

油汚れが残った作業着を乾燥機に入れると、火災が起きる可能性があります。
建築現場で働く方にとって、仕事終わりの作業着洗濯は欠かせない日課です。コインランドリーの乾燥機は家庭用と比べてパワーが大きく、同じ量の洗濯物でも格段に短い時間で乾かせます。具体的にどれくらいの差があるのか、まず数字で把握しておきましょう。
コインランドリーに設置されているガス式乾燥機は、庫内温度が数秒で60℃に達し、最終的には80〜100℃の温風を出します。一方、家庭用の電気乾燥機は50℃前後まで徐々に上がる仕様のため、同じ4.5kgの洗濯物を乾かすのにガス式は20〜30分、電気式は60〜90分かかります。つまりコインランドリーの方が約3分の1の時間で仕上がる計算です。これは使えそうです。
作業着・衣類の種類別に、乾燥時間の目安をまとめます。
| 洗濯物の種類 | 乾燥時間の目安 | 料金の目安(100円=10分換算) |
|---|---|---|
| 薄手の作業シャツ・肌着(約2〜3kg) | 20〜30分 | 200〜300円 |
| 作業着一式(約4〜6kg) | 30〜40分 | 300〜400円 |
| 作業着+タオル類(約7〜10kg) | 40〜60分 | 400〜600円 |
| 安全靴の中敷き・タオルのみ | 20分程度 | 200円程度 |
30〜40分が作業着一式の基本です。ただし、厚手のカーゴパンツや裏起毛の秋冬用作業着は、薄手のシャツと同じ時間では乾ききらないことがあります。素材や生地の厚みによって10〜20分ほど追加を見込むと安心です。
また、コインランドリーには「洗濯乾燥機」と「乾燥機のみ」の2種類があります。自宅で洗った作業着を持ち込んで「乾燥機のみ」を使う場合、洗濯コストがかからないため料金を抑えられます。乾燥だけ利用するというスタイルは、現場帰りに立ち寄る際の合理的な選択肢です。
参考:乾燥時間の目安と種類別の詳細解説(Laundrich)
https://laundrich.jp/qa/24633/
実は、乾燥機に入れる前の脱水時間が、コインランドリーでの乾燥時間と料金を大きく左右します。見落としやすいポイントです。
自宅の洗濯機で脱水3分のまま持ち込んだ場合と、脱水8分にしてから持ち込んだ場合を比較すると、乾燥に必要な時間が10〜20分変わります。100円あたり約10分換算なら、差額は100〜200円です。週3〜4回コインランドリーを使う現場作業員の方が1ヶ月続けると、脱水の仕方だけで1,200〜3,200円ほど変わってくる計算になります。
脱水時間を伸ばすことが条件です。具体的には以下の手順が効果的です。
- 洗濯機の設定画面で脱水時間を「3分」→「8分」に変更する
- 洗濯後、可能であれば手でしっかりと絞る(バスタオルなど)
- 複数枚をまとめて脱水せず、少量ずつ行うとより水が抜けやすい
脱水が甘いままコインランドリーに持ち込むと、乾燥機を長く回す羽目になります。それだけコストが上乗せされるということですね。とくに雨の日に濡れた作業着や、厚手のカーゴパンツは水分量が多くなりやすいため、脱水時間を意識するだけで大きな節約になります。
さらに、乾燥機の容量にも注意が必要です。ドラム内に洗濯物を詰め込みすぎると温風がうまく循環しなくなり、乾きムラが発生します。適切な量はドラムの7〜8割が目安で、ドアを開けて洗濯物がふわりと浮く余裕がある状態が理想的です。
参考:コインランドリー乾燥時間の計算方法と脱水のコツ(YOQUNA)
https://yoquna.com/blogs/column/column049
建築・土木・塗装・解体工事など、現場系の仕事では作業着に機械油・塗料・シリコン系オイルなどが付着することが日常的です。この汚れが完全に落ちていない状態で乾燥機を使うのは非常に危険です。
コインランドリーの乾燥機内部は最高80〜100℃に達します。機械油や塗料が繊維に残ったまま高温の温風にさらされると、引火して火災が起きるリスクがあります。独立行政法人製品評価技術基盤機構の調査によると、2018〜2022年の5年間で乾燥機関連の火災が約200件報告されており、年間約40件前後が発生しています。
これは絶対に守るべきルールです。油汚れが残った作業着を乾燥機に入れてはいけない。ではどうすればよいのか、手順を整理します。
- 前処理(つけ置き洗い):40〜60℃のお湯に洗濯用洗剤を溶かし、1〜2時間つけ置きして油を浮かせる
- 汚れ確認:水面が黒く濁らなくなるまで数回すすぎ、油が落ちたかを目視で確認する
- 乾燥判断:少しでも油の光沢や匂いが残っている場合は、自然乾燥を選ぶ
- 頑固な汚れはクリーニングへ:溶剤系の汚れ(シンナー、塗料)はプロに任せる方が安全かつ確実
また、多くのコインランドリーは利用規約に「油・泥汚れのひどい洗濯物の使用禁止」を明記しています。前処理なしに持ち込むことは規約違反にもなりうるため、現場帰りに直接投入するのは避けましょう。
参考:作業着と乾燥機の火災リスクについて(豊岡市消防本部)
https://119.city.toyooka.lg.jp/0000000255.html
参考:作業着のコインランドリー利用時の注意点(L-M.co.jp)
https://www.l-m.co.jp/blog/?p=8155
現場の朝は早く、洗濯・乾燥にかけられる時間は限られています。コインランドリーを使う際に少しの工夫を加えるだけで、乾燥時間を10〜20分、費用を100〜200円節約できます。実践的な方法を5つ紹介します。
①乾いたバスタオルを一緒に入れる
