窯業系サイディング外壁の場合は、基本的に高圧洗浄を先に行うのがベストな選択です。この外壁材は構造上、コーキングが劣化していても漏水しにくい特徴があるんです。
高圧洗浄を先行することで、外壁表面の汚れやチョーキング粉を効果的に除去できます。これにより、後工程のコーキング作業時に養生テープがしっかりと密着し、より精度の高い仕上がりが期待できますよ。
雨漏りが発生している建物や、目地部分の劣化が著しい場合は、必ずコーキング工事を先に行う必要があります。業務用の高圧洗浄機は非常に強力なため、劣化箇所から室内に水が侵入してしまう可能性が高いんです。
特にモルタル壁の場合は要注意です。外壁のひび割れやサッシ周りの隙間が見られる場合は、アクリル系シーリング材での補修を優先しましょう。
コーキング材の完全な硬化には、季節によって異なる乾燥時間が必要です。夏場でも約1日、冬場は2~3日程度の乾燥時間が必要になります。
高圧洗浄作業自体は半日から1日程度で完了しますが、その後の乾燥時間もしっかり確保することが重要です。工期に余裕がある場合は、コーキング工事を先行し、十分な乾燥期間を設けてから高圧洗浄を行うのが理想的ですね。
UVプロテクトクリアーなどのクリアー塗料を使用する場合は、特別な注意が必要です。クリアー塗料の場合、コーキングは必ず後打ちにする必要があります。
これは、シーリング材の上からクリアー塗料を塗ると、塗料が馴染まず弾いてしまう現象が起こるためです。この場合は、高圧洗浄→クリアー塗装→コーキング工事という順序で進めていきます。
工期を効率的に進めるため、屋根の洗浄作業から始めて、その乾燥時間中に外壁のコーキング作業を並行して行うという方法もあります。
ただし、この場合も建物全体の状態をしっかりと見極めて、適切な順序を判断することが重要です。特に雨漏りの可能性がある箇所は、必ず事前にコーキング補修を済ませておく必要がありますよ。