消泡剤混和剤 コンクリート 泡影響 種類 使い方 選定注意点

消泡剤混和剤 コンクリート 泡影響 種類 使い方 選定注意点

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消泡剤混和剤 コンクリート 基本知識

消泡剤混和剤のポイント概要
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コンクリート中の泡の正体

なぜ練り混ぜ時に泡が発生し、どの泡を残してどの泡を消すべきかを整理します。

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消泡剤混和剤の基本メカニズム

シリコーン系などの成分がどのように泡膜を破り、空気量を調整するかを解説します。

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現場で失敗しない使い方

希釈倍率や添加タイミングの違いで何が変わるか、実務目線で整理します。

消泡剤混和剤 コンクリート中の泡と物性への影響


コンクリートに練り混ぜ時の機械的なかくはんや混和剤由来の界面活性成分が加わると、多量の気泡が巻き込まれます。これらの泡はサイズによって役割が異なり、微細で均一な気泡は凍結融解抵抗性の向上に寄与する一方、大径で不均一な泡はハチの巣状欠陥や表面のピンホール、強度低下の主因になります。
過剰な空気量は圧縮強度を大きく下げ、単位水量やワーカビリティのばらつきも招くため、AE剤や高性能AE減水剤と消泡剤混和剤のバランス設計が重要です。一方で、空気量を単純にゼロに近づければよいわけではなく、凍害リスクやブリーディングの増加につながるケースもあり、「必要な空気」と「邪魔な空気」を見極めて制御するのが設計・施工側の腕の見せどころです。
実務では空気量計の数値だけを追いがちですが、同じ空気量でも気泡径分布が異なると耐久性が大きく変わることが、気泡組織を評価した研究で報告されています。そのため、スランプやブリーディング状況、打設面の肌など「目で見える兆候」も合わせて、消泡剤混和剤の効き具合を評価していく視点が重要です。

消泡剤混和剤 種類 シリコーン系と有機系の特徴

消泡剤混和剤は大きくシリコーン系と有機系(界面活性剤系、ポリエーテル系、高級アルコール系など)に分類され、それぞれ発泡液へのなじみ方や持続性が異なります。シリコーン系は表面張力が低く、発泡液に溶け込みにくい性質を持つため、泡膜に素早く侵入して破泡しやすく、少量で強い消泡効果を発揮するのが特徴です。
シリコーン系消泡剤はさらにオイル型、オイルコンパウンド型、溶液型、エマルジョン型、自己乳化型などの形態に分かれ、油性か水性かなど対象となる発泡系に応じて使い分ける必要があります。一方、有機系消泡剤はシリコーン系に比べて穏やかな作用で、抑泡(泡を大きく成長させない)を主体にしたい場面や、シリコーンの影響を嫌う塗装・仕上げ材分野などで活用されます。
コンクリート用の粉末消泡剤は、流動化コンクリートやセルフレベリング材に混入され、大径気泡の除去と表面仕上がりの向上に特化した配合になっており、表面の光沢や緻密さを高める効果も報告されています。また、液体型のコンクリート消泡剤は、既存の高性能減水剤やAE剤と併用しやすいように水に良好に分散するよう設計されている製品も多く、混和剤タンクにまとめて混入できるタイプも登場しています。

消泡剤混和剤 希釈倍率 添加タイミングと空気量調整のコツ

市販の消泡剤混和剤は原液状態で強い効果を持つため、通常は500〜1000倍程度に水で希釈してから使用し、微調整しやすくすることが推奨されています。濃度が高すぎると局所的に強い消泡が起こり、気泡分布が不均一になるだけでなく、スランプの急激な変化や分離を招くことがあるため、試験練りで適切な希釈倍率と添加量を確認しておくことが重要です。
添加タイミングも空気量調整に大きく影響し、水分割練りの段階で消泡剤を先添加する方法、中添加、後添加する方法で、大径泡の除去効率や自己充填性が変わることが実験的に示されています。先添加すると練り混ぜ初期から大径泡が生成しにくくなり、後添加では既に発生した大径泡を集中的に潰すことができるため、狙いたい気泡径分布に応じて使い分けることが有効です。
また、AE剤や高性能AE減水剤との相性にも注意が必要で、同じ消泡剤混和剤でも、セメントの種類や粉体組成が変わると空気量への影響が大きく変動することが報告されています。特に空気連行・遅延効果を併せ持つ高性能減水剤と組み合わせる場合、消泡剤の入れ過ぎで必要な微細空気まで削ってしまい、凍害抵抗性や耐久性を損なうリスクがあるため、現場ごとに試験練りを行い、空気量と強度・耐久性のバランスを見極めることが求められます。

消泡剤混和剤 AE剤併用と気泡組織評価の実務ポイント

近年は高性能AE減水剤が一剤で流動性と空気連行性を持つケースが増え、その空気量制御のために消泡剤混和剤を併用する設計が一般的になっています。このとき、単に空気量の目標値に合わせて消泡剤を増減するだけでは不十分で、気泡径の分布や連行空気の安定性を意識した調整が重要です。
例えば、大径泡を選択的に除去して小径泡の比率を高めるように消泡剤を添加すると、自己充填性を保ちつつ、耐凍害性や耐久性を損なわないフレッシュコンクリートの気泡組織が得られることが研究で示されています。一方、消泡剤混和剤の選定を誤ると、AE剤の働き自体を殺してしまい、所定スランプは確保できても凍結融解試験で早期にスケーリングが発生するなど、目に見えにくい形で不具合が顕在化するおそれがあります。
実務で気泡組織まで逐一評価するのは難しいため、現場レベルでは以下のような兆候をチェックポイントとして活用すると有効です。
- 打設面に大きなブローホールが多い場合は、大径気泡の残存が疑われ、消泡剤増量や添加タイミング変更を検討する。
- 逆に表面が極端に緻密で、スランプが想定より低下している場合は、必要な微細空気まで消している可能性がある。
- 同一配合でポンプ圧送距離や締固め条件が変わった際に、空気量と表面状態の変化を記録し、次回以降の消泡剤混和剤の設定に生かす。

消泡剤混和剤 建築現場ならではの独自活用とトラブル未然防止

建築現場では、構造体コンクリートだけでなく、セルフレベリング材、無収縮グラウト、仕上げモルタルなど多様な材料を扱うため、消泡剤混和剤の「効きすぎ」が仕上げ品質に影響するケースもあります。例えば床仕上げ用セルフレベリング材では、表面ピンホール防止のために粉末消泡剤があらかじめ組み込まれていることが多く、現場側で別の消泡剤を二重に追加すると、流動性の過剰低下や分離、仕上げ後のひび割れにつながるリスクがあります。
一方で、近年増えている超高流動・自己充填コンクリートでは、見かけ上はよく流れていても、内部に大径泡が残存しやすく、コア抜き後に初めてハチの巣状欠陥に気づく事例も報告されています。このようなケースでは、消泡剤混和剤を「最後の保険」として使うのではなく、配合設計段階から流動性と消泡性をセットで検討し、ポンプ圧送条件や締固め方法と合わせてシミュレーションしておくことで、後戻りコストを大きく減らすことができます。
現場起点の独自の工夫としては、同じ配合でも「型枠条件」「打設高さ」「締固め機械の種類」に応じて、あえて消泡剤混和剤の使用量や種類を使い分け、打設ブロックごとの品質データを蓄積しておく方法があります。こうした地道なフィードバックを続けると、自社の標準配合に対して「この条件ならこの消泡剤と添加タイミングが鉄板」というノウハウが蓄積され、設計側と施工側のコミュニケーションもスムーズになります。
消泡剤の種類と基本的な使い方について、発泡液一般を対象に体系的に整理した解説。


ジュンツウネット21「消泡剤の種類と使い方」
コンクリート用消泡剤の役割やコンクリート中の泡と物性の関係を解説している参考資料。


Cabr「コンクリート消泡剤」製品解説ページ
化学混和剤と気泡組織、AE剤と消泡剤の併用などを扱った学会資料で、気泡径分布の考え方の参考になる情報。


前田建設工業技術研究所「化学混和剤および振動締固めが硬化コンクリート内部組織の形成に及ぼす影響」




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