
(続く)
変換継手(ネジ)を選ぶ時、現場で一番悩むのが規格の違いだよね。G規格(BSP)、R規格(Rp/Rc)、NPT規格など、それぞれに微妙な違いがあって、間違えると「あれ?入らない…」なんてことになりがち。特にG規格は「平行ねじ」で密封性をパッキンに頼るのに対して、R規格は「テーパーねじ」でねじ自体が密封の役割を果たす。この違いを理解しないで選ぶと、現場で泣くことになる。NPT規格は主にアメリカ系の機器で使われるから、輸入品を扱う現場では必須知識。
規格 | ねじ形状 | 密封方式 | 主な用途 |
---|---|---|---|
G規格 | 平行 | パッキン | 一般配管 |
R規格 | テーパー | ねじ密封 | 高圧配管 |
NPT規格 | テーパー | ねじ密封 | 輸入機器 |
個人的には、迷った時はR規格を選んでおけば間違いないと思ってる。テーパーねじは多少の規格違いでも「なんとか」なることが多いし、密封性も信頼できる。ただし、相手側がG規格の平行ねじだと合わないから、事前確認は絶対に必要だ。
カタログに書いてある「使用圧力」や「使用温度」って、あくまで理論値なんだよね。現場では安全率を考えて、カタログ値の70%くらいで設計するのが賢明。特に真鍮製の変換継手は「10MPa対応」と書いてあっても、実際は7MPa程度で考えておいた方がいい。温度については、ステンレス製なら200℃程度まで大丈夫とされているけど、実際は配管全体の熱膨張や収縮を考慮しないといけない。変換継手だけが高温に耐えても、周りの配管が先にダメになったら意味がないからね。現場で「ちょっと無理して使っちゃえ」という判断をすることもあるけど、後々のトラブルを考えると、やっぱり余裕を持った選定が一番。特に人が近くにいる場所や、停止すると大きな損失が出る設備では、過剰なくらいの安全率で選んでおくべきだと思う。
変換継手って「一度つけたら終わり」と思われがちだけど、実は定期的なチェックが必要な部品。特に振動が多い環境では、ねじが緩んだり、シールテープが劣化したりする。経験上、半年に一度は目視点検をして、1年に一度は締め直しをするのがベスト。「漏れてないから大丈夫」じゃなくて、「漏れる前に手を打つ」という予防保全の考え方が大切だ。交換の判断基準としては: