モーター回転数計算と周波数と極数と減速比

モーター回転数計算と周波数と極数と減速比

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モーター回転数計算と周波数と極数

モーター回転数計算の全体像
🧮
まずは「同期回転速度」を計算

周波数(Hz)と極数から理論回転数を出し、以降の設計・調整の基準にします。

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次に「すべり」で実回転へ寄せる

誘導電動機は負荷で回転数が落ちるため、同期値=実回転数ではありません。

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減速比・プーリー比で負荷側回転数へ

機械側(ファン・ベルト・搬送)の回転数は、伝達機構を通した後の値で評価します。

モーター回転数計算の式と周波数と極数


建築設備の現場で「回転数いくつ?」と聞かれたとき、最初に押さえるのが同期回転速度です。同期回転速度は、電源周波数とモーター極数で決まり、式は「同期回転速度min⁻1=120×周波数Hz÷極数」です。
この式は三菱電機のFAQでも明示されており、計算の根拠として上司・施主・検査側への説明に使いやすいのが利点です。
また、極数は2の倍数(2P/4P/6P/8P…)が基本で、極数が増えるほど回転数が下がります。


参考)https://www.tmeic.co.jp/product/rotating_machinery/motor/high_efficiency/pdf/motor_trivia_vol.5.pdf

たとえば4極なら、50Hzで1500min⁻1、60Hzで1800min⁻1が「基準値」になります。


参考)https://www.orientalmotor.co.jp/ja/tech/e-learning/ac-list/fundamental/1-5

ここで重要なのは、同じ「モーター」でも「周波数(50Hz/60Hz)」の違いだけで回転数が2割変わり得る点です。東日本50Hz・西日本60Hzという前提をまたぐ案件(機器流用、移設、海外機器の転用など)で、回転数の整合確認を飛ばすと手戻りが大きくなります。

(権威性のある参考:同期回転速度の公式そのものの根拠として有用)
三菱電機FAQ:同期回転速度の求め方(120×周波数÷極数)

モーター回転数計算とすべりと定格回転速度

現場で「計算は1800rpmのはずなのに、銘板は1730rpm」といったズレが出る主因が、誘導モーターの「すべり」です。TMEICの資料でも、誘導モータは“すべり”の特性があり、実際の定格回転速度は同期回転速度より少し遅い、と説明されています。
つまり、回転数計算は「同期回転速度で終わり」ではなく、実運用では定格(銘板)と負荷状態を見て補正するのが実務です。
すべりが効いてくると、同じ周波数・同じ極数でも、負荷が重いほど回転数が下がりやすくなります。

ファンやポンプのように負荷特性が回転数の影響を強く受ける設備では、同期回転の数値だけで風量・揚程・騒音を語ると外します(実際に効くのは負荷点での回転数)。

意外に見落とされるのが、改修工事で「同じ4極モータに入替えたから回転数も同じ」という思い込みです。銘板回転数(例:1450/1470/1730/1750など)が微妙に違う個体へ置換すると、Vベルト比を変えていないのに吐出や騒音が変わることがあり、原因究明が長引きます。

モーター回転数計算とインバータ周波数

インバータで周波数を変えると、同期回転速度も比例して変わるので、「回転数=周波数設定」という整理ができます。周波数と極数で同期回転が決まる点は、基礎式(120×周波数÷極数)をそのまま使えばよく、たとえば4極で60Hzなら1800min⁻1、70Hzなら2100min⁻1という感覚になります。
このとき、現場でありがちな誤解は「インバータ表示のHz=実回転数そのもの」という扱いで、実際は誘導機のすべりで少し下がる点を忘れないことが大切です。
運転データの記録でおすすめなのは、点検表に「周波数(Hz)」「銘板回転数」「実測回転数(タコメータ等)」「負荷状態(風量ダンパ開度、吐出弁開度など)」を並べることです。すべりの影響を含めて追跡でき、後日の「なんで変わった?」に説明が付きやすくなります。

さらに、50Hz地域で60Hz想定の設定(またはその逆)になっていると、回転数が想定から外れて設備の性能が出ません。TMEIC資料が示すように周波数が回転速度に比例するため、設定ミスは回転数ミスに直結します。

モーター回転数計算と減速比とプーリー

建築設備で“必要なのはモーター軸の回転数ではなく、負荷側(ファン軸・ポンプ・コンベヤ)の回転数”という場面が多いです。そこで必要になるのが減速比(または回転比)で、減速比は「入力軸回転数÷出力軸回転数」で求められる、と整理されています。
つまり、モーター回転数が分かったら、出力側回転数は「出力回転数=入力回転数÷減速比」で見積もれます。
Vベルト・プーリーの設計では回転比の考え方を使い、小プーリー回転数n1と大プーリー回転数n2の関係(回転比)を計算して組合せを決める、という実務フローが資料で示されています。


参考)https://www.nbk1560.com/resources/pulley/article/vpulley-material/

例えば「モーター側を小プーリー」「ファン側を大プーリー」にすると減速になり、ファン回転数が落ちて騒音が下がる一方、風量も落ちるので、試運転でのバランス確認が必要になります。

ここでの落とし穴は、同期回転速度(理論値)をそのまま入力回転数として使ってしまうことです。実際には銘板回転数や運転時のすべりを踏まえた入力回転数で計算しないと、プーリー変更後の回転数が“机上より低い”となり、必要性能を割ることがあります。

モーター回転数計算と現場チェック(独自視点)

検索上位の解説は「式」中心になりがちですが、建築従事者の現場で効くのは“間違えやすい前提”の潰し込みです。まず、周波数(50/60)と極数(2P/4P/6P…)で同期回転が決まること、極数は2の倍数であることを、機器表や銘板写真で確実に突き合わせるのが第一歩です。
次に、誘導モータはすべりで同期回転より遅くなる、という前提を共有すると「理論値と銘板が違う=異常」という誤判定を減らせます。
実務で効くチェックリスト例(そのまま朝礼やKYで使える粒度)です。


  • 🧾 銘板確認:極数、定格回転数、定格周波数(50/60両対応か)を写真で残す。​
  • 🧮 計算確認:同期回転速度=120×周波数÷極数で一次計算し、銘板回転数との差を「すべり」として説明できる状態にする。

    参考)同期回転速度の求め方

  • 🔧 伝達確認:減速比(入力÷出力)で負荷側回転数を逆算し、プーリー交換・ベルト交換の影響を事前に見える化する。

    参考)減速比とは?計算方法やモーターにおける減速比についても解説!

  • 📏 実測:試運転で回転数を測り、周波数設定と合わせて記録して次回改修の根拠にする。​

最後に意外な“効く話”として、TMEIC資料では用途ごとに極数の傾向が触れられており、ファン・ポンプ用途は4Pか6Pが多い、コンプレッサは2Pが多い、ミル・クラッシャは6P以上が多いと示されています。

この傾向を知っておくと、図面や機器表の極数が用途の常識とズレているときに「入力ミスかも」と早期に気づけるため、施工前のレビューで手戻りを潰せます。

(権威性のある参考:極数と周波数、同期回転速度、すべりの注意まで一枚で俯瞰できる)
TMEIC:モータ豆知識 Vol.5(極数と周波数、同期回転速度、すべりの注意)




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