アスファルト系シール材の施工と補修とプライマー

アスファルト系シール材の施工と補修とプライマー

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アスファルト系シール材と施工

アスファルト系シール材の要点
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目的は水の侵入を止める

クラック・目地をシールして雨水の浸入を抑え、路盤・路床の性能低下や陥没リスクを減らします。

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施工品質は下地と温度で決まる

清掃・乾燥が不十分だと密着不良が起きやすく、加熱注入は温度管理を誤ると流動・脆化の原因になります。

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プライマーは保険ではなく設計要素

接着性に不安がある条件ではプライマーが耐久性を押し上げるため、仕様・環境に合わせて選定します。

アスファルト系シール材の用途と補修の狙い


アスファルト系シール材は、クラックやひび割れに充填して「水分の侵入経路」を遮断し、舗装内部(路盤・路床)への浸水を抑えるために使われます。
雨水などが浸入すると下層の性能が落ち、平たん性の低下・さらなるクラック・陥没につながる恐れがあるため、早期のシールは「予防保全」として効果が出やすい補修です。
またシール材注入工法は比較的安価で短時間施工が可能とされ、道路管理の現場で採用されやすいのも特徴です。
一方で、現場で混同されがちなのが「舗装のクラック補修」と「建築防水の端部シール」です。


舗装系は“走行荷重+温度伸縮+水”に耐えることが主目的で、建築防水の端末シールは“雨仕舞+下地との相性”が主課題になりやすいので、同じ“シール”でも失敗パターンが少し変わります。bousuikouji+1​

アスファルト系シール材の種類と選定の考え方

アスファルト系シール材は、アスファルトやゴムなどの「加熱注入式」を用いて補修する説明が一般的で、粘着性・弾力性があり膨張収縮に順応しやすい特性が挙げられます。
材料選定はクラックの大きさ・幅に応じて「粘性」や「浸透力」を考慮し、例えばアスファルト乳剤系やカットバックアスファルトは浸透性が高く細いクラック向け、といった整理がされています。
反対に太めのひび割れやリフレクションクラックには、アスファルトモルタルやブローンアスファルトなどが適する、という説明もあり、幅と目的で材料の方向性が変わります。
製品の方向性を掴む例として、ポリマー改質アスファルト系の加熱注入型ひび割れシール材は、雨水の浸入を防いで舗装寿命の延命を狙う位置づけで紹介されています。


参考)クラック補修材

「安価だからアスファルト系」と短絡しがちですが、実務では“施工条件(乾燥・温度・交通解放までの時間)”が合わないと、材料の良さが出る前に剥離・再劣化で手戻りになります。


参考)【アスファルト舗装の補修工法】シール材注入工法とは?種類や施…

アスファルト系シール材の施工手順と下地処理

シール材注入の基本は、施工前にクラック内部のゴミ・泥・汚れを除去し、清掃・洗浄することから始まります。
次にシール材を流し込めるように加熱・溶融して流動性を上げ、奥まで浸透させるという流れが説明されています。
接着性に不安がある条件ではプライマーを塗布することがあり、耐久性向上を狙える下地処理材として位置づけられています。
注入時は、シール材をクラックに沿って流し込み、ブラシ等で浸透を助け、余剰材をケレン等で整形して表面を均します。

さらに、表面に砂や小さめの砕石を散布してタイヤや靴への付着を抑える、といった現場的な仕上げが紹介されています。

最後に硬化・べたつきの確認を行い、交通解放のタイミングを誤らないことが品質とクレーム抑止に直結します。

ここで「あまり知られていない落とし穴」として効くのが、“清掃済み=乾燥済み”ではない点です。


洗浄後の微細な水分や、冬季の結露・日陰部の湿りは、見た目で分かりにくいまま密着不良を誘発しやすいので、乾燥確認をルーチン化すると手戻りが減ります。

アスファルト系シール材のプライマーと乾燥の注意

シール材注入工法を適用するためには「十分に乾燥させることが不可欠」とされ、路面が湿っている場合はバーナー等で加熱乾燥させてから施工する、と説明されています。
また、接着性に不安がある場合にプライマーを塗布する運用があり、地域の仕様で必須化されるケースがあるという指摘もあります。
プライマーを“念のため”で塗ると失敗するのが、乾燥不足のままプライマーを閉じ込めてしまうケースです。


溶剤系・水性系など仕様は製品で違うため一概には言えませんが、基本は「下地の乾燥→プライマーの所定乾燥→シール材」で工程を崩さないことが、密着と耐久の最短ルートになります。

参考:ひび割れシール材(ポリマー改質アスファルト系)の位置づけ(概要)
ニチレキ:クラック補修材(クラックシールNX等)の概要ページ

アスファルト系シール材の独自視点:相性と再発の読み

現場で“同じ材料でも持つ所・持たない所が出る”のは、材料性能より「下地側の条件差」が支配的なことが多いです。
例えばアスファルト防水面は油分を含むため、一般的なシーリング材が密着しにくい性質がある、という整理がされており、材料の相性で接着不良が起きる前提を持つのが安全です。
さらに、可塑剤など添加剤の相互作用で劣化を促進する可能性がある、という指摘もあるため、“貼れたからOK”ではなく“長期で相性が保てるか”まで視野に入れると判断が変わります。
独自視点としておすすめなのが、施工前に「再発のタイプ」を3分類しておくことです。


  • 追従不足型:温度伸縮や動きが大きく、硬化・脆化で割れが再発しやすい。
  • 接着不良型:清掃・乾燥不足、プライマー工程の乱れ、下地の油分で端部から剥がれる。
  • 水の裏回り型:シールは残っていても、別ルートから浸水して下層が弱り、新たなクラックとして出る。

    この分類に沿って、施工後の点検ポイント(端部の浮き、べたつき残り、砂散布の偏り、周辺の新規クラック)を決めると、報告書が“写真の羅列”で終わらず、次の補修設計に繋がります。bousuikouji+1​

参考:アスファルト防水面とシーリング材の相性(接着不良・可塑剤など)
アスファルト防水とシーリングの相性が悪い理由の解説




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