高圧ホース規格表で選定圧力継手サイズ基準

高圧ホース規格表で選定圧力継手サイズ基準

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高圧ホース規格表

高圧ホース規格表の重要項目
⚙️
圧力仕様

最高使用圧力と最小破壊圧力の基準値確認

📏
サイズ規格

内径・外径・ダッシュ呼称の対応表示

🔗
継手仕様

金具タイプと適合ネジ規格の選定基準

高圧ホース規格表の基本構成と圧力表示

高圧ホースの規格表では、まず最高使用圧力(MPa)が最も重要な項目として記載されています。この圧力表示は、ホースが安全に使用できる上限圧力を示しており、リリーフバルブのセット圧力を基準として選定されます。[1][2]
規格表に記載される圧力項目は以下の通りです。

  • 最高使用圧力:日常的に使用できる最大圧力
  • 最小破壊圧力:ホースが破損する最低圧力(通常は最高使用圧力の4~5倍)
  • 常用圧力:実際の作業での推奨圧力

国内主要メーカーの規格表では、圧力表示がMPa単位で統一されており、例えばIBGシリーズでは35MPa、70MPa、140MPa、210MPa、280MPa、350MPaという段階的な圧力設定が用意されています。これらの圧力設定により、用途に応じた適切な選定が可能となります。

高圧ホースサイズ規格表の読み方と継手対応

高圧ホースのサイズは、内径をベースとしたミリ呼称、インチ呼称、ダッシュ呼称の3つの表記方法が規格表に併記されています。これらの対応関係を正確に理解することが、適切なホース選定の基盤となります。[3]
サイズ対応表の構成例

  • 6mm(1/4インチ、-04ダッシュ):外径12~15mm
  • 9mm(3/8インチ、-06ダッシュ):外径15~19mm
  • 12mm(1/2インチ、-08ダッシュ):外径19~23mm
  • 15mm(5/8インチ、-10ダッシュ):外径24~26mm

継手金具のサイズは基本的にホースサイズと同一ですが、異径継手も存在するため、規格表では継手のナット部(HEX)の寸法も明記されています。例えば、6mmホースの場合、対応する継手のスパナサイズは19mmとなります。

高圧ホース規格表における補強層と構造仕様

高圧ホースの構造は、規格表において補強層の記号で表記されており、この仕様が圧力性能と直結しています。補強層の種類と表記方法を理解することで、用途に適したホースの選定が可能となります。[4][5]
主要な補強層表記

  • 1W/B:1層ワイヤーブレード(低圧用)
  • 2W/B:2層ワイヤーブレード(中圧用)
  • 4W/S:4層ワイヤースパイラル(高圧用)

これらの補強構造により、同一内径でも異なる圧力性能を実現しており、例えばφ6.3mmのホースでも1W/B構造では10.5MPa、2W/B構造では21.0MPaの最高使用圧力となります。規格表には補強層とともに最小曲げ半径、概略重量も記載されており、設置環境に応じた総合的な選定指標となります。
さらに、補強層の違いは価格にも大きく影響するため、必要以上の高圧仕様を選定することなく、適正な仕様選択が重要となります。

 

高圧ホース継手規格とネジ種類対応表

高圧ホースの継手規格は多種多様であり、規格表では機械メーカーや用途別に適合するネジ種類が明確に分類されています。これらの継手規格を正しく理解することで、接続トラブルを防止し、安全な油圧システムを構築できます。[3]
主要な継手ネジ規格と適用機械

  • ガスネジテーパー(Rcネジ):洗浄機、油圧ジャッキ
  • ガスネジ平行(Rpネジ):ヤンマー、クボタ、工作機械用
  • ミリネジ(Mネジ細目):コマツ製機械専用
  • ユニファイネジ(UNFネジ):日立、海外製機械用

継手の種類はオスネジ・メスネジの区別だけでなく、シート形状(メスシート、オスシート)も重要な選定要素となります。例えば、コベルコ製機械では「メスネジ・メスシート(すり鉢状)」、住友製機械では「メスネジ・オスシート(凸・そろばん型)」が使用されており、間違った継手を選定すると油漏れの原因となります。
これらの継手規格情報は、機械の取扱説明書や既存ホースの刻印から確認できるため、規格表と照合して正確な選定を行うことが不可欠です。

 

高圧ホース規格表活用による流量計算と圧力損失対策

高圧ホースの規格表を活用する際、単純な圧力とサイズの選定だけでなく、流量による圧力損失も考慮した総合的な設計が必要です。この視点は多くの現場で見落とされがちですが、システム効率に大きく影響する重要な要素となります。[6]
流量と圧力損失の関係
高圧ホース内では摩擦抵抗により圧力損失が発生し、この損失量はホース内径と流量の関係で決まります。例えば、同一流量でもホース内径を細くすると圧力損失が急激に増加し、必要以上にポンプ能力を上げなければならなくなります。
規格表の活用においては、使用流量から適切な内径を逆算し、その内径で必要圧力に耐えうる補強構造のホースを選定するという手順が効率的です。この際、将来的な流量増加も考慮して、1サイズ大きな内径を選択することで、システムの拡張性も確保できます。

 

また、長距離配管や多数の継手を使用する場合は、圧力損失の累積を規格表の圧力マージンで吸収できるよう、余裕をもった圧力クラスの選定が重要となります。

 

建設機械向け高圧ホース規格表の比較方法は以下のURLで詳細な技術資料が確認できます。
https://www.y-yokohama.com/product/mb/hose/pdf/25-37.pdf
また、口金具との組み合わせ選定については以下の技術資料で具体的な対応表が参照できます。
https://www.bridgestone.co.jp/products/dp/hose/catalog/pdf/hydaulichose_202403_full.pdf