金器具に日本のE26電球を取り付けると、接触不良による点灯不安定や発熱の原因となります。
互換性問題の実例 ⚠️

• 海外製ペンダントライトに国産LED電球が入らない
• 輸入シャンデリアの電球交換時にサイズ不適合
• ヴィンテージ照明器具の復元時の規格問題

建築プロジェクトで海外製照明器具を採用する場合は、事前に電球規格の確認と入手方法の検討が必要です。また、将来的なメンテナンス性も考慮し、国内で入手しやすい規格の採用を推奨します。

 

電球の規格選定における建築事業者の独自視点

建築事業者として電球規格を扱う際、一般的な選び方とは異なる独自の視点が求められます。プロジェクトの長期性・メンテナンス性・コスト効率を総合的に判断する必要があります。

 

長期プロジェクトにおける規格選定戦略 🏗️
建築プロジェクトは10-50年の長期スパンで考える必要があり、現在入手可能な電球が将来も継続して供給されるかの判断が重要です。蛍光灯の製造禁止のような規制変更も考慮し、LED電球を中心とした規格選定が現実的です。
メンテナンス効率を重視した規格統一
大規模建築物では電球交換の効率性が重要です。以下の統一戦略が効果的です。

• 口金サイズの種類を最小限に抑制（E26中心）
• 同一光色・同一メーカーでの統一
• 調光対応の必要箇所を事前に特定

コスト効率と品質のバランス 💰
建築事業では初期コストと運用コストの両方を考慮します。LED電球は初期費用が高いものの、寿命が白熱電球の約25倍（25,000時間）あり、交換頻度の削減により人件費も大幅に削減できます。
特に高所設置の照明では、足場設営コストを考慮すると、高品質なLED電球の採用がトータルコストで有利になります。演色性Ra80以上の製品選択により、商業施設や住宅の価値向上も期待できます。
特殊用途における規格選定
建築用途では一般家庭と異なる特殊な要求があります。

• 非常用照明：停電時対応バッテリー内蔵タイプ
• 屋外照明：防水規格IP65以上
• 工場照明：耐振動・耐熱仕様
• 美術館：紫外線カットタイプ

これらの特殊要求に対応する電球規格の選択により、建築物の機能性と耐久性を向上させることが可能です。

 

一般照明用蛍光ランプの規制強化に関する詳細情報
https://www.jlma.or.jp/led-navi/contents/cont09_mercuryLamp.htm
LED電球選び方の詳細ガイド
https://ryoelectric.sakura.ne.jp/wp/ledlightbulb-choice/
電球サイズと測定方法の実践的解説
https://wiple-service.com/column/light-bulb-size-guide-measurement-standard-selection/