リフォーム ランキング 2024年版業界最新動向分析

リフォーム ランキング 2024年版業界最新動向分析

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リフォーム ランキング 2024年最新動向

2024年リフォーム業界 主要ランキング
🏆
設備建材リフォーム大賞

リフォーム営業マン・プランナー321名による商品評価ランキング

💰
売上高ランキング

積水ハウスグループが10年連続1位、大和ハウスが急追

顧客満足度ランキング

住友林業のリフォームがフルリフォーム部門で2年連続1位

リフォーム設備建材大賞2024の結果分析

2024年のリフォーム設備建材大賞は、全国のリフォーム営業マン・プランナー321名による調査に基づいて発表されました。この調査は業界のプロフェッショナルが「最も売りたい、提案したいと思う商品」を選定するもので、実際の現場での評価を反映した重要な指標となっています。

 

キッチン部門では、クリナップの「STEDIA(ステディア)」が3年連続で1位を獲得。中級価格帯でありながら、特殊セラミックコーティングを施したステンレス製ワークトップが高く評価されています。この素材は油汚れを水拭きだけで取り除くことができ、細かい傷もつきにくいという実用性の高さが支持されています。
バス部門では、TOTOの「サザナ」が1位、同じくTOTOの「シンラ」が2位となり、TOTO製品がトップ2を独占。サザナの「お掃除ラクラクほっカラリ床」は、柔らかさと暖かさを兼ね備えた床材として、実際の使用感で高い評価を得ています。
トイレ部門では、TOTOが1位から3位まで独占する結果となりました。特に「ネオレスト」は全商品中最高の2140ポイントを獲得し、唯一の2000ポイント超えを記録。タンクレス設計による独自の丸みを帯びたデザインと、高い衛生性能が評価されています。
リフォーム産業新聞による設備建材大賞の詳細結果 - キッチン、バス、トイレ各部門の専門分析
https://www.reform-online.jp/news/reform-shop/24548.php

リフォーム会社売上高ランキング2024の変動

2024年の住宅リフォーム売上高ランキングでは、積水ハウスグループが10年連続で1位を維持しましたが、2位の大和ハウスグループとの差は19億円まで縮小しました。積水ハウスグループの売上高は前年比105.5%の1749億9000万円、大和ハウスグループは同112%の1730億2000万円と大幅な伸びを示しています。

 

大和ハウスグループの急成長の背景には、M&A戦略があります。2024年には大阪の有力リフォーム会社ナサホームと東急Re・デザインの子会社TRDホームズを相次いで買収。これらの買収により戸建てリフォーム分野を強化し、1位奪還を目指している状況です。

 

注目すべきは、ホームセンター系企業の台頭です。30位以内に5社がランクインしており、13位カインズ、17位コメリ、22位ジョイフル本田、23位コーナン商事、24位アークホームと続いています。特にアークホームは140億円の売上を記録し、フレッシュハウスの買収により更なる成長を狙っています。

 

もう一つの大きなトレンドは、EC事業者の上位進出です。ウェブサイトでリフォームの申し込みを受け付け、商材と職人を一括で派遣するサービスが拡大しており、従来の業界構造に変化をもたらしています。

 

住宅リフォーム売上ランキング2024の詳細分析 - 上位企業の戦略と業界動向
https://www.reform-online.jp/news/reform-shop/25527.php

リフォーム顧客満足度ランキング2024の評価基準

オリコン顧客満足度調査による2024年のリフォームランキングでは、住友林業のリフォームがフルリフォーム部門で2年連続総合1位を獲得しました。この調査は実際にリフォームを行った利用者の評価に基づいており、市場での実際の満足度を反映しています。

 

フルリフォーム部門(500万円以上の複数箇所リフォーム)では、住友林業のリフォームが「営業担当者の接客力」「営業担当者の提案力」「施工担当者の技術力」で1位を獲得。これは同社の総合的なサービス品質の高さを示しています。
戸建てリフォーム部門では、ジョーシンまごころリフォームとPanasonicリフォームClubが同点で1位となりました。ジョーシンまごころリフォームは「工程管理」「費用」の2項目で1位を獲得し、4年連続の総合1位を達成しています。
マンションリフォーム部門では、住友不動産のリフォームとパナソニックリフォームが同点1位。住友不動産のリフォームは初の1位、パナソニックリフォームは4年連続5度目の1位となっています。
興味深い点として、大阪ガスが総合評価で85.1点を獲得し、ダイヤモンド不動産研究所の調査では1位にランクインしています。関西を中心に展開する同社は、すべての項目で平均以上の評価を獲得しており、地域密着型企業の強みを発揮しています。

