孫請と下請と元請と一括下請負

孫請と下請と元請と一括下請負

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孫請と下請と元請

孫請と下請と元請:現場で困るポイントを先に整理
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まずは言葉を揃える

「孫請=三次以降」という現場慣習と、契約上の当事者関係(誰と請負契約を結んでいるか)を切り分けて理解すると、トラブル時の判断が速くなります。

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一括下請負(丸投げ)と混同しない

孫請そのものが直ちに違法というより、「元請が実質的に関与していないのに全部(主たる部分)を一括で投げる」状態が問題になります。

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施工体制台帳で“見える化”

下請・孫請の体制を台帳で明確にすると、責任分界・技術者配置・安全管理の抜けを減らせます。台帳運用は監督指導でも見られやすい要点です。

孫請の意味と元請と下請の違い


孫請(孫請け)は、下請がさらに別の会社へ業務(工事の一部など)を再委託することで成立する立場で、商流は「発注者→元請→下請→孫請」と多段化します。
建設現場で「孫請」と呼ぶ範囲は会社や地域でブレることがあり、「二次請」「三次請」などの呼称と混在するため、会話では“何次の立場か”と“契約相手は誰か”をセットで確認すると事故が減ります。
実務上の要点は、孫請は発注者・元請と直接契約していないことが多く、支払い条件や追加変更の合意形成が「下請経由」になりやすい点です。
【現場で起きやすいズレ】

  • 元請の指示が孫請に届くまでに遅れ、工程管理が後手になる。
  • 仕様変更が口頭で伝言ゲーム化し、出来形・品質管理で揉める。
  • 「誰が決めるのか」が曖昧になり、安全管理の指揮命令が空中分解する。

孫請と一括下請負の違いと禁止

孫請が存在すること自体を一律に禁じる趣旨ではなく、問題になるのは「一括下請負(丸投げ)」の状態で、建設業法第22条は元請が受注した工事を“いかなる方法でも”一括して他人に請け負わせることを禁止しています。
国土交通省の資料では、一括下請負が禁止される背景として、中間搾取、工事品質の低下、労働条件の悪化、責任の不明確化などが挙げられています。
さらに「実質的に関与」が重要で、施工計画の作成・工程管理・品質管理・安全管理・技術的指導などを元請が主体的に行わないと、一括下請負に該当し得ると整理されています。
【誤解しやすいポイント】

  • 「現場に技術者を置いているだけ」では、実質的関与と見なされない場合があると注意喚起されています。
  • 公共工事は“一括下請負の例外(発注者の書面承諾)”が使えないと整理されています。
  • 孫請が増えるほど、元請の実質的関与の証拠(会議体・指示系統・記録)が重要になります。

【参考リンク:一括下請負の定義、実質的関与の具体例、典型事例(電気工事の全部を1社へ等)が載っています】
国土交通省「別紙2 一括下請負の禁止について(PDF)」

孫請と施工体制台帳と再下請負通知書

施工体制台帳は、下請・孫請を含む施工体制(各社名、施工範囲、技術者等)を整理して示すための実務ツールとして説明されており、現場の体制把握と説明責任に直結します。
自治体等が公開している資料では、元請・一次下請・二次下請・三次下請といった階層イメージと、「再下請負通知」の流れが図示されており、孫請が入ると情報連携の書類が増えることが読み取れます。
孫請がいる現場ほど、台帳や通知書を「提出したら終わり」にせず、工程・安全・品質の会議体(いつ、誰が参加し、どの決定をしたか)まで含めて運用しないと、いざ監督指導や事故時に“実態が説明できない”状態になりやすいです。
【台帳運用で効く小技(現場向け)】

  • 各社の施工範囲を“場所×工程”で書く(例:3F南面・LGS〜PBまで)。
  • 指示命令系統(誰が誰に指示するか)を朝礼資料に落とし込む。
  • 変更指示は「日時・指示者・根拠図面・影響工程」を最低限セットで記録する。

【参考リンク:施工体制台帳の作成・再下請負通知の考え方が図で整理されています】
山口県「施工体制台帳の作成等について(PDF)」

孫請のメリットとデメリット

孫請が生まれる典型理由は、元請・一次下請だけでは専門工種や人数を揃えきれず、工事を分業して成立させる必要があるためで、重層下請構造は建設工事の現実的な組み立てとして語られます。
一方デメリットは、商流が深くなるほど中間コストが積み上がり、現場に落ちる原資が薄くなって品質・安全・人員確保へ跳ね返りやすい点で、国交省資料でも中間搾取や質の低下が問題として挙げられています。
また孫請は契約上の相手が「直上の下請」になるため、設計変更や追加工事の精算で“決裁権の所在”が遠く、合意までに時間がかかる構造的弱点があります。
【孫請側の現実的メリット】

  • 現場経験が積め、特定工種の技能で継続受注につながる。
  • 元請直より書類負担が軽いケースもある(会社による)。

【孫請側の典型デメリット】

  • 単価が下がりやすく、急な増員・夜間対応が利益を削る。
  • 仕様の最終判断が遠く、手戻りの責任だけ近い。
  • 安全・品質の要求だけが上流から降りてくるのに、交渉窓口が限定される。

孫請の独自視点:実質的関与と工程管理

一括下請負かどうかの論点で繰り返し出てくるのが「元請の実質的関与」で、国交省資料は施工計画、工程管理、品質管理、安全管理、技術的指導などの具体行為を列挙しています。
ここから逆算すると、孫請側でも“自社がどの範囲を主体的に管理し、どの指示を受けて動いたか”を工程管理のログとして残すほど、責任の境界を説明しやすくなります。
意外に効くのは、工程表そのものより「調整の記録」で、下請間の工程調整や進捗確認は実質的関与の中核と整理されているため、孫請の側も日々の調整結果を短文で残すと、トラブル時に“言った言わない”を潰せます。
【現場で使える“残し方”テンプレ(孫請向け)】

残す項目 狙い
工程(いつ) 12/3 13:00〜15:00 工程管理の根拠
場所(どこ) 2F東面 PS周り 出来形・品質の範囲明確化
指示者(誰) 一次下請:現場代理人 指揮命令系統の証拠
内容(何を) 開口補強の仕様変更、材料手配先変更 変更の起点把握
影響(どうなる) 翌日のボード貼り開始を半日後ろ倒し 工程調整の記録

【参考リンク:一括下請負の条文、実質的関与(施工計画・工程管理・品質管理・安全管理等)の具体がまとまっています】
国土交通省 近畿地方整備局「一括下請負の禁止(PDF)」






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