

鏝板(コテ板)は、左官材料やモルタルをバケツやトロ舟からすくい取り、壁面へ塗り付ける直前に「手元に置く」ための道具です。
重要なのは、鏝板そのものが仕上げ面を作る道具ではなく、材料供給の“作業台”だという点で、ここを誤解するとサイズや表面仕上げの判断を間違えます。
現場での使い方を想像すると、片手に鏝板、もう片手に鏝で、すくう・乗せる・返す・拾うを連続で行うため、板面の滑り方と縁の形状が作業効率と仕上がり(材料のダレや鏝筋)に直結します。
DIYの作例では、板のサイズ目安として「縦25~35cm×横35~45cm前後」が示されており、初めて作るならこのレンジが扱いやすい基準になります。
市販の木製鏝板でも「450×350mm」のサイズが一般的に流通しており、定番サイズとして現場適用範囲が広いと考えられます。
サイズ決めのコツは「材料の量」より「腕の振り幅」を基準にすることで、例えば狭い室内補修なら小さめ、外構や土間寄りなら大きめが疲れにくく、材料のロスも減ります。
板材は、DIYでは手に入りやすい合板(ベニヤ)で作る例が多く、切り出して取っ手を付けるだけで実用になります。
一方で市販品には「木製なのでモルタルのスベリを抑える」「鏝板部分は2枚貼りで取手固定釘を隠し鏝が引っ掛かりにくい」といった作りの工夫があり、自作でも“再現すべき仕様”が見えてきます。
最低限そろえる道具は、切断(ノコ・丸ノコ)、穴あけ(ドリル)、固定(ビス・ドライバー)、面取り(紙やすり)で、精度よりも「引っ掛かりゼロ」と「反りにくさ」を優先すると失敗しにくいです。
基本手順は、(1)板を希望寸法にカットし、(2)角を落として引っ掛かりを減らし、(3)取っ手(胴縁や角材)を取り付ける、の流れで組み立てます。
取っ手固定で意識したいのは、鏝が板面を横切る位置にビス頭や段差が出ないことなので、可能なら裏面から固定し、表面はフラットを死守します(市販品でも釘を隠す設計が明記されています)。
また、取っ手は真っ直ぐ付けるより、作業姿勢に合わせて“わずかに斜め”の方が手首が返しやすいという作例もあり、右利き・左利きで角度を変えるだけでも疲労が変わります。
木製鏝板が支持される理由の一つに「木製なので水分を吸収し、材料の滑りを起こしにくい」という説明があり、板面が“適度に材料を落ち着かせる”性格を持つ点は見落としがちです。
そこで自作では、ただツルツルに磨くのではなく、板面の仕上げを「鏝で返す部分は滑らか」「材料を置くゾーンはほんの少しだけ抵抗を残す」という発想で、紙やすり番手を変えてゾーニングすると扱いが安定します。
さらに、清掃性を上げるなら、板の角を丸めて材料が溜まる“角ポケット”を減らすのが有効で、洗い残しが減ると次回のダマ混入も減り、結果的に仕上げ欠陥(引きずり・筋)の予防につながります。
左官の基本として、コテ板の役割と種類の整理(コテ板の特長の記述がある)
https://www.monotaro.com/note/cocomite/544/
DIYの寸法目安(縦25~35cm×横35~45cm)と工程の概要(角を落とす流れがある)
https://kabegami-doujou.co.jp/diy/diy-lesson/detail/01/lecture_koteita.php
市販品仕様(木製で滑り抑制、2枚貼りで釘・ビスを隠して引っ掛かり低減、450×350mm)
https://www.monotaro.com/p/2122/6530/