
コンパネの価格は、サイズや材質、厚みによって大きく異なります。2025年現在、一般的な900mm×1800mmの12mm厚のコンパネは、ホームセンターで1,749円から2,398円程度の範囲で販売されています。最も安価な店舗としては、ホームセンターバローメガストア久居インター店やコメリPRO久居店が挙げられ、1,700円台前半で購入可能です。一方、コーナン名張店では2,068円と、店舗によって約300円の価格差が生じています。
塗装加工が施されたコンパネの場合、価格はさらに上昇します。ウレタン塗装などの表面加工がされた製品は、3,000円から1万円以上になることもあり、転用回数が増やせる分、初期投資は高くなります。コンパネの価格に影響を与える主な要因は、基材の品質、接着剤の種類、表面加工の有無、そしてJAS規格認証の有無です。
建築業者の方は、大量購入による価格交渉の余地もあるため、定期的に使用する場合は複数店舗で見積もりを取ることをお勧めします。また、2025年に入って木材価格全体が微増傾向にあるため、購入時期によっても価格が変動する可能性があります。
コンパネは正式には「コンクリート型枠用合板」と呼ばれ、JAS(日本農林規格)によって厳格に規定されています。JAS規格では、表面加工の有無によって「表面加工なし」と「表面加工あり」の2種類に分類されており、いずれも1類の接着耐久性区分に属しています。表面加工ありのタイプは、塗装やオーバーレイなどの加工が施され、コンクリートとの剥離性を高めています。
コンパネの基材はタイプ1耐水合板で、メラミン系接着剤が使用されています。構造用合板の特類で使用されるフェノール系接着剤よりも性能は劣りますが、コンパネは一時的に取り外す消耗品として設計されているため、短期使用を前提とした耐水性で十分とされています。ラワン材のコンパネは転用回数が5-10回、針葉樹材では約2割程度少なくなります。
JAS規格では、耐候性、耐アルカリ性、接着の程度、含水率、ホルムアルデヒド放散量などが細かく定められており、建築現場での安全性と品質が保証されています。購入時にはJAS認証マークの有無を確認することで、規格品であることを見分けることができます。
日本合板工業組合連合会の合板JAS規格詳細ページ - 合板の分類と基準について
コンパネの標準サイズは、厚さ12mm、サイズ900mm×1800mmが最も一般的です。このサイズは通称「サブロク」と呼ばれる3尺×6尺の規格で、建築現場で最も扱いやすく、一人でも比較的容易に運搬や加工ができるサイズとなっています。また、600mm×1800mmのショートサイズも流通しており、狭い現場や小規模な型枠作業に適しています。
厚みに関しては、12mmが主流ですが、用途によって9mm、15mmなどのバリエーションも存在します。12mm厚は、一般的なコンクリート打設の型枠として十分な強度を持ち、コストパフォーマンスにも優れています。より高い荷重がかかる場合や、大規模な型枠には15mm以上の厚みが選ばれることもあります。
構造用合板と比較すると、コンパネの方がやや小さめのサイズ設定になっています。構造用合板は910mm×1820mmが標準ですが、コンパネは900mm×1800mmと、わずかに小さい寸法となっています。この違いは、型枠としての取り回しやすさを考慮した設計によるものです。
コンパネの価格差は、単なる販売店の違いだけでなく、製品の品質にも大きく関わっています。安価なコンパネ(1,700円台)と高価なもの(1万円以上)では、表面加工の種類、基材の品質、転用可能回数などに明確な違いがあります。無塗装品は最も安価ですが、コンクリートが付着しやすく、転用回数が限られます。
一方、ウレタン塗装が施された高級コンパネは、表面が滑らかで剥離性に優れており、10回以上の転用が可能な製品もあります。初期投資は高くなりますが、長期的なコストパフォーマンスを考えると、大規模工事や繰り返し使用する場合には経済的です。中間価格帯の製品では、ウレタン以外の塗装が施されており、3,000円程度から購入できます。
価格を判断する際の重要なポイントとして、板面の仕上がり、節の有無、反りや歪みの少なさなどがあります。特に建築現場では、仕上がりの品質が工事の精度に直結するため、用途に応じて適切な価格帯の製品を選ぶことが重要です。見積もりの段階で、単価だけでなく転用回数や工期全体でのコスト効率を考慮することをお勧めします。
コンパネを購入する際には、使用目的に応じた適切な製品選びが重要です。まず、JAS規格マークの有無を確認し、規格品であることを確認しましょう。表面を目視で確認し、大きな節や割れ、反りがないかをチェックすることも大切です。特に反りや歪みがある製品は、型枠として使用した際に精度が出にくく、コンクリートの漏れの原因にもなります。
保管方法としては、室内で立てて保管するのが理想的ですが、スペースの関係で寝かせる場合は、平らな場所に重ねて置き、湿気を避けることが重要です。屋外に保管する場合は、必ずブルーシートなどで覆い、直射日光と雨から保護する必要があります。木材は一度や二度濡らしても、十分に乾燥させれば使用可能ですが、カビの発生を防ぐため、濡れた場合は速やかに乾燥させましょう。
使用後のメンテナンスでは、コンクリートが付着している場合は、硬化前にスクレーパーやブラシで除去します。塗装されていない製品の場合、転用回数を増やすために剥離剤を塗布する方法もあります。傷がついた場合は、タッチアップペンや補修材で早めに補修することで、耐水性を維持し、製品寿命を延ばすことができます。保管時には他の資材との接触による傷を防ぐため、コンパネ同士の間に緩衝材を挟むことも効果的です。