モルタル外壁の断面構造と施工方法の基礎知識

モルタル外壁の断面構造と施工方法の基礎知識

記事内に広告を含む場合があります。

モルタル外壁の断面と構造について

モルタル外壁の基本知識

🏠

構造の特徴

 

セメント1:砂3の割合で混ぜ合わせた建築材料で、防火性と意匠性に優れています

🔨

工法の進化

 

従来の直張り工法から通気工法へと進化し、耐久性が向上しています

メンテナンス

 

10年周期での定期的なメンテナンスが推奨されています

モルタル外壁の断面構造と各部材の役割

モルタル外壁は複数の層で構成されており、それぞれが重要な役割を担っています。内側から順に以下の層で構成されています:

  1. 透湿防水シート
  2. ラス下地板
  3. 防水紙
  4. ラス網
  5. モルタル層

 

特に重要なのは、ラス網とモルタル層の関係です。ラス網は波形の金網で、モルタルの付着面積を増やし、強度を高める役割があります。

直張り工法と通気工法の違いと特徴

モルタル外壁の工法は、時代とともに進化してきました。

工法の種類 特徴 メリット
直張り工法 防水紙の上に直接施工 施工が簡単で工期が短い
通気工法 通気層を設けて施工 結露防止と耐久性向上

 

2000年以降は通気工法が主流となり、建物の寿命を延ばすことに成功しています。

モルタル外壁の劣化パターンと断面変化

経年劣化によって、モルタル外壁にはさまざまな症状が現れます:

  • ヘアークラック(幅0.3mm以下)
  • 構造クラック(幅0.3mm以上)
  • チョーキング現象
  • 浮き・剥がれ

 

特に注意が必要なのは構造クラックで、断面の深さが4mm以上に達すると、早急な補修が必要となります。

モルタル外壁のメンテナンス時期と方法

メンテナンスの目安は以下の通りです:

  • 新築住宅:5〜10年
  • 再塗装後:10〜15年

 

塗料の種類によって耐用年数が異なります:

塗料の種類 耐用年数 価格帯(120㎡)
アクリル 3〜5年 50〜80万円
シリコン 7〜10年 70〜100万円
フッ素 15年以上 80〜120万円

モルタル外壁の断面補修における注意点

補修方法は劣化の程度によって異なります:

  • ヘアークラック:コーキング材での充填
  • 構造クラック:U字またはV字カットによる補修
  • 浮き・剥がれ:部分的な撤去と再施工

 

特に重要なのは、補修時の断面処理です。現在の主流はUカット補修で、これは従来のVカットよりも耐久性が高いとされています。