サンバー エアコン 定番 故障と原因から修理費用まで解説

サンバー エアコン 定番 故障と原因から修理費用まで解説

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サンバー エアコン 定番 故障

サンバーのエアコン定番故障 主な3つの原因
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高圧ホースからのガス漏れ

コンプレッサーに繋がるホースのカシメ部分から漏れる最も多い故障。修理費用は2~3.5万円程度

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エバポレーター腐食

エアコンフィルター未装着モデルでゴミが溜まり腐食。修理費用は5~8万円と高額

マグネットクラッチリレー故障

運転席シート後ろのリレーが劣化。比較的安価な5千~1万円で修理可能

スバル・サンバーのエアコンは、建築業の現場で酷使される軽トラの代表格として知られていますが、同時にいくつかの定番故障を抱えています。特に「持病」とまで言われる高圧ホースからのガス漏れ、エバポレーターの腐食、そして電気系統のリレー故障が3大トラブルです。これらの故障は、外気温の高い日に車内が十分に冷えない、効いたり効かなかったりするといった症状として現れます。建築現場で使用する車両は一般車両より過酷な環境に晒されるため、早期発見と適切な対処が重要です。
参考)https://www.team-mho.com/sambar-bgcr/

サンバー エアコン 高圧ホース ガス漏れ

 

サンバーのエアコン故障で最も発生頻度が高いのが、コンプレッサーから出ている高圧ホースのカシメ部分からのガス漏れです。特に3速AT(3AT)モデルでは、高速道路などを走行する際にエンジンが高回転になりがちで、エンジンの振動と熱、そして高圧のエアコンガスという過酷な条件下でホースのゴム部分と金属パイプを繋ぎ合わせている部分が経年劣化します。実際の修理現場では、ホース周辺にオイルが付着して黒く汚れている状態が確認されることが多く、これが漏れの証拠となります。
参考)https://carresearchlab.com/subarusambar-airconditioner/

修理方法としては、高圧ホースの交換が必須となります。ホース本体の部品代は6,000円弱程度ですが、交換作業には真空引きとガスチャージが必要となるため、工賃を含めると20,000円~35,000円程度の費用がかかります。ガス補充だけでは根本解決にならず、いずれまた抜けてしまうため、漏れ箇所を特定して部品交換することが重要です。
参考)https://www.repair-navi.com/oyakudachi/detail.php?sn=176amp;jn=2649

建築業で使用する軽トラの場合、資材運搬などで重量物を積載することが多く、エンジンへの負荷が大きいため、ホースの劣化が一般車両より早まる傾向があります。そのため、定期的な点検が推奨されます。
参考)https://www.imao-dk.com/34172

参考:スバル サンバーTT2のエアコンが効かない!?2620円の部品交換で直った事例と高圧ホースからのガス漏れ診断方法について

サンバー エアコン エバポレーター 腐食

高圧ホースと並んでガス漏れの原因となりやすいのが、室内のグローブボックス奥などに設置されているエバポレーターという部品です。エバポレーターはエアコンガスを気化させて空気を冷却する役割を担っていますが、サンバーには元々エアコンフィルターが装着されていないモデルが多く、ホコリやゴミ、ペットの毛などが直接付着しやすい構造になっています。この付着したゴミが水分を含むことで、アルミ製のエバポレーターが腐食し、やがて小さな穴が開いてガス漏れを引き起こします。​
実際の交換事例では、外したエバポレーターにゴミがぎっしり詰まった状態で、完全に詰まっている上にコンプレッサーオイルがボタボタと漏れていた報告があります。建築現場で使用される軽トラは、粉塵や砂埃の多い環境で稼働するため、エバポレーターへのゴミの付着が特に早く進行します。
参考)https://www.a-m-hashimoto.co.jp/blog/2022/07/88722/

修理費用は50,000円~80,000円と高額になる傾向があり、これはダッシュボードの脱着など工賃が高くなることが原因です。軽トラの場合、整備性は高いと思われがちですが、実際にはダッシュボードを下してフレームの一部脱着も必要となり、作業難易度は高めです。予防策として、後付けで取り付けられるエアコンフィルターキットの装着が推奨されています。​
参考:エバポレーター交換作業の詳細手順と交換後の効果について(スバル サンバー GD-TT2)

サンバー エアコン リレー 故障 症状

エアコンのスイッチは入るのにコンプレッサーが全く作動しない場合、電気系統のトラブルが考えられ、その中でも代表的なのがマグネットクラッチリレーの故障です。サンバーの場合、このリレーは運転席シートの後ろにあるヒューズボックス内に設置されており、4つ並んでいる青いリレーのうち一番右側にあります。​
症状としては、エアコンスイッチをONにしてもエンジンルームから「カチッ」という電磁クラッチの作動音が聞こえなくなり、冷たい風が一切出なくなります。実際の修理事例では、ごくたまに効く時があるという不安定な症状から始まり、最終的にはコンプレッサーがONにならなくなったケースが報告されています。リレーを外して電源系統に12Vを流してもONにならない場合は、リレー不良と判断されます。​
修理は比較的簡単で、新品のリレーに交換するだけで直ります。部品代は2,620円程度で、工賃を含めても5,000円~10,000円と、エアコン修理の中では最も安価な部類に入ります。建築現場での使用では振動が多いため、リレーの接触不良が発生しやすく、走行距離7万キロ程度でも故障する事例があります。ガス漏れなどと違い、リレーを変えれば治るため、最もラッキーな故障とも言えます。​

