目隠しフェンス寸法一覧｜高さ別選び方完全ガイド

目隠しフェンス寸法一覧

目隠しフェンス主要メーカー別寸法規格一覧

目隠しフェンスの寸法選択において、まず把握すべきは主要メーカーの規格体系です。YKK APの防音目隠しフェンスLFMシリーズでは、H1500からH5000まで500mm刻みで豊富な高さバリエーションを提供しています。

 

YKK AP 防音目隠しフェンス LFM型 寸法一覧

• LFM 1型（遮音タイプ）：H1500、H2000、H2500、H3000
• LFM 2型（吸音タイプ）：H1500、H2000、H2500、H3000、H3500、H4000、H4500、H5000

一方、LIXILの人気商品である フェンスAB YS3型は、60cm、80cm、100cm、120cmの4段階設定となっており、住宅用途に特化した寸法体系を採用しています。特筆すべきは、YS3型では高さが上がるにつれて隙間が細くなる独特の設計で、目隠し率88.6%を実現している点です。

 

LIXIL フェンスAB 人気モデル寸法比較表

型番	目隠し率	高さ設定	本体価格(1m)
YS3型	88.6%	60,80,100,120cm	25,000円
YL2型	100%	60,80,100,120cm	34,000円
TS2型	88.9%	60,80,100,120cm	25,000円

目隠しフェンス高さ別用途と推奨寸法

目隠しフェンスの適切な高さ選択は、使用目的によって大きく異なります。不動産業界では、物件の用途や立地条件を考慮した寸法提案が重要なポイントとなります。

 

座位での目隠し用途（120-150cm）
庭でのくつろぎ空間やウッドデッキでの使用を想定する場合、120-150cm程度の寸法が最適です。座った状態での目線は地上から100-130cm程度となるため、この高さで十分な目隠し効果を得られます。

 

• ウッドデッキでの食事やティータイム
• 家庭菜園作業時のプライバシー確保
• 小さなお子様やペットの遊び場の目隠し

境界用目隠し（180cm標準）
道路や隣地境界に設置する目隠しフェンスでは、180cm程度の高さが一般的に推奨されています。人の目線は身長マイナス10-15cmとなるため、この寸法で通行人からの視線を効果的に遮断できます。

 

特殊用途（200cm以上）
敷地の高低差がある場合や、より高いプライバシー保護が必要な物件では、200cm以上の寸法も検討されます。ただし、建築基準法に基づくブロック塀の高さ制限（2.2m以下）を参考に、適切な設計が必要です。

 

目隠しフェンス材質別寸法特性と耐久性データ

目隠しフェンスの寸法選択において、材質特性は重要な考慮要素です。朝日スチール工業の目隠しフェンスでは、亜鉛・アルミ・マグネシウム合金めっき鋼板を使用し、優れた耐候性を実現しています。

 

材質別寸法安定性

• アルミ形材：温度変化による寸法変化が少なく、長期間安定した寸法を維持
• 高耐食性めっき鋼板：防錆性能により、経年劣化による寸法変化を最小限に抑制
• 樹脂材：軽量で施工性に優れるが、温度変化による伸縮を考慮した設計が必要

強度試験基準と寸法制限
JIS A6518およびJIS A6513の基準に基づく強度試験では、パネル部分で鉛直荷重1470N（150kgf）、水平荷重1470N（150kgf）の基準をクリアする必要があります。この基準により、高さ500cmまでの大型フェンスでも安全性が確保されています。

 

風圧力設計においては、昭和57年改正建築基準法に準拠した計算が行われており、地域の風況や設置環境に応じた適切な寸法選択が可能です。

 

目隠しフェンス設置時の寸法調整ポイント

実際の施工現場では、カタログ寸法をそのまま適用できないケースが多く存在します。地盤の高低差、既存構造物との取り合い、法的制限などを総合的に検討した寸法調整が必要です。

 

地盤高低差による寸法補正
道路面と敷地面に高低差がある場合、有効高さの計算が重要になります。敷地が道路より50cm高い場合、180cmのフェンスでも実質的には230cmの目隠し効果を得られます。逆に敷地が低い場合は、より高い寸法のフェンスが必要となります。

 

既存ブロック塀との組み合わせ寸法
多くの住宅では既存のブロック塀（通常40-60cm）の上にフェンスを設置するため、トータル高さでの寸法計算が必要です。ブロック塀60cm＋フェンス120cmで、合計180cmの目隠し効果を得る設計が一般的です。

 

メンテナンス性を考慮した寸法設計
清掃や部分交換の際のアクセス性を考慮し、分割パネル寸法の選択も重要です。YKK APのシンプレオフェンス5F型では、横目隠しデザインにより、汚れの蓄積を抑制し、メンテナンス頻度を低減する設計となっています。

 

目隠しフェンス寸法選択における法規制と近隣配慮事項

目隠しフェンスの寸法決定には、建築基準法等の法規制遵守と近隣への配慮が不可欠です。特に不動産業界では、後々のトラブルを避けるため、適切な寸法選択に関する専門知識が求められます。

 

建築基準法による高さ制限
目隠しフェンス自体に明確な高さ制限はありませんが、一般的にはブロック塀の高さ制限である2.2m以下を参考基準とすることが推奨されています。ただし、構造や設置方法によっては、この限りではありません。

 

近隣への配慮事項

• 日照権への影響：高さ2m以上のフェンスでは、隣地への日照影響を検討
• 風通しの確保：完全目隠しタイプ（目隠し率100%）よりも、通風性のある88-89%タイプの選択
• 景観への配慮：地域の景観ガイドラインに適合した色彩・デザインの選択

設置位置と寸法の関係
境界線からのセットバック距離により、必要な高さ寸法が変わります。境界線ギリギリに設置する場合は低めの寸法でも効果的ですが、セットバックがある場合は、その分高い寸法が必要となります。

 

LIXIL フェンスAB製品の技術仕様と施工ガイド
https://www.lixil.co.jp/lineup/exterior/fence/
YKK APガーデンエクステリア総合カタログによる寸法規格詳細
https://www.ykkap.co.jp/products/exterior/fence/
住宅金融支援機構による外構工事技術基準
https://www.jhf.go.jp/loan/tech/