段ボール寸法一覧表完全版|宅配サイズ規格ガイド

段ボール寸法一覧と規格

段ボール寸法の基本的な測り方

段ボールの寸法表示は、日本工業規格JIS Z 1506に基づき「長さ×幅×深さ」の順序でmm単位で統一されています。この測定方法は全国的に標準化されており、段ボール製造業者間での統一基準となっています。

 

段ボール寸法の測定順序は以下の通りです。

• 長さ：組み立て後の最も長い辺
• 幅：長さの次に長い辺
• 深さ（高さ）：底面から蓋までの距離

例えば、500mm×400mm×300mmという表記の場合、長さが500mm、幅が400mm、深さが300mmを示しています。

 

宅配業者では3辺の合計をcm単位で表記することが一般的です。段ボール製造業者はmm表記、配送業者はcm表記という使い分けがあるため、発注時には単位の確認が重要です。

 

JIS規格では、段ボール箱の寸法許容差も規定されており、両面段ボール箱で±3mm、複両面段ボール箱で±5mmとなっています。この許容差は製造時の品質管理基準として機能しています。

 

段ボール宅配サイズ規格一覧表

宅配便で使用される段ボールサイズは、3辺の合計寸法によって分類されます。以下が主要なサイズ規格の一覧です。

サイズ	3辺合計	主な用途	参考寸法例（mm）
60サイズ	60cm以内	小物・本・CD	265×200×135
80サイズ	80cm以内	A4サイズ対応	305×215×180
100サイズ	100cm以内	B4・A3サイズ	395×300×225
120サイズ	120cm以内	引越し小物	435×320×320
140サイズ	140cm以内	大型商品	525×405×390
160サイズ	160cm以内	最大サイズ	555×455×510

60サイズは最も利用頻度が高く、送料も最安となります。書籍やCD、小物類の発送に適しており、商品発送で広く活用されています。
80サイズはA4サイズの書類や小物を複数入れる用途に向いています。B5サイズ対応の段ボールも80サイズ分類に含まれます。
100サイズは引越し用途で頻繁に使用され、A3やB4サイズに対応した段ボールが多数ラインナップされています。重量物の梱包にも適したサイズです。
120サイズ以上は主に引越しや大型商品の梱包で使用されます。衣料品などの軽量で嵩張る物品に最適ですが、書籍など重量物を詰めすぎると運搬が困難になる場合があります。
不動産業界では、引越し業務の効率化のため、これらのサイズ規格を理解しておくことが重要です。

 

日本工業規格の詳細な規定について
https://kikakurui.com/z1/Z1506-2003-01.html

段ボール内寸と外寸の違い

段ボール選定時に最も重要なポイントが、内寸と外寸の違いです。この違いを理解せずに発注すると、荷物が入らない、または配送料が想定以上になるトラブルが発生します。

 

内寸法は段ボール箱の有効寸法を指し、実際に荷物を収納できる空間のサイズです。内容品に対して数mmの余裕寸法を加えた値を内寸法として設定するのが一般的です。
外寸法は段ボール箱の外側の寸法で、配送業者の料金計算や保管スペースの計算に使用されます。
Aフルート（厚み約5mm）の段ボールの場合、内寸と外寸の差は以下のようになります。

• 外寸500×400×300mmの箱→内寸494×394×290mm
• 各辺で約6mmの差が生じる

この寸法差により、500×360×280mmの荷物を500×400×300mm（外寸）の箱に入れようとしても、実際の内寸が494mmのため収納できません。

 

内寸選定時の注意点。

• 荷物ピッタリではなく、数mm〜1cmの余裕を持たせる
• 緩衝材使用の場合は、その厚み分も考慮する
• 取り出しやすさも考慮した寸法設定

外寸選定時の注意点。

• 配送料金は外寸の3辺合計で決定される
• 保管スペースは外寸で計算する
• トラックの積載効率も外寸で判断される

不動産業務では、入居者への引越し案内時にこの違いを説明することで、適切な段ボール選択をサポートできます。

 

段ボールフルート別寸法規格

段ボールの材質によって寸法精度や強度が大きく変わるため、用途に応じた適切なフルート選択が重要です。

 

