みなさん、外壁材として野地板を検討されていますか?実は、野地板を使った外壁は、見た目の良さだけでなく、コスト面でもかなりお得なんです。今回は、私が実際に施工を手がけた経験も交えながら、野地板外壁のすべてをご紹介していきますね。
まず、材料選びのポイントからお話ししましょう。一般的な杉の野地板は、1平米あたり2,000円~4,000円程度で入手できます。これは、サイディングの半分以下のコストなんです。でも、安いからといって品質が劣るわけではありませんよ。
野地板の厚みは、住宅の耐久性に大きく関わってきます。私のおすすめは12mm以上。特に寒冷地では15mmを選ぶと安心です。含水率は20%以下が理想的で、購入後は必ず2~3週間の乾燥期間を設けましょう。
鎧張り工法って聞いたことありますか?実はこれ、日本の伝統的な工法なんです。まるで侍の鎧のように、下から順に板を重ねていく方法で、見た目も素敵ですし、なにより雨水の侵入を効果的に防げるんです。
施工のコツをご紹介します:
特に気を付けたいのが、通気層の確保です。胴縁を使って最低18mm以上の空間を作ることで、結露を防ぎ、木材の寿命を大幅に延ばすことができます。
「木材って腐りやすいんじゃない?」とよく質問を受けますが、実は適切な処理を施せば、20年以上もつんです。私が10年前に施工した物件も、今でも美しい状態を保っています。
防腐・防虫処理は必須です。オススメは以下の手順です:
塗装は必ず乾燥した日を選び、朝露の影響を避けるため、午前10時から午後3時の間に行うのがベストです。
メンテナンスって面倒だと思われがちですが、実は簡単なんです。年に1~2回、以下のチェックをするだけでOK:
もし塗装の劣化が見られたら、5~7年に1回程度の再塗装をおすすめします。コストは1平米あたり3,000円程度で、DIYなら半額以下に抑えられます。
野地板外壁の魅力は、なんといってもその味わい深い表情。新築時はもちろん、年月を重ねるごとに深みを増していく姿は、まさに「生きている外壁」という表現がぴったりです。
デザインのバリエーションも豊富です:
塗装方法によっても印象が大きく変わります。透明系の塗料で木目を活かすと自然な風合いに、着色系を使えば現代的な印象に。最近人気なのは、あえて無塗装で使用し、シルバーグレーに変化していく姿を楽しむ方法です。
野地板外壁は、単なる建材ではありません。時とともに変化し、家と共に歴史を刻んでいく、そんな特別な外壁材なんです。適切な施工とメンテナンスさえ行えば、何十年もの間、美しい姿を保ち続けてくれますよ。