acアダプタ プラグ規格と選び方の基本

acアダプタ プラグ規格と選び方の基本

記事内に広告を含む場合があります。

acアダプタ プラグ規格の基本

この記事でわかること
🔌
プラグ規格の種類

EIAJ規格や汎用形状など、DCプラグの主要な規格と寸法を解説

⚙️
選び方のポイント

電圧・電流・形状の確認方法と互換性の判断基準

安全規格と注意点

PSE認証や建築現場での使用における安全確保の方法

acアダプタ プラグのEIAJ規格と電圧区分

acアダプタのプラグ規格には、日本国内で広く採用されているEIAJ規格(現JEITA規格)があり、出力電圧によって5つの区分に分類されています。EIAJ規格は電圧範囲に応じて外径・内径・ピン径が統一されており、電圧区分1はDC3.15V以下で外径2.35mm・内径0.7mm、電圧区分2はDC3.15~6.3Vで外径4.0mm・内径1.7mm、電圧区分3はDC6.3~10.5Vで外径4.75mm・内径1.7mmとなっています。
参考)ACアダプタの選び方 【通販モノタロウ】

建築現場で使用する機器の多くは電圧区分4(DC10.5~13.5V)または電圧区分5(DC13.5~18.0V)に該当し、それぞれ外径5.5mm・内径3.3mm(センターピン1.0mm付き)、外径6.5mm・内径4.3mm(センターピン1.4mm付き)の寸法となっています。EIAJ規格では極性も統一されており、プラグの中心電極が正(+プラス)、外側の電極が負(-マイナス)と定められているため、誤接続による機器故障のリスクを低減できます。
参考)対応可能DCプラグ各種一覧

一般的な通信機器や監視カメラなどでは、EIAJ規格以外の汎用形状も広く使われており、外径5.5mmで内径2.1mmまたは2.5mmのプラグが全体の95%以上を占めているとされています。これらのプラグは内径の違いが肉眼では判断困難なため、機器の取扱説明書やアダプタ本体の記載を確認することが重要です。
参考)DCアダプターのプラグの選び方|DCアダプター|オーディオデ…

acアダプタ プラグの形状と種類の選定方法

acアダプタのプラグ形状には、主にストレートタイプとL字型(ライトアングル)タイプの2種類があり、設置環境や機器の配置に応じて選定する必要があります。ストレートタイプはプラグが直線的に接続されるため汎用性が高く、L字型は壁際や狭いスペースでの配線に適しており、ケーブルの曲げ負担を軽減できるメリットがあります。
参考)ACアダプターの出力プラグ・二次側コネクタについて

プラグの構造では、センター電極が円筒形のものとフォーク(音叉)形の2種類が存在し、フォーク形は弾性を備えているため接続の安定性が高い特徴があります。さらに建築現場の振動環境では、ネジロック式やハネロック式の抜け防止機構付きプラグが推奨されており、特に通信機器への採用が多く見られます。
参考)http://www.acadapter.jp/?mode=f13

選定時には外径・内径・プラグの長さの3つの寸法を正確に測定する必要があります。プラグの長さ(金属部分の長さ)は標準9.5mmですが、機器側ジャックの深さに対して短すぎると金属部分が完全に挿入されず電気が届かないため、差込長も確認ポイントとなります。
参考)DCプラグとは?

建築現場で使用する場合、パワーDINプラグ(3ピン・4ピン)やXLRコネクタなどの大電流対応プラグも選択肢となり、最大5A対応のものも存在します。またUSB Type-CやマイクロUSBなどの新しい規格も普及しており、汎用性と将来性を考慮した選定が求められています。
参考)https://www.monotaro.com/s/q-dc%20%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%AF%20%E5%A4%89%E6%8F%9B%20%E3%82%A2%E3%83%80%E3%83%97%E3%82%BF%E3%83%BC/

acアダプタ プラグの互換性と電圧・電流の確認

acアダプタの互換性を判断する際、プラグ形状だけでなく電圧(V)と電流(A)の仕様が一致していることが絶対条件となります。形状が同じでも電圧や電流の規格が異なるアダプタは多数存在するため、外観だけで互換性を判断することは危険です。
参考)アダプタの互換性 違うメーカーのアダプタは使えるのか?