サンバー エアコン コンプレッサー 交換 費用

エアコンシステム全体の心臓部として冷媒ガスを圧縮し循環させる役割を担うのがエアコンコンプレッサーです。この部品が故障すると修理費用が非常に高額になり、サンバーのエアコン修理における最も重症化したケースと言えます。コンプレッサー故障の主な症状としては、エアコン作動時にエンジンルームから「ガラガラ」「ガリガリ」といった金属が擦れるような異音が聞こえる、マグネットクラッチが作動しているのに全く冷えない、エアコンのスイッチを入れるとエンジンの回転が不安定になるといった現象があります。​
実際の交換作業では、コンプレッサーの回転部分を確認したところ、ものすごくガタつきがありゴーゴーと音が出ていた事例が報告されています。重要なのは、コンプレッサーが内部で破損した場合、金属の粉や摩耗した部品の破片がガスと共に配管内全体に回り込んでしまうことです。この状態でコンプレッサーだけを交換しても、残存した汚れがすぐに新しいコンプレッサーに吸い込まれ、数週間から数ヶ月で再び同じ故障を引き起こします。
参考)https://www.goo-net.com/pit/shop/0174389/blog/1241666

そのため、コンプレッサー交換時には配管内の徹底洗浄(フラッシング)、リキッドタンクの交換、エキスパンションバルブの交換が必須となります。修理費用は使用する部品によって大きく変動し、新品のコンプレッサーでは70,000円以上、リビルト品では30,000円~60,000円程度、中古品では5,000円~20,000円程度ですが、工賃と関連部品を含めると総額で60,000円~120,000円程度かかります。品質と価格のバランスが取れたリビルト品を選択するのが最も現実的です。
参考)https://technical-stage.com/repairing/3488/

建築業で使用する軽トラは、エンジンへの負荷が大きく、走行距離が10万kmを超えてくると故障のリスクが高まるため、異音が聞こえたら直ちにエアコンの使用を中止することが重要です。​
参考:サンバーエアコン修理のコンプレッサー、エバポレーター同時交換事例と配管洗浄の重要性について

サンバー エアコン 故障 予防 メンテナンス

サンバーのエアコン故障を予防するためには、定期的なメンテナンスと早期対処が重要です。まず基本的な点検として、エアコンスイッチをONにした際にエンジンルームから「カチッ」という電磁クラッチの作動音が聞こえるか確認しましょう。この音が聞こえれば、コンプレッサー自体は作動しようとしているため、冷えない場合はガス不足の可能性が高いと判断できます。​
ガス漏れの点検には、蛍光剤を流し込んで使用した後、ブラックライトを当てて漏れ箇所を特定する方法があります。目視でわからない場合でも、この方法で確実に漏れ箇所を発見できます。建築現場で使用する軽トラの場合、粉塵や砂埃の多い環境での稼働が多いため、エアコンフィルターの後付けキットを装着することで、エバポレーターへのゴミの付着を防ぎ、腐食を予防できます。​
また、エアコンをつけた時にカビ臭いような嫌な臭いがする場合は、エバポレーターがかなり汚れているサインであり、早めの点検が推奨されます。修理費用を抑えるためには、「効きが悪い」と感じた段階で早めに整備工場に相談することが重要で、ガス不足の状態でエアコンを使い続けるとコンプレッサーの寿命を縮め、より深刻なトラブルにつながる可能性があります。建築業で使用する場合、夏の繁忙期に入る前の春先にエアコンの点検を行うことで、現場での急なトラブルを避けることができます。
参考)https://hiro7216.mydns.jp/blog/?p=5822

メンテナンス項目 実施時期 期待される効果 費用目安
エアコンガス補充 効きが悪いと感じた時 冷房性能の一時的な回復 3,000円~5,000円
蛍光剤による漏れ点検 定期的(年1回) ガス漏れ箇所の早期発見 5,000円~10,000円
エアコンフィルター装着 購入時または早期 エバポレーター腐食の予防 5,000円~10,000円
エバポレーター清掃 2~3年ごと 冷房効率の維持・臭い予防 15,000円~30,000円

建築業従事者の場合、車両は仕事の生命線であるため、予防保全の考え方が重要です。高額修理を避けるためには、しっかりと予防等を含めた修理をするか、予算の都合上でひとまず現状復帰できる程度の修理にするか、整備工場と相談して決めることができます。早めの対処が結果的に修理費用を抑えることにつながります。
参考)https://www.jfs1.com/shaken_77.html


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