
一軒家のシロアリ駆除費用は、坪数によって大きく変動します。全国平均では1坪あたり3,960~12,705円となっており、30坪程度の一般的な住宅では約13万円~32万円の費用がかかります。
坪数別費用相場表
坪数 | 費用相場 | 備考 |
---|---|---|
20坪 | 8~25万円 | 小規模住宅 |
30坪 | 13~32万円 | 一般的な住宅 |
40坪 | 16~43万円 | 中規模住宅 |
50坪 | 20~54万円 | 大規模住宅 |
費用を決定する主な要因は以下の通りです。
意外にも、新築住宅でも築5年を過ぎると防蟻処理の効果が薄れるため、定期的な点検と対策が必要です。特に、床下に点検口がない住宅では、点検口設置費用が別途必要となることもあります。
シロアリ駆除には主に2つの工法があり、それぞれ特徴と費用が大きく異なります。
バリア工法(薬剤散布工法)
バリア工法は床下の土壌や木部に直接薬剤を散布・注入する即効性の高い方法です。
施工手順は以下の通りです。
ベイト工法(毒餌設置工法)
ベイト工法は建物周辺にベイト剤(毒餌)を設置し、シロアリに巣へ持ち帰らせて駆除する方法です。
興味深いことに、ベイト工法は環境に配慮しつつ、シロアリの社会構造を利用した画期的な駆除方法として注目されています。
業者選びは駆除の成功を左右する重要な要素です。業者の種類によって費用相場が大きく異なります。
業者種類別費用相場表
業者種類 | 1㎡あたり | 1坪あたり | 特徴 |
---|---|---|---|
大手上場企業・JA系 | 3,000円~ | 10,000円~ | 保証充実、高品質 |
中規模業者 | 1,500~3,000円 | 5,000~10,000円 | 地域密着、バランス良好 |
ホームセンター系 | 1,000円~ | 3,500円~ | 価格重視 |
個人経営 | 850円~ | 3,500円~ | 最安値だが技術にばらつき |
優良業者選定のチェックポイント
✅ 料金・見積書が明確
✅ 実績が豊富
✅ 作業内容の詳細説明
✅ 保証・アフターサービス
あまり知られていない事実として、シロアリ駆除業者の中には「しろあり防除施工士」という国家資格を持つ技術者が在籍している業者があります。この資格保有者がいる業者を選ぶと、より専門的で確実な施工が期待できます。
シロアリ被害の早期発見は、駆除費用を抑える最も重要な要素です。被害が拡大してからでは、駆除費用が2倍以上になることも珍しくありません。
シロアリ被害の主な発生場所
🏠 浴室・洗面所
🏠 玄関周辺
🏠 床下全体
早期発見のための点検サイン
驚くべきことに、シロアリは1日に約2gの木材を食べることができ、1つのコロニーで数万~数十万匹が生息している場合があります。この食害スピードを考えると、発見の遅れは致命的な被害拡大につながります。
専門業者による無料点検を利用することで、被害の早期発見が可能です。多くの業者が年に1~2回の無料点検サービスを提供しており、これを活用することで大幅な費用削減が期待できます。
市販のシロアリ駆除剤を使用したDIY対策は、費用面では魅力的ですが、多くの制約があります。
市販薬剤の費用相場
製品名 | 価格 | 効果範囲 | 持続期間 |
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予防スプレー | 1,500~3,000円 | 局所的 | 数ヶ月 |
土壌処理薬剤 | 3,000~6,000円 | 中程度 | 1~2年 |
ベイト剤セット | 4,000~10,000円 | 広範囲 | 消費まで |
DIY対策の限界と危険性
❌ 被害状況の把握困難
❌ 不完全な駆除リスク
❌ 安全性の問題
意外な事実として、市販薬剤の多くは予防効果が中心で、すでに発生したシロアリのコロニー全体を駆除する能力は限定的です。また、シロアリの種類(ヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリ)によって効果的な薬剤が異なるため、種類の特定なしに適切な対策を行うことは困難です。
プロの施工では、被害状況に応じて以下のような総合的な対策が行われます。
これらの専門的な処理により、5年間の保証期間中の再発率を大幅に抑制することができます。