枠足場寸法一覧|建枠から調整枠まで完全ガイド

枠足場寸法一覧|建枠から調整枠まで完全ガイド

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枠足場寸法一覧

枠足場寸法の重要ポイント
📏
基本寸法の理解

建枠、調整枠、筋交など各部材の標準寸法を把握

⚖️
重量との関係

寸法と重量のバランスで作業効率と安全性を確保

🔧
規格の選択

メーターサイズとインチサイズの適切な使い分け

枠足場建枠の基本寸法と規格

枠足場の主要部材である建枠の寸法は、作業の安全性と効率性を左右する重要な要素です。建枠の標準的な高さは1.8メートルや2メートルが一般的に採用されており、建枠の幅は通常1メートルに設定されています。

 

メーターサイズ建枠の主要寸法:

  • 建枠VF-1219:1,219mm × 1,700mm、重量22.9kg
  • 建枠VF-1217:1,219mm × 1,700mm、重量18.0kg
  • 建枠VF-0917:914mm × 1,700mm、重量15.7kg

インチサイズ建枠の主要寸法:

  • 建枠A-4064:1,219mm × 1,700mm、重量20.5kg
  • 建枠A-4055B:1,219mm × 1,700mm、重量15.6kg
  • 建枠A-3055A:914mm × 1,700mm、重量13.6kg

建枠の選定においては、作業現場の条件と必要な耐荷重を考慮することが重要です。幅1,219mmの建枠は最も汎用性が高く、多くの現場で標準的に使用されています。一方、狭い場所では914mm幅の建枠が適しており、作業スペースの制約に応じて適切な寸法を選択する必要があります。

 

建枠の材質は一般的に鋼製で、表面処理により耐久性が向上しています。重量と強度のバランスが最適化されており、作業員の取り扱いやすさと構造体としての信頼性を両立しています。

 

枠足場調整枠の種類別寸法

調整枠は建枠の高さを調整するために使用される重要な部材で、現場の地盤状況や建物の形状に合わせて柔軟に対応できます。調整枠は一番下でも使用可能な設計となっており、高さ調整の自由度が高いのが特徴です。

 

メーターサイズ調整枠の寸法一覧:

  • 調整枠VF-1214:1,219mm × 1,400mm、重量16.0kg
  • 調整枠VF-1212:1,219mm × 1,200mm、重量12.3kg
  • 調整枠VF-1208:1,219mm × 800mm、重量11.3kg
  • 調整枠VF-1204:1,219mm × 400mm、重量9.4kg
  • 調整枠VF-0914:914mm × 1,400mm、重量13.7kg
  • 調整枠VF-0912:914mm × 1,200mm、重量11.1kg
  • 調整枠VF-0908:914mm × 800mm、重量9.9kg

インチサイズ調整枠の寸法一覧:

  • 調整枠A-404T:1,219mm × 1,400mm、重量15.0kg
  • 調整枠A-403T:1,219mm × 1,200mm、重量13.6kg
  • 調整枠A-402T:1,219mm × 800mm、重量12.5kg
  • 調整枠A-304T:914mm × 1,400mm、重量13.5kg

調整枠の選定では、必要な高さ調整量を正確に計算することが重要です。現場測量の結果をもとに、最小限の調整枠で効率的に高さを合わせることで、材料費と作業時間の両方を削減できます。

 

特に900枠として知られる規格では、幅90センチメートル、高さ180センチメートルの設計により、作業スペースが広く確保できる利点があります。複数の作業員が同時に作業できるため、特に外壁塗装や修繕作業において作業効率の向上が期待できます。

 

枠足場筋交とブレースの寸法仕様

筋交(ブレース)は枠足場の構造安定性を確保する重要な部材で、建枠間の対角線上に設置されます。スパン(建枠間の距離)に応じて適切な寸法の筋交を選択する必要があります。

 

インチサイズ筋交の詳細寸法:
H1700用(高さ1,700mm用)。

  • FX-1812P:適合スパン1,829mm、全長2,198mm、重量4.0kg
  • FX-1512P:適合スパン1,524mm、全長1,952mm、重量3.6kg
  • FX-1212P:適合スパン1,219mm、全長1,724mm、重量3.2kg
  • FX-1209P:適合スパン914mm、全長1,524mm、重量2.8kg
  • FX-1206P:適合スパン610mm、全長1,363mm、重量2.5kg

H1219用(高さ1,219mm用)。

  • FX-1809P:適合スパン1,829mm、全長2,045mm、重量3.7kg
  • FX-1509P:適合スパン1,524mm、全長1,777mm、重量3.3kg
  • FX-1209P:適合スパン1,219mm、全長1,524mm、重量2.8kg
  • FX-909P:適合スパン914mm、全長1,293mm、重量2.4kg
  • FX-906P:適合スパン610mm、全長1,099mm、重量2.0kg

