

ステムの長さは、フロントフォークが差し込まれる操縦管(コラム)部分の円の中心から、ハンドルが差し込まれる部分の円の中心までを測ります。この測定はステムの突き出しパイプの中心線に沿っておこなうのが基本です。
参考)https://www.bicycle.love/article/bicycle-handlestem-standard/index.html
測定する際の重要なポイントは、ステムの角度に関わらず、実際のステムのパスに沿って中心から中心までを測定することです。市販のステムは一般的に10mm刻みで長さがラインナップされており、80mmから130mmの範囲が標準的です。
参考)https://www.roadbike-expert.com/roadbike-stem-length/
ただし注意が必要なのは、一部のメーカーではコラムから直角にハンドル中心までを測定する場合もあるため、メーカーによって測り方が異なることがあります。購入時には必ず測定基準を確認しましょう。
参考)https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1021229055
ステムのクランプ径には、ハンドル側とコラム側の2つの規格があります。ハンドルクランプ径は、25.4mm、26.0mm、31.8mmが主流で、現在は31.8mmが一般的です。コラム側のクランプ径は、25.4mm(1インチ)、28.6mm(1-1/8インチ、オーバーサイズ)、31.8mm(1-1/4インチ)、38.1mm(1.5インチ)の4種類があります。
参考)https://www.longride.org/roadbike-stem-recommend/
現在のフロントフォークのほとんどは28.6mm(1-1/8インチ)のオーバーサイズを採用しています。一部では1インチのアヘッドも使用されているため、購入前に必ず使用しているフォークとハンドルのクランプ径を確認する必要があります。
参考)https://www.qbei.jp/detail/pa/handle/road/stem/
ハンドルシムというパーツを使用すれば、31.8mm規格のステムで25.4mmのハンドルを取り付けることも可能ですが、メーカー独自の径を採用しているケースもあるため注意が必要です。
参考)https://ysroad.co.jp/charley/2016/05/19/9605
ステムの角度は、水平な場所にステムを置いた場合の、ステム中心を通る線の傾斜角度を表しています。一般的には6°、7°、17°、73°、74°、80°、84°、90°などの角度があります。
参考)https://cyclehack.jp/447
重要なのは、角度表記の基準がメーカーによって異なる点です。73°や84°の表記は「垂直に対しての角度」で、17°や6°の表記は「水平に対しての角度」を示しています。つまり、84°のステムと6°のステムは同じ角度であり、73°のステムと17°のステムも同じ角度ということになります。
参考)https://escape.poo.tokyo/all-about-bicycle-stem/stem-angle/
ステムの角度を測定する際は、ヘッドチューブの角度も考慮する必要があります。例えば、71°の角度のヘッドチューブに84°のステムを取り付けた場合、ステムは地面(水平)に対して13°上向きになります。
適正なステム長さを計算するには、まず自分の体格データを測定します。身長、腕の長さ、肩幅、股下の長さを測り、これらを基準にフレームサイズを選択します。
参考)https://ameblo.jp/studio-radio/entry-12573216465.html
具体的な計算方法として、サドルの先端からハンドルバーの中心までの距離を測定し、腕を軽く曲げた状態でハンドルに手を置き、上半身がリラックスして前傾姿勢になるポイントを基準にします。トップチューブ長の計算式は「(鎖骨外側から手のひらまでの距離A+もう一方の距離B)÷2+100-ステム長」で求められます。
参考)https://uemura-cycle.com/user_data/frame_size.php
上半身の柔軟性も重要な要素で、柔らかい人は長いステムでも快適に乗れますが、柔軟性が低い場合は短めのステムが適しています。最初はワンサイズ(10mm)ずつ調整して試すのが安全です。
参考)https://www.cb-asahi.co.jp/blog/products/9229/
ステムの長さを変更すると、ハンドルまでの距離が変わり、乗車姿勢に大きな影響を与えます。ステムが長くなればハンドルの位置が遠くなり、前傾姿勢がきつくなります。これにより、ペダルにライダーの体重を乗せて効率的なペダリングが可能になり、スポーツ走行に向いたポジションになります。
参考)https://escape.poo.tokyo/all-about-bicycle-stem/adjust-the-position-by-changing-the-stem/
逆にステムを短くすると前傾姿勢が緩くなり、目線も上がってポタリングなどのゆっくりしたサイクリングに適します。ただし、前傾姿勢が緩くなることで腕で支えていた体重の比率がサドルに集中し、お尻の痛みにつながることもあります。
ステムの高さを変更することで、ハンドルまでの距離を変えずに前傾姿勢を調整できます。コラムスペーサーとステムの位置を変更したり、ステムの角度を変えることで、ハンドル位置を上下に調整可能です。交換後は必ず試乗して感覚を確かめ、必要であれば微調整をおこないましょう。