ビケ足場手摺寸法一覧:規格重量完全ガイド

ビケ足場手摺寸法一覧:規格重量完全ガイド

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ビケ足場手摺寸法

ビケ足場手摺寸法の基本知識
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基本スパン1800mm

労働安全衛生規則で定められた最大長さ1.85mに基づく標準寸法

⚖️
重量管理が重要

運搬効率と安全性確保のため各部材の重量把握が必須

🔧
規格の統一性

メーター規格とインチ規格の混用は絶対に避ける必要あり

ビケ足場手摺の基本寸法と重量仕様

ビケ足場の手摺は、建設現場での安全確保において最も重要な部材の一つです。標準的な手摺の寸法は、300mmの倍数で構成されており、これは日本の建築モジュールとの相性を考慮した設計となっています。

 

主要な手摺寸法と重量は以下の通りです。

  • 1800mm手摺:重量4.6kg、最も使用頻度の高い標準サイズ
  • 1200mm手摺:重量3.1kg、中間サポートや調整用
  • 900mm手摺:重量2.5kg、狭小部や角部に適用
  • 810mm手摺:重量2.2kg、特殊な間隔調整用
  • 600mm手摺:重量1.8kg、最小限のスパン確保
  • 300mm手摺:重量1.1kg、微調整や端部処理用
  • 220mm手摺:重量0.9kg、極小スパン対応

これらの寸法は、労働安全衛生規則で定められた支柱間隔の最大長さ1.85mを基準とし、300mmを基本単位として設計されています。この300mmという数字は、作業床と外壁の間隔200mm〜500mmの許容範囲内で「ちょうど良い」距離を実現するための理想的なサイズです。

 

ビケ足場踏板寸法の詳細規格

踏板は作業者の安全性と作業効率に直結する重要な部材です。幅によって3つの主要カテゴリーに分類され、それぞれに対応するブラケットが必要となります。

 

400mm幅踏板の寸法と重量

  • 1800mm:重量12.9kg、標準的な作業床として最も使用される
  • 1500mm:重量11.0kg、中間スパンでの調整用
  • 1200mm:重量9.0kg、狭小部での作業床確保
  • 900mm:重量7.2kg、短スパンでの部分的な作業床
  • 600mm:重量5.7kg、最小限の足場確保

250mm幅踏板の寸法と重量

  • 1800mm:重量9.5kg、狭小地での標準作業床
  • 1500mm:重量7.8kg、中間調整用の軽量タイプ
  • 1200mm:重量7.2kg、部分的な作業エリア用
  • 900mm:重量5.9kg、短距離移動用通路
  • 600mm:重量4.7kg、点検用最小作業床

150mm幅踏板(アミ付)の寸法と重量

  • 1800mm:重量6.3kg、狭隘部での軽量作業床
  • 1500mm:重量5.4kg、特殊形状部での対応
  • 1200mm:重量4.4kg、限定的な作業エリア
  • 900mm:重量3.6kg、通路専用の軽量タイプ
  • 600mm:重量2.6kg、点検・保守用最小サイズ

踏板の選択は、作業内容と設置場所の制約を考慮して決定する必要があります。特に400mm幅は重量があるため、運搬効率と設置時の安全性を十分に検討することが重要です。

 

ビケ足場支柱寸法の標準仕様

支柱はビケ足場の骨格を形成する最重要部材であり、建物の高さや階層に応じて適切な長さを選択する必要があります。標準的な支柱の直径はφ48.6mmで統一されており、各メーカー間での互換性が確保されています。

 

主要支柱の寸法と重量

  • 3800mm支柱:重量14.0kg、高層階での標準的な高さ
  • 3600mm支柱:重量13.1kg、一般的な階高に対応
  • 2700mm支柱:重量10.0kg、中層階での使用頻度が高い
  • 1900mm支柱:重量7.1kg、低層階や部分的な高さ調整
  • 1800mm支柱:重量7.0kg、標準的な居室天井高対応
  • 950mm支柱:重量3.8kg、最下層や基礎部での使用
  • 900mm支柱:重量3.8kg、微調整や特殊部位対応
  • 475mm支柱:重量2.2kg、最小高さでの足場構築
  • 450mm支柱(ピン付):重量2.1kg、接続部強化タイプ

