ウッドワン枕棚寸法一覧と施工現場での選定ポイント

ウッドワン枕棚寸法一覧と現場施工ガイド

ウッドワン枕棚セット基本寸法規格表

ウッドワンの枕棚セットは、日本の住宅建築に最適化された精密な寸法体系で設計されています。基本的には910モジュールとメーターモジュールの2つの規格に分かれており、それぞれ異なる奥行設定を持っています。

 

910モジュール規格（奥行400mm）

• 3尺タイプ：950×400×50mm
• 4.5尺タイプ：1450×400×50mm
• 6尺タイプ：1950×400×50mm
• 9尺タイプ：2950×400×50mm

910モジュール規格（奥行600mm）

• 3尺タイプ：900×600×50mm
• 4.5尺タイプ：1360×600×50mm
• 6尺タイプ：1840×600×50mm
• 9尺タイプ：2790×600×50mm

メーターモジュール規格（奥行445mm）

• 3尺タイプ：775×445×50mm
• 4.5尺タイプ：1230×445×50mm
• 6尺タイプ：1685×445×50mm
• 9尺タイプ：2595×445×50mm

これらの寸法は、建築業界で標準的に使用される柱間隔に合わせて設計されており、無駄なカットを避けて経済的な施工を実現します。特にEcoサイズシリーズでは、現場でのカット作業を不要にすることで、施工時間の短縮とカットゴミの削減を両立しています。

 

ウッドワン枕棚モジュール別寸法比較と用途

建築現場では、間取りや用途に応じて適切なモジュールを選択することが重要です。910モジュールとメーターモジュールには、それぞれ異なる特徴と適用場面があります。

 

910モジュールの特徴
910モジュールは、日本の在来工法で最も一般的に使用される規格です。奥行400mmタイプは、一般的な押入れやクローゼットに最適で、軽衣料や小物の収納に向いています。一方、奥行600mmタイプは、厚手のコートやスーツケースなど、大型の収納物に対応できる設計となっています。

 

メーターモジュールの特徴
メーターモジュールは、より広い空間設計に対応した規格で、奥行445mmという中間的なサイズが特徴です。この寸法は、一般衣料から季節物まで幅広い収納ニーズに対応でき、特に2×4工法や鉄骨造の建物で採用されることが多くなっています。

 

材質バリエーション

• ホワイト柄（特殊樹脂シートタイプ）：最も汎用性が高く、メンテナンス性に優れる
• シナ柄（特殊樹脂シートタイプ）：木目調の美観を重視する場合に最適
• 無垢タイプ：高級感と自然な風合いを求める場合に選択

施工現場では、建物の構造体系と合わせてモジュールを選択し、収納する物品の特性に応じて奥行を決定することが、長期的な使い勝手を左右する重要なポイントとなります。

 

施工現場でのウッドワン枕棚サイズ選定方法

実際の施工現場では、図面上の寸法だけでなく、使用者のライフスタイルや収納物の特性を考慮した選定が求められます。ウッドワンの枕棚セットは、200kgの耐荷重を実現していますが、適切なサイズ選定により、さらに効率的な収納空間を創出できます。

 

間口2m超過時の補強要件
間口が2mを超える場合には、構造上の安全性を確保するため、以下の補強部材が必要になります。

• 中段設置時：束セット（別売品）による補強
• 枕棚設置時：枕棚用吊り金具（別売品）による補強

これらの補強部材は、長スパンでの「たわみ」を防止し、重量物の収納時でも安全性を保持する重要な役割を果たします。

 

設置環境別の選定指針
マンションの場合、梁の位置や天井高の制約から、標準的な規格サイズでの設置が困難な場合があります。このような状況では、フリーカット用の棚板を併用することで、現場の制約に柔軟に対応できます。

 

戸建住宅では、将来の生活変化を見越した選定が重要です。子供の成長に伴う収納ニーズの変化や、高齢期での使いやすさを考慮し、適切な高さと奥行の組み合わせを選択することで、長期間にわたって快適な収納空間を維持できます。

 

ウッドワン枕棚強度性能と耐荷重詳細分析

ウッドワンの枕棚セットが実現する200kgの耐荷重は、一般的な住宅用収納の中でも特に高い性能を誇ります。この高強度を実現しているのが、トライウッド基材の採用と独特の施工方式です。

 

トライウッド基材の構造特性
トライウッドは、3層構造の人工木材で、各層の木繊維方向を互い違いに配置することで、反りや割れを抑制しています。この構造により、従来の無垢材や合板と比較して、以下の優位性を実現しています。

• 湿度変化による寸法変化の抑制
• 長期間の荷重に対する耐久性向上
• 均一な強度分布による安全性確保

Vカット加工による一体成形効果
枕棚本体は、前框と棚板が一体化されたVカット加工により製造されています。この加工により、従来の組み立て式と比較して接合部の強度が向上し、局部的な応力集中を回避しています。

 

荷重分散メカニズム
3方の桟木に支持される構造により、荷重は均等に分散され、単点への過度な負荷を防止しています。この設計により、200kgの重量物を安全に支持できる一方で、日常的な軽荷重に対しては過剰品質とならない、バランスの取れた性能を実現しています。

 

実際の使用場面では、書籍類で約80-100kg、衣類で約30-50kg、寝具類で約20-40kg程度が一般的な収納重量となるため、200kgの耐荷重は十分な安全余裕を提供しています。

 

ウッドワン枕棚施工時の下地処理と補強部材要否判定

枕棚の長期的な性能維持には、適切な下地処理と補強部材の適用が不可欠です。特に、建物の構造や設置条件によって、標準仕様では対応できない場合の判定基準を理解することが重要です。

 

下地処理の重要ポイント
間柱・補強梁等の下地処理は、枕棚の荷重を建物躯体に確実に伝達するため不可欠です。特に以下の条件下では、念入りな下地確認が必要になります。

• 築年数の古い建物での既存下地の状態確認
• 軽量鉄骨造での取り付け金具の適合性確認
• 石膏ボード厚や下地材の材質確認

L字・コの字配置時の特殊要件
枕棚をL字やコの字型に配置する場合、コーナー部分での継ぎ目処理が美観と強度の両面で重要になります。この場合、L字コーナー&目地キャップの使用により、継ぎ目を目立ちにくくしながら、構造的な連続性を確保できます。

 

天井高と設置高さの関係
一般的な住宅の天井高2400-2700mmにおいて、枕棚の設置高さは使い勝手を大きく左右します。高すぎる設置は日常的なアクセス性を損ない、低すぎる設置は収納効率を悪化させます。最適な設置高さは、主たる使用者の身長から算出される手の届く範囲（通常1900-2100mm）を基準とした設定が推奨されます。

 

将来メンテナンスへの配慮
施工時には、将来的な部品交換や清掃作業を考慮した施工方法の選択も重要です。特に、化粧キャップ付ビスや隙間キャップなどの細部パーツは、経年劣化による交換需要が発生する可能性があるため、交換作業が容易な施工方法を採用することで、長期的なメンテナンス性を向上させることができます。