PSEマークとモバイルバッテリーの発火リスク対策

PSEマークとモバイルバッテリーの発火リスク対策

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PSEマークとモバイルバッテリーの発火対策

PSEマークとモバイルバッテリーの発火対策
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PSEマークの確認必須

電気用品安全法により2019年から義務化された安全基準の証明

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発火事故の原因と対策

リチウムイオン電池の劣化や熱暴走による事故の防止方法

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建築現場での安全使用

屋外環境や工事現場特有のリスクに対応した安全対策

PSEマークとモバイルバッテリーの安全基準について

PSEマークは電気用品安全法に基づく安全基準をクリアした製品に表示される重要な認証マークです。モバイルバッテリーは2019年2月1日から電気用品安全法の対象製品となり、PSEマークの表示が義務化されました。現在PSEマークがないモバイルバッテリーは法律上販売が禁止されており、そのような製品を使用すると火災や爆発のリスクが大幅に高まります。
参考)Q73|電気安全に関するQ&A|公益社団法人 東京電気管理技…

 

PSEマークには菱形と丸形の2種類があり、モバイルバッテリーは特定電気用品以外に分類されるため丸形のPSEマークが表示されます。しかし悪質な製品の中には、基準を満たしていないにもかかわらずPSEマークを不正表示している場合もあるため注意が必要です。
参考)https://www.nite.go.jp/data/000135089.pdf

 

モバイルバッテリー発火事故の原因と実例

モバイルバッテリーの発火事故は主にリチウムイオン電池の劣化や製造不良が原因で発生します。東京消防庁の事例では、運行中の電車内でバッグに入れていたモバイルバッテリーが何らかの要因で短絡し出火する事故が報告されています。また工事現場での事例として、作業用電動工具のバッテリーを充電中に内部短絡により発火し、使用していたのは純正品ではなく海外メーカーの非純正品バッテリーだったケースもあります。
参考)https://www.elecom.co.jp/pickup/mobile_battery/basic09.html

 

消費者庁の報告では、特急電車でバッグ内のモバイルバッテリーが突然青っぽい火を噴き、電車が急停車する事故も発生しています。自動車内に約8年間使用したモバイルバッテリーを放置し、高温環境下で電池セルが異常発熱して発火した事例も確認されています。
参考)【火事の恐れも】モバイルバッテリー事故例と安全に使う4つのポ…

 

リチウムイオン電池の熱暴走メカニズム

リチウムイオン電池の発火は熱暴走という連鎖反応現象によって引き起こされます。熱暴走は固体電解質界面(SEI)膜の破壊から始まり、過充電、物理的損傷、製造欠陥などが引き金となります。電解液が高熱により化学変化を起こして可燃性ガスが発生し、電池内部の温度が急上昇するとセパレーターが溶解して正極と負極がショートし、ガスに着火して発火します。
参考)原因は“高熱”だけではない「モバイルバッテリーからの発火」を…

 

過充電状態では負極表面に金属リチウムが析出し、樹枝状結晶(デンドライト)を形成してセパレーターを突き破り内部短絡を起こします。低温時の充電や過剰な急速充電でも金属リチウムが形成されやすくなり、火災リスクが高まります。
参考)ドローンバッテリーの解説href="https://corp.furukawadenchi.co.jp/ja/news/news-20240910.html" target="_blank">https://corp.furukawadenchi.co.jp/ja/news/news-20240910.htmllt;br/href="https://corp.furukawadenchi.co.jp/ja/news/news-20240910.html" target="_blank">https://corp.furukawadenchi.co.jp/ja/news/news-20240910.htmlgt;第2回 ドローンにおけるバ…

 

建築業界でのモバイルバッテリー安全対策

建築現場では屋外環境や粉じんの多い過酷な条件下でモバイルバッテリーを使用するため、特別な注意が必要です。屋外用途では最低でもIP65以上の防水・防塵性能が必要で、等級が低い場合は突然の雨や泥はねでショートや腐食を起こし、機器の故障や火災のリスクにつながります。
参考)工事現場は屋外用遠隔監視カメラのモバイルバッテリーがおすすめ…

 

電気工事に従事する者は電気用品安全法第28条により、電気工作物の設置や変更工事にはPSEマークの付いた電気用品のみ使用することが義務付けられています。建築現場での監視カメラ用途では、消費電力が5W程度のカメラに対し10,000〜20,000mAhのバッテリーで約1〜2日程度の稼働が見込まれ、予備バッテリーとの交互運用やソーラーパネル併用により安定運用が可能です。
参考)電気用品を部品としての使用する場合の制限(PSE)

 

モバイルバッテリーの適切な管理とメンテナンス

モバイルバッテリーの安全使用には適切な管理が不可欠です。極端な高温や低温環境での使用は避け、特に直射日光の当たる場所や車内への長時間放置は破裂や発火の原因となります。落下や衝撃によりリチウムイオン電池内部でショートが発生する可能性があるため、バッグの中に入れて携帯し、自己修理や分解は絶対に避けるべきです。
参考)モバイルバッテリーの安全な使い方と注意点

 

劣化の兆候として、充電時間の延長、バッテリー残量の減りが早い、本体の異常発熱、膨張や破損が見られる場合は直ちに使用を中止する必要があります。長期間使用しない場合でも少なくとも3ヶ月に1度は充電を行い、煙が出ている、変なにおいがする、変形している場合は即座に使用を停止してメーカーに連絡することが重要です。
参考)https://jp.aukey.com/blogs/info/powerbank-safe-use