支柱の選択時には、建物の階高だけでなく、地盤の状況や風荷重も考慮する必要があります。特に3800mm以上の長尺支柱を使用する場合は、横架材や筋交いによる補強が不可欠となります。

 

また、根がらみ支柱(600mm、重量3.0kg)は、基礎部分での安定性確保のために重要な役割を果たします。これは通常の支柱よりも短く設計されており、地盤に近い部分での横方向の安定性を向上させる目的で使用されます。

 

ビケ足場規格の違いとメーター・インチ規格の特徴

ビケ足場には「メーター規格」と「インチ規格」という2つの異なる寸法系列が存在し、これらの理解は適切な部材選択において極めて重要です。

 

メーター規格の特徴

  • 基本スパン:1800mm(300mmの6倍)
  • 寸法構成:300mmを基本単位とした倍数設計
  • 重量表記:キログラム単位での統一
  • 日本の建築モジュールとの高い互換性
  • 尺貫法(1尺=303mm)との親和性

インチ規格の特徴

  • 基本スパン:1829mm(6フィート)
  • 寸法構成:304.8mm(1フィート)の倍数
  • アメリカ由来の枠組足場が原型
  • 1インチ=25.4mmの12倍での構成

両規格の部材は寸法が微妙に異なり、絶対に混用してはいけません。19mmという僅かな差でも、組み立て時に大きな問題を引き起こし、安全性に重大な影響を与える可能性があります。

 

現在の日本では計量法により、製品の取引や証明にはメートル法の使用が義務付けられているため、インチ規格の足場も実際にはメートル表記で販売されています。しかし、事実上の寸法はインチ系列となっているため、購入前の規格確認が必須です。

 

メーター規格の300mm基本単位は、作業床と外壁の距離200〜500mmの許容範囲内で最適な作業性を実現し、日本人の身体サイズに由来した尺貫法との相性も優れています。これにより、和風建築や在来工法の建物での施工効率が大幅に向上します。

 

ビケ足場設置時の寸法管理と安全性確保のポイント

実際の現場でビケ足場を設置する際には、カタログ上の寸法だけでなく、現場特有の条件を考慮した寸法管理が重要となります。特に不動産業界では、既存建物の改修工事や狭小地での新築工事において、綿密な寸法計画が求められます。

 

重量配分による設置計画
足場の積載荷重は、HS(水平荷重+積雪荷重)許容積載荷重として管理されます。例えば、3層構造の場合、1200幅建枠で680kg、900幅建枠や600幅建枠でもそれぞれ異なる許容値が設定されています。

 

部材重量の累積計算

  • 400幅用標準セット:支柱78.6kg、ブラケット45kg、手摺86kg、踏板204kg
  • 250幅用標準セット:支柱78.6kg、ブラケット32.4kg、手摺86kg、踏板145.5kg

この重量差は運搬効率に大きく影響するため、現場アクセスや作業期間を考慮した部材選択が必要です。

 

隙間管理の重要性
作業床と外壁の間隔は200〜500mmの範囲内で管理する必要があります。近すぎると壁面作業ができず、遠すぎると作業者が届かないという問題が発生します。300mmの基本単位は、この許容範囲の中央値として設定されており、多くの現場で最適な作業環境を提供します。

 

風荷重対策の寸法設計
高層部での手摺設置では、風荷重に対する安全性確保が重要です。特に1800mm手摺を連続して設置する場合、中間に900mmや600mmの短尺手摺を配置することで、風圧による変形を抑制できます。

 

メッシュシート考慮の寸法計画
養生用メッシュシートの寸法も足場設計に影響します。グレーメッシュシートは0.22×6.75mから1.8×4.05mまで各種サイズがあり、重量も0.2kgから1.3kgと幅があります。これらの重量も総重量計算に含める必要があります。

 

適切な寸法管理により、作業効率の向上と安全性の確保を同時に実現できるため、現場条件に応じた綿密な計画立案が不可欠です。