
ガルバリウム鋼板の施工価格相場は1㎡あたり5,000円〜10,000円となっており、縦葺き用と横葺き用で価格差があります。
📋 施工価格の内訳
縦葺きは横葺きよりも同面積あたりに使用する材料が少ないため、価格が安くなる傾向にあります。また、軒先に向かって雨が流れやすく防水性が高いという機能的なメリットもあります。
実際の施工例として、60㎡の屋根に波型ガルバを使用した場合、材料費90,000円、副資材80,000円、工事費360,000円で合計530,000円(税抜)という事例があります。
屋根リフォームの工事費用は、採用する工法によって大きく異なります。
🏗️ カバー工法の費用相場
🔨 葺き替え工法の費用相場
カバー工法は既存屋根材を剥がさないため撤去費用がかからず、葺き替えより25万円前後安く済むのが特徴です。ただし、下地の劣化が激しい場合は葺き替えが必要になることもあります。
工事費用の詳細構成として、足場・養生費が1㎡あたり約1,000円、既存屋根材の撤去処分費が葺き替え時に追加されます。
ガルバリウム鋼板の耐用年数は約30年で、他の屋根材と比較すると中程度の耐久性を持ちます。
📊 屋根材別価格・耐用年数比較表
屋根材 | 価格(100万円基準) | 耐用年数 |
---|---|---|
アスファルトシングル | 100万円 | 20年 |
スレート屋根 | 110万円 | 25年 |
ガルバリウム鋼板(縦葺き) | 125万円 | 30年 |
ガルバリウム鋼板(石粒付) | 135万円 | 30年 |
ガルバリウム鋼板(断熱材付) | 145万円 | 30年 |
瓦屋根 | 180万円 | 50年 |
*参考: より作成
従来のトタン屋根より3〜6倍の耐久性を持つガルバリウム鋼板は、亜鉛の防食機能とアルミの耐久性を兼ね備えた素材です。積雪や酸性雨、海沿いの環境でも優れた性能を発揮します。
ガルバリウム鋼板屋根の最大のメリットは「費用対効果が高い」点です。
✅ 主なメリット
❌ 主なデメリット
特に軽量性については、瓦屋根と比較して大幅に軽いため、同じ構造の建物でも耐震性アップが期待できます。金属板同士を咬み合わせて施工するため風災にも強いのが特徴です。
塗装業者がガルバリウム鋼板工事を受注する際の利益構造について、業界内でもあまり語られない実態を解説します。
💼 利益率の実態
実際の市場では、ガルバリウム鋼板の仕入れ価格と販売価格には大きな差があります。波型ガルバの材料費が1,500円/㎡であるのに対し、施工単価は5,000円〜8,000円/㎡となっており、材料費以外の部分で適正な利益確保が可能です。
🔍 受注時の注意点
また、カバー工法と葺き替えの選択は、既存屋根の状態だけでなく、顧客の予算や将来的なメンテナンス計画も考慮して提案することが重要です。特に築20年以上の住宅では、下地の劣化状況によって工法選択が大きく変わるため、入念な事前調査が利益確保の鍵となります。
工場や倉庫などの大規模屋根では、200㎡程度の折板屋根カバー工法で約200万円の案件もあり、住宅用とは異なる利益構造を理解しておくことが事業拡大につながります。