
コンパネ(コンクリートパネル)の最も標準的な寸法は900mm×1800mmです。この規格は、建築現場での取り扱いやすさと効率性を考慮して設定されており、一人での運搬や加工が可能なサイズとなっています。
厚さに関しては、12mmが基本規格として最も流通しています。この厚さは、コンクリート型枠としての強度を確保しつつ、重量を抑えた最適なバランスを実現しています。
また、15mm厚のコンパネも流通しており、より高い強度が求められる現場で使用されます。これらの寸法規格は、日本工業規格(JIS)に基づいて製造されているため、品質の安定性が保証されています。
コンパネの厚みは用途によって選択する必要があります。一般的に流通している厚みは12mmと15mmの2種類が主流です。
12mm厚コンパネの特徴:
15mm厚コンパネの特徴:
厚みの選択は、打設するコンクリートの圧力、型枠の支持間隔、転用回数の目標などを総合的に検討して決定します。特に高層建築や大型構造物では、15mm厚が推奨される場合が多くあります。
現場の規模と用途に応じて、最適なコンパネサイズを選択することが重要です。各サイズの特徴と適用場面を詳しく解説します。
900mm×1800mm(標準サイズ):
600mm×1800mm(幅狭サイズ):
1200mm×1800mm(幅広サイズ):
サイズ選択の際は、運搬方法、作業人員、現場のアクセス性も考慮する必要があります。特に都市部の狭小現場では、幅狭サイズの方が作業効率が向上する場合があります。
コンパネと普通合板では、寸法規格が異なることを理解しておくことが重要です。この違いを把握していないと、現場で混乱を招く可能性があります。
普通合板の標準寸法:
コンパネの標準寸法:
この10mmの差は、製造工程と用途の違いによるものです。コンパネは型枠専用として設計されているため、より厳密な寸法管理が行われています。
また、コンパネには表面処理が施されている場合が多く、コンクリートの付着を防ぐための樹脂塗装や剥離剤の塗布が行われています。この表面処理により、転用回数が向上し、型枠の取り外し作業が容易になります。
購入時には、コンパネと普通合板を間違えないよう、寸法を正確に確認することが必要です。特に、既存の型枠との組み合わせを考える場合は、寸法の統一性が重要になります。
標準規格以外のコンパネについても、メーカーや販売店によってはカスタム対応が可能です。特殊な建築プロジェクトや独特な設計要求に対応するため、様々な選択肢が用意されています。
カスタム対応の例:
特殊規格コンパネ:
カスタム対応を検討する際は、最小ロット数、納期、価格などを事前に確認することが重要です。一般的に、特殊規格品は標準品よりも価格が高く、納期も長くなる傾向があります。
しかし、特定の用途においては、カスタム品の方がトータルコストを抑えられる場合もあります。例えば、特殊形状の建物で廃材を最小限に抑えたい場合や、高品質な仕上げを求められるプロジェクトでは、カスタム対応が効果的です。
見積もり段階で、標準品とカスタム品の両方を検討し、最適な選択を行うことが重要です。また、カスタム品の場合は、品質確認のためのサンプル提供を依頼することをお勧めします。
コンパネ選択時には、現場の条件、予算、工期などを総合的に考慮し、最適な寸法と仕様を決定することが、プロジェクト成功の鍵となります。