 

リフォーム価格帯別商品ランキング2024の特徴

2024年のリフォーム大賞における価格帯別ランキングでは、各価格帯で明確な特徴が見られます。この分析は、顧客ニーズと市場動向を理解する上で重要な指標となっています。

 

高級価格帯では、キッチン部門でリクシルの「リシェルSI」が6年連続で1位を獲得。この商品は高い機能性とデザイン性を兼ね備えており、リフォーム営業マンからの信頼も厚い商品です。バス部門では、TOTOの「シンラ」が高級価格帯で1位となっています。
中級価格帯では、キッチン部門でクリナップの「ステディア」が圧倒的な支持を得ています。この商品の成功要因は、中級価格帯でありながら高級商品に匹敵する機能を提供していることです。タカラスタンダードの「トレーシア」が2位、リクシルの「ノクト」が3位と続いています。
普及価格帯では、クリナップの「ラクエラ」が1位を獲得。普及価格帯でありながら、基本的な機能をしっかりと押さえた商品として評価されています。
注目すべき傾向として、ウッドワンが中級価格帯のキッチン部門で6位、8位、9位にランクインしています。無垢の木でできたキッチンは、温かみのあるデザインで差別化を図っており、新しい市場ニーズを開拓しています。

 

コンロ部門では、リンナイ製品が上位3位を独占し、特に「デリシア」がランキング全体の58%を占める圧倒的な支持を得ています。この結果は、リンナイの技術力と品質管理の高さを示しています。

 

リフォームトレンド2024年の独自分析視点

2024年のリフォーム業界では、従来の視点では捉えきれない新しいトレンドが顕在化しています。これらの動向は、不動産業界従事者が今後の戦略を立てる上で重要な要素となります。

 

断熱改修市場の急成長が2024年の大きな特徴です。政府の省エネ政策推進により、断熱リフォームへの関心が急速に高まっています。積水化学工業グループが「断熱リフォームを軸とした大型改装」で売上を伸ばしているのも、この傾向を反映しています。住友不動産グループも「高断熱リフォームの需要は増えており、この市場は今後さらに伸びていく」と分析しています。
中古住宅流通市場との連携強化も注目すべき動向です。リフォーム会社が中古住宅の流通業者と連携し、購入とリフォームを一体化したサービスを提供する事例が増加しています。これにより、顧客の利便性向上と事業者の収益機会拡大が同時に実現されています。
現場のデジタル化(DX)推進も2024年の重要なキーワードです。工事進捗管理、品質管理、顧客とのコミュニケーションなど、様々な場面でデジタル技術の活用が進んでいます。この動きは、工事品質の向上と効率化を同時に実現する手段として注目されています。
意外な発見として、家電量販店系リフォーム会社の技術革新があります。ヤマダホールディングスは、TOTO、LIXILと共同開発した3種のタンクレストイレを販売し、同社の全トイレ売上の60%を占めるまでに成長させています。「マイナスをゼロにするのではなく、プラスにする提案」という同社の方針は、従来のリフォーム業界の発想を転換させる新しいアプローチです。

 

地域密着型企業の躍進も注目すべき現象です。大阪ガスが顧客満足度調査で1位を獲得し、東京ガスも5位にランクインしています。これらの企業は、地域特性を活かしたサービス提供と、既存顧客との強い信頼関係を基盤として成長を続けています。
さらに、オリジナル商品開発が新たな差別化要素となっています。各社がメーカーとの共同開発により、独自商品を市場に投入する動きが活発化しており、これが売上拡大の重要な要因となっています。

 

リフォーム業界の2024年動向分析 - 断熱改修、中古流通、DX推進の3つのキーワード
https://www.reform-online.jp/news/reform-shop/24041.php