

追入れのみは、造作材の取り付けなど「細かい仕事用」に軽快に作られている鑿で、一般に造作鑿とも呼ばれます。
一方、叩き鑿は構造材のホゾ孔を彫る刻み作業など、強く叩く前提で全体に頑丈に作られた鑿です。
同じ「叩く鑿」系に見えても、追入れのみは叩き鑿より若干薄く、兼用性を重視した位置づけと整理すると現場で判断しやすくなります。
現場の選び方で迷いがちなポイントは「どちらが上位互換か」ですが、鑿は“大が小を兼ねない”ため、重い叩き鑿一本で造作の繊細さまで片付ける発想が事故の元になりがちです。
参考)中·南部琉球列島の後期更新世古鳥類相,及びその…
造作で多いのは、狭いところに刃を回して“削り取る”というより“寄せて整える”動きで、そのとき厚みと重さが効いてきます。
参考)https://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/v22/n1/2%E7%A8%AE%E9%A1%9E%E3%81%AE%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E8%B3%AA%E3%81%8C%E7%B5%A1%E3%81%BF%E5%90%88%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%9F%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%A9%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88/128916
つまり「追入れのみ=軽快さ」「叩き鑿=耐久性」と割り切ると、種類の整理が一段ラクになります。jstage.jst+1
追入れのみは、よく使う刃幅の目安として「1分〜8分程度」が中心とされ、造作での出番が多いレンジとして語られます。
対して叩き鑿は「6分〜1寸4分程度」をよく使う、とされ、扱う材のスケール感が違うことが読み取れます。
この差は単なる寸法の違いではなく、「逃げの取り方」「欠き取りのリズム」「手首で回せる範囲」に直結します。
揃え方の実務としては、まず“使う幅が偏る”前提で、頻出サイズを厚めにするのが合理的です。
例えば造作で多い欠き取りは、狙い幅ぴったりで攻めるより「少し細い刃で角を立ててから、幅の近い刃でさらう」ほうが欠けや当て傷を減らしやすいです。
このとき、追入れのみの細め(1分〜数分)と中間(〜8分)の連携が効き、種類(=幅のバリエーション)を持つ価値が出ます。jstage.jst+1
追入れのみの周辺には「中叩鑿、向う区鑿、二本向う区鑿」など複数の種類が挙げられ、それぞれ適した細工があるとされています。
これは、作業が「叩く/押す」の二択ではなく、材・深さ・逃げ・当たり方で“最適な剛性と形”が変わることの裏返しです。
追入れのみだけで完結させるより、これらの種類を“目的別の補助輪”として理解しておくと、現場の判断が速くなります。
特に、造作でも硬い材や深い欠きでは、追入れのみの軽快さが逆に不安定(刃が暴れる、真っ直ぐ入らない)に感じる局面があります。
そのとき「追入れのみの役割を捨てる」のではなく、「中叩鑿のような中間の剛性に寄せる」という発想が安全側です。
種類を“カタログ上の分類”で終わらせず、剛性と作業ストレスの関係で捉えるのが、使い分けを一段深くします。
追入れのみは市販で10本セットなども多い一方で、購入後に「槌で叩く冠(桂)の部分を調整する必要がある」と説明されています。
さらに、その調整がうまくいっていないと、使用中に桂の下で柄が折れることに繋がる、と具体的なリスクまで示されています。
つまり「種類を揃える」以前に、「同じ種類でも初期状態のまま使うのは危ない」ことがポイントです。
現場でありがちな失敗は、叩くほど桂が沈む・割れるのではなく、桂が“効いていない”状態で柄の頭だけが潰れたり、局所的に力が集中したりするパターンです。
ここを軽視すると、刃物の問題ではなく“柄の破損=作業中断”になり、工程全体に跳ね返ります。
追入れのみの種類を語る記事でも、桂の調整は地味に見えて実は最優先の基礎知識です。
参考:追入れ鑿の定義/桂調整と柄折れリスク(用語解説の該当箇所)
https://www.token.co.jp/estate/useful/archipedia/word.php?jid=00015&wid=28019&wdid=01
追入れのみは「穴を掘ったり、…いろんな用途を兼用できる鑿」とされ、汎用性が魅力として説明されています。
ただし兼用性が高い道具ほど、作業の最後に出る“さらい(仕上げの寄せ)”で、切れ味・裏の当たり・刃幅選びの差が品質に直結します。
造作でのクレームは「寸法が合わない」より「見切りが荒い」「当たりが波打つ」が多く、追入れのみの使い分けはここで効きます。
実務の考え方として、荒取りは多少パワーで押せても、さらいは「刃を進めない」制御が重要で、厚すぎる鑿だと当てた瞬間に余計に削りやすくなります。
逆に薄すぎると、木目に引っ張られて“面が転ぶ”ので、追入れのみの軽快さは利点でもあり、同時に注意点でもあります。natureasia+1
種類の正解は固定ではなく、造作の精度要求・材の硬さ・深さ・当て方の癖で変わるため、「追入れのみ中心+必要に応じて中叩鑿系を追加」という組み方が現実的です。