
アルミリベットはJIS B1213:1995冷間成形リベットに規定されており、建築・機械分野で広く使用される締結部品です。この規格では、アルミニウム製リベットについて形状・寸法・機械的性質・材料などが詳細に定められています。
主要な規格内容。
規格では軸径の許容差、頭部直径・高さの寸法公差まで細かく規定されており、品質の均一性が確保されています。特に、頭部と軸部の機械的性質試験により、実用上の信頼性が担保されている点が重要です。
アルミリベットの材質選定では、使用環境と求められる性能を考慮することが重要です。一般的にA1070またはA1050といった高純度アルミニウムが使用されています。
材質の特徴。
ブラインドリベットの材質組み合わせでは、本体部(フランジ)とシャフト部で異なる材質を使い分けることも可能です。例えば、アルミフランジ・スチールシャフト(NSA)やアルミフランジ・アルミシャフト(NA)などの組み合わせにより、用途に応じた最適な性能を実現できます。
アルミリベットのサイズは用途に応じて多様なバリエーションが用意されています。代表的なサイズ展開を以下に示します。
標準的な軸径範囲。
長さ(首下長さ)の選定。
適正かしめ板厚に応じて長さを選定します。例えば、φ3.2mmリベットの場合。
下穴径は軸径に対して若干大きく設定され、φ3.2mmリベットの場合は3.3~3.4mmの下穴が標準です。この寸法関係により、適切なかしめ代とリベット強度を確保できます。
アルミリベットの締結強度は材質と寸法によって決まり、設計時には安全率を考慮した選定が重要です。
強度特性。
施工上の重要ポイント。
施工時には、リベット径が大きくなるほど締結強度が向上するため、荷重条件に応じた適切なサイズ選定を行うことが肝要です。
近年のアルミリベット業界では、環境配慮と施工性向上を両立する製品開発が進んでいます。特に六価クロメート廃止の流れを受け、三価クロメート処理品が主流となっています。
最新の技術動向。
メーカー各社では、JIS規格準拠品に加えて、独自規格による高付加価値製品の開発も積極的に行われています。これにより、多様化する建築・機械分野のニーズに対応した製品選択が可能となっています。
規格改定への対応として、最新のJIS規格情報の確認と、承認済みメーカーからの調達を推奨します。特に精度が要求される用途では、事前の仕様確認と試験施工による検証が重要です。