乾燥機に乾いたバスタオル2〜3枚を一緒に投入する方法は、かなり効果的です。タオルが濡れた洗濯物から水分を吸収し、温風で乾き、また水分を吸う──このサイクルを繰り返すことで乾燥が加速します。すでに自宅で乾いているタオルがあれば、捨てずに持参する価値があります。
②バスタオル類と薄手の衣類を分ける
バスタオルは乾くのに40分程度かかりますが、Tシャツや肌着の薄手の衣類は20〜30分で十分乾きます。一緒に入れると薄手のものに合わせて長く回す必要があり、効率が悪いです。分けて乾燥させると、薄手は200円・バスタオルは400円で乾燥でき、コスト的にも管理しやすくなります。
③大型の乾燥機を選ぶ
コインランドリーには小型(12kg)・中型(17kg)・大型(25kg)の乾燥機があります。洗濯物の量が同じでも、大型の方がドラムが広く風量も強いため、短時間で均一に乾かせます。6kgの洗濯物なら、小型40分に対し大型は30分が目安です。100円単位の節約につながります。
④ポケットを裏返して入れる
ジーンズや作業ズボンのポケットは生地が二重になっており、一番乾きにくい部分です。裏返してから入れることでポケット内部に温風が直接当たり、5〜10分の時間短縮が期待できます。縫い目部分も乾きやすくなるので、仕上がりの乾きムラも減らせます。
⑤時間は多めに設定する
時間が足りなくて途中追加するケースは、結局割高になることが多いです。最初から300円(30分)を入れて追加追加を繰り返すより、最初から400円(40分)で設定した方がトータルコストを抑えられます。迷ったら多めの時間設定が正解です。
これらのテクニックを組み合わせれば、1回あたりの乾燥コストを抑えながら、時間も短縮できます。現場の前夜や朝の隙間時間を有効に活用できるようになりますよ。
コインランドリーの乾燥機を使う際に、洗濯ネットを付けたままドラムに入れてしまう方が少なくありません。洗濯時に使った洗濯ネットをそのまま移してしまう流れは自然ですが、これが乾燥時間の大幅なロスにつながっています。
洗濯ネットに入ったままの衣類は、ドラム内で自由に舞い上がりません。温風が洗濯物全体に均等に当たらなくなるため、乾きムラが起きやすく、結果として乾燥時間が20〜30%増加することがあります。通常30分で終わる乾燥が40分近くかかる計算です。追加の100円投入につながるケースも珍しくありません。
乾燥機に移す前に必ずネットから出すのが基本です。ただし、デリケートな素材や小物類(ネクタイ・靴下など)はネットのまま入れることで型崩れを防ぐ場合もあります。現場で使う頑丈な作業着に関しては、ほぼ全てネットから出して問題ありません。
また、「現場が近い日はコインランドリーを乾燥専用で使う」という運用スタイルも実は効率的です。自宅で洗濯→コインランドリーで乾燥のみ、というスタイルなら200〜400円で済みます。洗濯乾燥機を1コースまるごと回す場合(700〜1,500円)と比べて大幅なコストカットになります。
さらに、コインランドリーの混雑時間帯も把握しておくと便利です。土日の午前9〜12時は最も混雑する時間帯で、乾燥機が空くまで30分以上待つこともあります。平日の昼間(12〜15時)が最も空いている時間帯で、作業のシフトによっては積極的に活用できる時間です。空き時間確認に対応したアプリ(LAUNDRICH等)を使うと、移動前に稼働状況をチェックできて待ち時間をゼロにしやすくなります。
参考:コインランドリーの混雑時間帯と乾燥機の効率的な使い方(Electrolux Professional)
https://www.electroluxprofessional.com/jp/blog/0015/
コインランドリーを使い慣れていても、うっかりやってしまう失敗があります。特に急いでいる朝や疲れている現場帰りには判断ミスが起きやすいです。代表的な失敗と、実際に起きたときの対処法を整理します。
失敗①:時間が足りずに追加料金がかさむ
最もよくあるケースです。バスタオル5枚を300円(30分)でセットしたが乾かず、追加100円×2回で合計500円かかった、という事例は珍しくありません。最初から400〜500円を投入して40〜50分に設定しておけば、追加の手間も費用も不要でした。迷ったら多めが正解です。
失敗②:衣類が縮んでしまった
ガス乾燥機は最高100℃近くになるため、綿100%の作業Tシャツやウール素材は縮みやすいです。ジーンズもウエストが2〜3cm縮むことがあります。洗濯表示に「タンブラー乾燥禁止(□に×マーク)」がある場合は乾燥機の使用自体NG。購入時にこの表示を確認しておくと、後悔を防げます。
失敗③:乾燥ムラが出て一部だけ生乾き
ポケット内部や縫い目の厚い部分だけ湿ったまま出てきた経験がある方は多いはずです。乾燥機から出すときに、ポケットに手を突っ込んで確認する習慣をつけましょう。少しだけ湿っている程度なら、乾燥機の余熱の中で蓋を閉めたまま5分ほど置いておくだけで乾くことがあります。
時間が足りなかったときの対処手順
1. どの部分が湿っているか触って確認する
2. 一部だけなら100円追加、全体的なら200円追加
3. 乾いたものを取り出して残りだけ再乾燥させると効率的
4. わずかにしっとりしている程度なら、持ち帰って扇風機・サーキュレーターで追い乾燥
乾燥ムラは防げます。容量を7〜8割に抑える、裏返して入れる、ポケットを外に出す──この3つを事前に守るだけで、大半のムラは解消できます。
参考:コインランドリーの乾燥機の使い方と失敗しないポイント(OGGI)
https://oggi.jp/7675536

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