Aフルート（厚み約5mm）

• 30cm内に段が34±2個
• 日本で最も一般的な規格
• 物流の様々な場面で活躍
• 内外寸法差：各辺約3mm

Bフルート（厚み約3mm）

• 30cm内に段が50±2個
• Aフルートより薄く、箱精度が出しやすい
• 内装箱や緩衝材に使用
• 加工が容易でPOPやディスプレイにも活用

Cフルート（厚み約4mm）

• 30cm内に段が40±2個
• 欧米中心に使用、日本でも増加傾向
• Aフルートの強度とBフルートの精度の中間特性
• 省スペース・省資源の観点から注目

Eフルート（厚み約1.5mm）

• 30cm内に段が95±2個
• 薄さから厚紙に見えるが段あり
• 外装箱より紙器として使用が多い
• 工作キットなどにも向いている

ダブルフルート（Wフルート：厚み約8mm）

• AフルートとBフルートを張り合わせた構造
• 頑丈で重量物の梱包に向いている
• 輸出用にも使われる高強度仕様

複層フルート（AA・AAAフルート）

• AAフルート：厚み約10mm（A段2層）
• AAAフルート：厚み約15mm（A段3層）
• 機械輸送や超重量物に使用

フルート選択時のポイント。

• 軽量物→Bフルート、Eフルート
• 一般物流→Aフルート
• 重量物→Wフルート以上
• 精密機器→Cフルート（寸法精度重視）

不動産業界では、入居者の荷物の特性に応じて適切なフルートの段ボールを推奨することで、引越し時のトラブル防止に寄与できます。

 

段ボール材質の詳細情報について
https://www.xob.co.jp/column/%E6%AE%B5%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%9D%90%E8%B3%AA%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F/

段ボール不動産業務活用メリット

不動産業界における段ボール寸法の正確な知識は、業務効率化と顧客満足度向上に直結する重要な要素です3738。

 

引越し業務での活用効果
引越し繁忙期における段ボール手配の最適化は、不動産会社の差別化要素となります。適切なサイズ選定により以下の効果が期待できます。

• 配送コスト削減：適正サイズ選択で無駄な送料を削減
• 作業効率向上：荷物に最適なサイズで梱包・運搬時間短縮
• トラック積載効率：外寸を考慮した効率的な積み込み
• 破損リスク軽減：適切な内寸選択で荷物保護強化

物件管理での段ボール活用
退去後の残置物処理や設備交換時の部品保管において、段ボール寸法知識が威力を発揮します。

• 残置物分類：サイズ別仕分けで処理効率化
• 設備部品保管：適正サイズで保管スペース最適化
• 清掃用品収納：用具に応じたサイズ選定
• 書類保管：A4・B4サイズ対応段ボールで文書管理

コスト管理の最適化
段ボール調達における戦略的アプローチ。

• 年間使用量予測：繁忙期を見据えた事前調達
• サイズ標準化：よく使用するサイズの絞り込み
• 在庫管理：適正在庫量の設定でキャッシュフロー改善
• 配送料最適化：サイズと重量のバランス調整

顧客サービス向上策
入居者・退去者への付加価値サービス。

• 引越しガイド提供：適切な段ボールサイズ選択のアドバイス
• 段ボール手配代行：業者価格での調達サービス
• 梱包指導：効率的な荷造り方法の案内
• 処分サポート：使用後段ボールのリサイクル案内

業界での差別化ポイント
段ボール寸法の専門知識を活かした競合差別化。

• 引越し効率化提案：科学的根拠に基づくサイズ選定
• コンサルティング機能：物流コスト削減の専門アドバイス
• 提携業者開拓：段ボール業者との連携強化
• システム化：寸法データベースの構築と活用

不動産業界では、これらの段ボール寸法知識を活用することで、従来の仲介業務を超えた付加価値サービスの提供が可能となり、顧客満足度向上と収益機会拡大の両立を実現できます。

 

段ボール規格の業界活用事例について
https://www.souco.space/borrower/cardboard/column/list-of-sizes/