

炭酸カリウムの化学式はK2CO3で、英語名はDipotassium carbonate(炭酸二カリウム)として扱われます。
Kが2個あるのは、炭酸イオンCO3が2価(電荷が-2)で、カリウムイオンK+が2個で電荷が釣り合うためです。
建築材料の“化学式チェック”は単なる暗記ではなく、酸と触れた時にCO2が出るのか、アルカリとして作用するのかを事前に想像するための道具になります。
炭酸カリウムは水に溶解するとアルカリ性を示し、SDS相当情報ではpHが約11.5〜12.5とされています。
同資料では水への溶解度として20℃で1120 g/Lという値が示されており、水系の工程で“想像以上に溶ける塩”として挙動を見誤らないのが重要です。
また融点は891℃とされ、耐熱環境の近傍で使う周辺材料として「熱で簡単に溶ける物質ではない」という判断材料にもなります。
炭酸カリウムは酸と反応すると二酸化炭素が放出される可能性があり、混触危険物質として酸が明記されています。
この“CO2が出る”という性質は、密閉空間・閉じた配管・容器内での洗浄や中和の段取りを誤ると、発泡・噴き上がり・圧力上昇などのトラブルに直結しやすい点が現場的な注意ポイントです。
さらにAGCの製品説明では、製造上は2KOH + CO2 → K2CO3 + H2Oの反応で得られることが示されており、逆方向(酸性側やCO2関与条件)での変化を連想しやすくなります。
メーカー情報として、炭酸カリウムの主な用途にガラス(光学ガラスなど)、石鹸、かんすい、写真用、カリウム塩の製造が挙げられています。
建築従事者にとっては「直接モルタルに入れる化学品」というより、ガラス・洗浄・薬剤・周辺工程の材料として現場に入り込む経路が多い、と捉えるほうが実務に沿います。
粉末(紙袋・フレコン)や液体品(ドラム・タンクローリー)といった荷姿が提示されているため、搬入形態に応じた保管・飛散・吸湿対策を最初から組み立てられます。
炭酸カリウムは湿気を避け、容器を密閉して保管することが推奨され、放置すると潮解する(湿気でべたつき・溶けるような状態になる)旨がメーカー情報として明記されています。
この性質は、計量のバラつき(固結でスコップ計量が狂う)や、粉体供給機の詰まり、袋の口元での固まりなど、施工品質以前の“段取り品質”を悪化させやすいのが意外な落とし穴です。
また厚生労働省のGHS分類では、皮膚刺激(区分2)・眼に対する重篤な損傷(区分1)・経口急性毒性(区分4)などが示されているため、粉じん対策と洗眼設備を「一応」ではなく標準装備として考えるのが安全側です。
厚生労働省のGHS分類・応急措置・保管条件(湿気回避/酸から隔離)を確認する参考。
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/584-08-7.html
メーカー情報(化学式K2CO3、製造反応、用途、潮解注意、荷姿)を押さえる参考。
https://www.agc-chemicals.com/jp/ja/products/detail/index.html?pCode=JP-JA-C003