電圧については使用機器と完全に一致する必要があり、電流(アンペア数)はアダプタ側が機器の要求値以上であれば問題ありません。逆にアンペア数が機器の要求値より小さい場合、アダプタに過度な負担がかかり寿命が短くなるだけでなく、充電時間も長くなるため互換性があるとは言えません。一般的に5%程度の誤差は許容される製品が多いですが、海外製の互換品(ノンブランド)では公称値通りの数値になっていないケースもあり注意が必要です。​
プラグの極性(プラスとマイナス)も重要な確認事項で、センタープラス(中心電極がプラス)とセンターマイナス(中心電極がマイナス)を誤って接続すると機器故障の原因となります。極性は外観では判断できないため、アダプタと機器の両方に記載された極性マークを必ず確認する必要があります。
参考)【今さら聞けない】ACアダプタ主要部品 コード編

建築現場での使用では、純正品の優先度が最も高く、次いで同じメーカーの別モデル、異なるメーカーのアダプタ、マルチアダプタの順で推奨されます。純正品でなくても電圧・電流・コネクタ形状が一致していれば互換性はありますが、信頼性の観点から純正品または認定品の使用が望ましいとされています。​

acアダプタのPSE安全規格と建築現場での注意点

日本国内でacアダプタを販売・使用する際にはPSE(Product Safety Electrical Appliance and Materials)認証が法律で義務付けられています。PSEマークは電気用品安全法に基づく製品の安全性を示す重要な表示で、販売事業者はPSEマークが付されたものでなければ電気用品を販売できません。
参考)https://akon-adapter.com/?mode=f7

PSEマークには「特定電気用品」を示すひし形と一般電気用品を示す丸形の2種類があり、acアダプタ(直流電源装置)は電気用品安全法の対象製品となります。製品表面には容易に消えない方法でPSEマークを表示し、その近くに届出事業者名、登録検査機関名、定格電圧、定格消費電力等を表示することが求められています。
参考)ACアダプター(直流電源装置)のPSE手続きを甘く見ていると…

建築現場でacアダプタを使用する際の注意点として、屋外設置の場合は防水対策が必須となります。既存の屋外コンセントを使用する場合でも電源ボックスなどで雨水対策を講じる必要があり、コンセントの増設には電気工事士などの専門資格が必要です。屋内から電源を取る場合は、隙間ケーブルやエアコンダクトを通す方法があり、特別な工事を必要としないDIY対応も可能です。
参考)防犯カメラの電源を確保する方法:屋内外で異なるポイントを解説…

本体から電源コンセントが伸びている製品は交流扱いとなりPSEの対象ですが、外付けのacアダプタを使用する製品では本体ではなくアダプタ自体がPSE対象となる点も重要です。コードレス機器などで充電時のみアダプタを使用する場合、本体はPSE対象外となるため、アダプタ単体での認証確認が必要となります。​

acアダプタ プラグの変換ケーブルと現場での活用

建築現場では異なるプラグ規格の機器を使用するケースが多く、DCプラグ変換ケーブルや変換コネクタが重要な役割を果たします。例えば外径5.5mm・内径2.1mmのプラグから電圧区分3(JEITA3:外径4.75mm・内径1.7mm)への変換ケーブルを使用することで、異なる規格の機器間での電源供給が可能になります。
参考)https://eleshop.jp/shop/pages/acadp_select.aspx

変換アダプタには、acアダプタの5.5×2.1mm DCプラグ(オス)をミノムシクリップ端子で各種機器や回路に接続するためのDCジャック(メス)付きタイプもあり、試作や実験用途での活用が広がっています。またPD出力側にUSB Type-Cオスを備えた変換ケーブルも登場しており、最大出力65Wで入力電圧DC16V以上20V以下に対応したモデルも存在します。​
変換ケーブルを使用する際の注意点として、適合電圧の範囲を必ず確認する必要があります。例えばDC6.3~10.5V対応の変換ケーブルをその範囲外の電圧で使用すると、機器の故障や安全上のリスクが生じます。ケーブル長さは標準1.8mですが、カスタム仕様で長さを指定できるメーカーもあり、建築現場の配線距離に応じた調整が可能です。​
建築現場の特殊な環境では、JST、MOLEX、ヒロセ電機、WAGOなどの各種コネクタへの対応も検討できます。金属パイプ部の長さ(標準9.5mm)も変更可能なメーカーがあり、機器側ジャックの深さに合わせた最適化が実現できます。​
変換ケーブルの選定では、丸端子やY端子、ストリップ(電線切りっぱなし)などの多様な端子形状にも対応しており、現場の配線作業の効率化に貢献します。特にロック機能付きプラグへの変換は、振動の多い建築現場での接続安定性を大幅に向上させるため、通信機器や監視カメラシステムでの採用が推奨されています。​
参考リンク:EIAJ規格の詳細な寸法とプラグ形状の図面については、以下のリンクが参考になります。

 

ACアダプターの出力プラグ・二次側コネクタについて - 株式会社トキトレーディング
参考リンク:PSE認証マークの見分け方と電気用品安全法の詳細は、以下が有用です。

 

安全規格について - ACアダプター専門通販
参考リンク:DCプラグの極性確認方法とサイズ測定の具体的な手順については、以下が参考になります。

 

DCプラグとは? - ユニファイブ