

整備工場やカー用品店に冷却水の交換を依頼した場合、一般的な費用相場は3,000円から5,000円程度です。この金額には冷却水の本体価格と作業工賃が含まれています。ディーラーよりもカー用品店などに依頼する方が作業工賃が安くなる傾向があり、ホームセンターやインターネットで購入した冷却水を持ち込めば、さらにコストを抑えられることもあります。
参考)https://www.nextage.jp/buy_guide/info/828408/
ガソリンスタンドでの交換依頼では、冷却水の費用にプラスして工賃として1,000円から2,000円ほどがかかり、合計で2,500円から4,000円程度が目安となります。店舗によって価格設定が異なるため、事前に問い合わせて見積もりを取ることをおすすめします。
参考)https://www.hanamaru870.net/column/%E5%86%B7%E5%8D%B4%E6%B0%B4%E3%81%AE%E6%BC%8F%E3%82%8C%E3%81%8C%E8%B5%B7%E3%81%93%E3%81%A3%E3%81%9F%E5%A0%B4%E5%90%88%E3%80%81%E4%BA%A4%E6%8F%9B%E8%B2%BB%E7%94%A8%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%82%8C%E3%81%8F/
一方、日産などの公式ディーラーでクーラント交換を依頼した場合、費用相場はおよそ1万円から2万円となり、カー用品店と比較すると高額になる傾向があります。クーラントの使用量や作業内容によって金額が上下するため、正確な費用は見積もりを取る必要があります。
参考)https://www.nissan-tokyo.co.jp/column/1510/
自分で冷却水を交換する場合、必要なのは冷却水そのものの購入費用だけとなります。冷却水は種類によって価格が異なり、200円程度の安価なものから2,000円前後のものまで幅広く販売されています。一般的な2リットルボトルであれば1,000円未満で購入できることが多く、薄めずに使う補充用タイプならそのまま入れるだけで便利です。
参考)https://www.55truck.com/journal/cooling_water.html
自分で交換した場合の総費用は1,000円から3,000円程度に抑えられるため、業者依頼と比較して大幅にコストを削減できます。ただし、原液をそのまま使用するタイプと水で薄めるタイプがあるため、購入時には注意が必要です。
しかし、DIYでの冷却水交換にはリスクも伴います。エンジンが高温の状態で作業するとやけどの危険があり、ウォッシャー液のタンクなど間違えやすい部品が近くにあるため、誤った箇所への注入や適切な量の判断ミスが起こりやすい状況です。また、冷却システム内のエア抜きが不十分な場合、エンジンのオーバーヒートを引き起こす可能性があります。冷却水は有害な成分を含んでいるため廃棄方法にも注意が必要で、これらのリスクを考慮すると、整備工場やガソリンスタンドなど信頼できる専門店に依頼することが推奨されます。
参考)https://www.goo-net.com/magazine/carmaintenance/parts/216017/
冷却水は消耗品であり、基本的に車検ごと(2年)の交換が推奨されています。しかし、現在の国産車に使用されている冷却水は長寿命化が進んでおり、交換頻度が大きく延びています。
参考)https://221616.com/car-topics/20230619-1/
国産主要メーカーの新車に使用されているスーパーLLC(スーパーロングライフクーラント)の交換目安時期は以下の通りです:
従来のLLC(ロングライフクーラント)は2~3年ごとの交換が一般的でしたが、スーパーLLCは耐久性が大きく高められており、メーカーによっては10年間交換不要とされています。車の平均所有年数が約7年であることを考えると、新車で購入した場合は所有期間中に交換する必要がないほど長寿命化されています。
参考)https://www.goo-net.com/magazine/carmaintenance/repair/216735/
補充時期については、冷却水は漏れなどがなく適量入っている場合、基本的に補充が必要なほど減ることはありません。リザーバータンクの上下ラインのLOW(もしくはMIN)に到達している場合に補充が必要となります。半年ごとにチェックして補充の必要性を判断するのが良いでしょう。
冷却水漏れが発生している場合、原因箇所によって修理費用が大きく異なります。考えられる原因としては、ラジエーター本体、ラジエーターホース、ヒーターホース、ウォーターポンプなどの不具合が挙げられます。
参考)https://cmgroup.jp/column/cooling-water-replacement/
各箇所の修理費用相場(作業工賃込み)は以下の通りです:
参考)https://www.mitsui-direct.co.jp/car/guide/mycar_guide/new/radiator/
ラジエーター本体の交換が必要な場合は特に高額となり、故障箇所が複数見つかった場合などは数十万円の費用が必要になることもあります。ラジエーターのコアは走行風が当たる場所にあるため、走行中の飛び石で穴が開くこともあれば、経年劣化(錆害)で腐食して穴が開くこともあります。
参考)https://221616.com/car-topics/20240522-1/
ラジエーターとエンジンをつなぐゴム製のホースは、時間が経過すると硬化し経年劣化が見られるようになります。ホースが劣化してひび割れしたり穴が開いたりすると、ホース交換が必要となりますが、単に取り付け部分が緩んでいるだけであれば、締め直しやバンド交換による修理で済むこともあります。
参考)https://www.carseven.co.jp/magazine/news/9730/
冷却水の適切な管理は、オーバーヒートを防ぐ上で最も基本的で重要な要素です。まず、リザーバータンクの冷却水量が「FULL」と「LOW」の間にあるか定期的に確認し、減っていた場合は必ず専用のクーラントで補充する必要があります。水道水をそのまま使用すると錆やスケールの原因となり、冷却性能を損なうことがあります。
参考)https://www.haisya110.com/blog/2025/07/06/5081
冷却水には寿命があり、色の変化や濁り、異臭がある場合は早めの交換が必要です。あまりにも冷却水の減りが早い場合は水漏れを起こしている可能性があるため、短い期間(2~3日)にタンク内の水量が減っていないか、エンジンルームに水蒸気が上がっていないか、冷却水の色が付いた蒸発の跡がないかを確認しましょう。
ウォーターポンプの交換時期は、一般的に走行距離10万kmまたは10年が目安とされています。タイミングベルトと同時に交換するのが効率的で、費用・修理期間・故障のリスクなどを考えると、10万kmを超えた際にタイミングベルトと一緒に交換することが推奨されます。ウォーターポンプはタイミングベルトの前方に付いておりウォーターポンプを作動させる部品であるため、別々に交換する場合でも両方を取り外す必要があり、工賃を安く抑えるためにも同時交換が望ましいのです。
参考)https://www.taiho-auto.com/syuri_22.html
冷却ファンやラジエーターの定期整備も重要です。電動ファンの場合はモーターの劣化やセンサーの不具合が起こりやすく、停車中の熱を逃がす手段が損なわれると信号待ちなどでの冷却に支障が出やすくなります。ラジエーター本体も長年の使用で目詰まりや内部腐食が起き、外側に枯れ葉や虫が詰まっていることもあるため、定期的な洗浄やプロによる点検が必要です。
参考リンク:冷却水交換の詳しい手順とメンテナンスガイド
エンジン冷却水の補充・交換方法!不足や漏れはどうやって確認する? | グーネット
参考リンク:冷却水漏れの症状と原因別の対処法
ラジエーターから水漏れする原因とは?対処法や修理・交換の費用を解説 | カーセブン