筋交の選定においては、建枠の高さとスパンの組み合わせを正確に把握することが重要です。適切でない寸法の筋交を使用すると、構造体の安定性が損なわれ、安全上の問題が生じる可能性があります。

 

筋交の材質は高張力鋼が使用されており、軽量でありながら高い引張強度を持っています。表面には亜鉛メッキ処理が施されており、屋外使用における耐腐食性が確保されています。

 

枠足場鋼製足場板の規格一覧

鋼製足場板は作業員が直接立つ作業面を提供する重要な部材で、幅と長さの組み合わせによって様々な規格が用意されています。足場板の寸法選択は、作業内容と安全性に直接影響します。

 

幅500mm鋼製足場板の寸法一覧:

  • FSHR-1805R:長さ1,829mm、重量15.0kg
  • FSHR-1505R:長さ1,524mm、重量13.0kg
  • FSHR-1205R:長さ1,219mm、重量11.0kg
  • FSHR-905R:長さ914mm、重量10.0kg
  • FSHR-605R:長さ610mm、重量7.5kg

幅240mm鋼製足場板の寸法一覧:

  • FSHR-1802R:長さ1,829mm、重量8.5kg
  • FSHR-1502R:長さ1,524mm、重量7.5kg
  • FSHR-1202R:長さ1,219mm、重量6.5kg
  • FSHR-902R:長さ914mm、重量5.5kg
  • FSHR-602R:長さ610mm、重量4.5kg

鋼製足場板の幅は作業の安全性に大きく影響します。幅500mmの足場板は十分な作業スペースを提供し、工具や材料の一時置きにも対応できます。一方、幅240mmの足場板は軽量で取り扱いやすく、狭い場所での作業に適しています。

 

足場板の表面には滑り止め加工が施されており、雨天時でも安全な作業が可能です。また、両端には引っ掛かり防止のための面取り加工が行われており、作業員の安全性が配慮されています。

 

鋼製足場板の選定では、作業内容と必要な耐荷重を考慮することが重要です。一般的な作業では幅500mmの足場板が推奨されますが、配管工事や電気工事など精密な作業では幅240mmの足場板が機動性の面で有利な場合があります。

 

枠足場メーターサイズとインチサイズの違い

枠足場にはメーターサイズとインチサイズの2つの規格体系があり、それぞれ異なる設計思想と寸法基準を持っています。この違いを理解することは、現場での適切な部材選定と効率的な作業実施に欠かせません。

 

メーターサイズの特徴:
メーターサイズは日本独自の規格で、ミリメートル単位で寸法が設定されています。主要な寸法として1,219mm(約1.2m)と914mm(約0.9m)の幅が標準となっており、高さは1,700mmが基本です。

 

メーターサイズの主要部材。

  • 建枠:1,219mm × 1,700mm、914mm × 1,700mm
  • 調整枠:各種高さバリエーション(400mm〜1,400mm)
  • 拡幅枠:特殊な幅寸法に対応

インチサイズの特徴:
インチサイズは国際規格に準拠した設計で、元々はアメリカやヨーロッパで開発された規格です。寸法表記はミリメートルですが、基本設計はインチ単位をベースにしています。

 

インチサイズの主要部材。

  • 建枠:1,219mm × 1,700mm(4フィート × 5.6フィート相当)
  • 調整枠:800mm、1,200mm、1,400mmなどの高さバリエーション
  • 筋交:より細かなスパン設定が可能

互換性と選択基準:
メーターサイズとインチサイズは基本的に互換性がありませんが、主要寸法(1,219mm幅)では類似の製品があります。しかし、接続部の形状や寸法公差が異なるため、混用は避けるべきです。

 

現場での選択基準。

  • 既存設備との互換性
  • 調達の容易さと コスト
  • 作業内容に適した寸法バリエーション
  • メンテナンスと管理の効率性

寸法公差と品質管理:
両規格とも厳格な寸法公差が設定されており、製造時の品質管理が重要です。一般的に±2mm以内の寸法精度が要求され、接続部の嵌合精度は±1mm以内に管理されています。

 

ジャッキベースの高さ調整範囲は、両規格とも30センチから1メートル程度の範囲内で設定されており、地面の不均衡を補正して足場全体の安定性を確保します。この調整機能により、傾斜地や不整地での足場構築が可能になります。

 

梁枠を使用する場合の制限事項として、開口部の寸法は幅4スパン以下、高さ3層以下とし、梁渡しから上方に組み立てる枠組足場の高さは25m以下とする基準があります。これらの制限は構造安全性を確保するための重要な規定であり、現場での設計時に必ず考慮する必要があります。

 

足場の設計において最も重要なのは、作業内容と現場条件に最適な寸法の部材を選択することです。単純に標準的な寸法を使用するのではなく、作業効率と安全性の両面から最適解を見つけることが、プロフェッショナルな足場設計の要諦といえるでしょう。