AE剤空気連行混和剤と空気量スランプ耐凍害性管理

AE剤空気連行混和剤と空気量スランプ耐凍害性管理

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AE剤空気連行混和剤と空気量

AE剤空気連行混和剤:現場で迷う3点を先に整理
目的は「泡を増やす」だけではない

微細で独立した気泡を連行し、施工性(ワーカビリティ)と耐凍害性を同時に底上げするのが本質です。

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管理対象は「空気量」+「空気の質」

同じ空気量でも、気泡の大きさや安定性で凍害抵抗やスケーリング挙動が変わるため、試験と運用が重要です。

⚠️
過剰空気は強度低下のリスク

不足は凍害リスク、過多は圧縮強度・仕上げ性の悪化につながるので、許容差込みで狙い値を設計します。

AE剤空気連行混和剤とは:ワーカビリティと耐凍害性

AE剤空気連行混和剤(AE剤)は、コンクリート中に「独立した微細な空気泡」を連行して、施工性(ワーカビリティ)や耐凍害性を改善する化学混和剤です。
空気泡が増えると、フレッシュ時は“ベアリング効果”のように流動が良くなり、打込み・締固めがやりやすくなるのが現場で最も体感しやすい効果です。
一方で、目的は単なる空気量の増加ではなく、凍結融解時の膨張圧を逃がす「逃げ場」として機能する微細気泡を安定して確保する点にあります。
・現場用の覚え方(ざっくり)
✅ 施工性:同じスランプでも“粘り”が変わる
✅ 耐久性:凍害(凍結融解)での劣化を抑える
⚠️ 強度:空気が増えすぎると強度低下側に働く(狙い過ぎ注意)

AE剤空気連行混和剤の空気量目標と許容差:4.5%±1.5%の考え方

空気量は、構造物の要求性能や環境条件(凍害など)を前提に設定し、規定では荷卸し時点の空気量を4.5%・許容差±1.5%として扱う運用が示される例があります。
この「±1.5%」は、現場の温度・運搬・材料ばらつきで空気量が動く現実を織り込んだ管理幅なので、狙い値の設定は“中央値で当てる”より“外れない運用”が重要になります。
また、AE剤(やAE減水剤等)を使うコンクリートの空気量の扱いは規格(JIS A 6204)でも性能評価項目として整理されており、試験方法(空気量試験など)を含めて規定されています。
・目標設定の実務ポイント
✅ 荷卸しで下限割れしない狙い(運搬で空気量ロスする想定)
✅ 上限超えを出さない添加・練混ぜ管理(強度・仕上げに影響)
✅ 同一現場でも「季節」で狙いを微調整(温度影響を受けるため)
参考)https://www.jstage.jst.go.jp/article/coj1975/26/3/26_24/_pdf

AE剤空気連行混和剤とスランプ:単位水量・減水剤との関係

混和剤の分類として、AE剤は「空気を連行して施工性や耐凍害性を改善するもの」として整理され、減水剤・AE減水剤・高性能AE減水剤などと併用・選定されます。
JIS A 6204では、AE減水剤は空気連行性能を持ちつつ、所要スランプを得るための単位水量を減少させる混和剤と定義され、高性能AE減水剤はさらに高い減水性とスランプ保持を持つとされています。
つまり「スランプを出したい→水を足す」ではなく、「必要なスランプを混和剤設計で出しつつ単位水量を抑え、耐久性も確保する」という発想がセットになります。
・スランプとAE剤で起きがちな誤解
⚠️ 「スランプが出た=良い空気が入った」ではない(気泡の質は別問題)
⚠️ 「空気量が合った=施工性が同じ」でもない(温度・砂率等でも粘性が変わる)
参考)https://www.jsce.or.jp/publication/contents/c_p130.pdf

✅ 空気量とスランプは“連動することがある”程度に捉え、両方測って管理するのが安全です。

AE剤空気連行混和剤の現場管理:温度・骨材・フライアッシュ未燃炭素

空気量は「管理が大切」であり、AE剤を用いたコンクリートでは、練上がり温度が高くなると空気量が減少する、といった影響要因が指摘されています。
また、骨材の影響やコンクリート温度の影響は、施工指針(高性能AE減水剤を用いたコンクリートの施工指針(案))でも検討項目として整理されており、材料・温度条件を一定に保つ意義が大きいことが読み取れます。
さらに“意外に効く落とし穴”がフライアッシュで、未燃炭素がAE剤を吸着して空気連行性が低下し、フレッシュ時の空気量が減る(=狙い空気量が取りづらい)ことが報告されています。
・フライアッシュ絡みでの実務的な注意点
✅ フライアッシュの性状(吸着性が高いほど)と混和量が増えるほど、空気量の減少が顕著になることが示されています。


参考)報告書 詳細情報 

✅ 対応策は“AE剤を増やす”一辺倒ではなく、気泡間隔係数を適切に調整するなど、耐凍害性を含めた配合設計の考え方が重要です。

⚠️ いつもの添加率が通用しない現場(材料が変わった時)ほど、荷卸し時の空気量と経時変化を必ず見るのが安全です。

参考:フライアッシュの未燃炭素がAE剤を吸着し、空気量が低下するメカニズムと配合設計上の示唆
報告書 詳細情報 

AE剤空気連行混和剤の独自視点:空気量“だけ”合わせる危険とスケーリング

AE剤の添加量が増すとスケーリング抵抗性が改善する効果が見られ、目標空気量を高めに設定する、または許容値の上限側で搬入する運用の示唆が報告されています。
同じ資料では、耐寒剤+AE剤と、AE減水剤+AE剤で確保される空気の間に“相違があることを示唆”する記述もあり、数値の空気量が同じでも、実際の劣化挙動が同じとは限らない可能性が示されています。
この観点は検索上位の一般解説では省略されがちですが、現場で「空気量は合格なのに表面が傷む」といった違和感が出た時、混和剤の組合せ・気泡の安定性・運搬中の空気量ロスをセットで疑うと原因切り分けが速くなります。
・“独自視点”としての実務アクション(空気量合格でも油断しない)
✅ 凍害・塩類・融雪剤など、劣化因子が強い現場は「空気量の合否」だけでなく、スケーリングの懸念も共有して配合・材料を決める
参考)https://www.hkd.mlit.go.jp/ky/jg/gijyutu/slo5pa000000fa2r-att/slo5pa000000fcff.pdf

✅ 混和剤が複合すると“どの成分が空気に効いたか”が見えにくいので、現場変更時は試験練り→運搬想定→荷卸し測定の流れを崩さないjsce+1​
⚠️ 仕上げ不良(気泡抜け/表面荒れ)が増えた場合、単純に消泡・増量に走らず、温度・材料変更(特に粉体)も同時に点検するjstage.jst+1​