


アンカーボルトの規格表は、先付けの基礎ボルト、建築構造用アンカーボルトセット、あと施工アンカーを分けて読みます。すべてをJIS B 1178の適合品として扱わず、設計図書と採用製品の適用規格を照合してください。
| 区分 | 規格・資料の確認先 | 主な確認項目 |
|---|---|---|
| 先付けの基礎ボルト | JIS B 1178と採用メーカーの図面 | 形状、材質、全長、ねじ長さ、曲げ部、定着条件 |
| 建築構造用ABR・ABM | JIS B 1220の構造用両ねじアンカーボルトセット資料 | 製品記号、軸部径、ねじ、ナット・座金、定着方法 |
| あと施工アンカー | 採用品番の寸法表・性能表・施工要領 | 穿孔径、埋込み、穿孔深さ、母材条件、施工方法 |
JIS規格の公差やサイズ範囲は、対象規格・製品区分を確認して適用します。建築用アンカーボルトメーカー協議会の定着板推奨寸法は、構造用アンカーボルトに使う定着板の表であり、L形・J形基礎ボルトの曲げ寸法ではありません。
規格表への入口:建築用アンカーボルトメーカー協議会「JIS規格・ABR/ABM規格表」。

下穴は、ねじの呼びだけでなく品番と施工方式で確認します。下表はサンコーテクノのオールアンカーCタイプ・ミリねじ・スチール製の6品番に限定した掲載例です。寸法の単位はmmで、埋込み長さと穿孔深さは別の項目です。
| 品番 | ねじの呼び | 全長L | ねじ長さℓ | 最大取付物厚 | 穿孔径 | 埋込み長さ | 穿孔深さ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| C-660 | M6 | 60 | 20 | 20 | 6.4 | 30 | 36以上 |
| C-850 | M8 | 50 | 20 | 5 | 8.5 | 35 | 43以上 |
| C-1060 | M10 | 60 | 25 | 6 | 10.5 | 40 | 50以上 |
| C-1270 | M12 | 70 | 25 | 6 | 12.7 | 50 | 62以上 |
| C-1610 | M16 | 100 | 40 | 20 | 17.0 | 60 | 76以上 |
| C-2013 | M20 | 130 | 50 | 25 | 21.5 | 80 | 100以上 |
施工は同社の穿孔・清掃・挿入と芯棒打込み・取付けの手順に従います。表の穿孔深さは掲載値で、清掃条件に応じた注記はメーカー資料で確認してください。取付物やモルタルを通して穿孔する場合も、その厚さを含む必要深さを照合します。
この表はインチねじや他タイプへ転用できません。ユニコン・セットアンカー等は採用型式の資料で確認し、全製品に共通する「±0.1mm」の施工公差は設定しません。接着系アンカーは、樹脂とボルトの指定組合せ、穿孔、孔内清掃、温度、養生条件まで別の取扱説明書で確認します。
寸法・施工方法の出典:サンコーテクノ「オールアンカー C/SC/316SC/C-Dタイプ」。

M12はメートルねじの呼び径12mm、W1/2はウィットねじの呼び径12.7mmを示します。近い径でも異なるねじであり、ボルトとナットを互換品として扱わないでください。
「4分」はW1/2に関連する現場の呼び方です。ヨンブという俗称だけで発注せず、ねじ記号、ピッチ、品番を確認します。
ねじの呼び径と穿孔径も別です。例えば上表のC-1270はM12ですが、穿孔径は12.7mmです。この孔径をW1/2の指定と読み替えず、採用品番の列を照合してください。

下表は石崎ボルトの基礎アンカーボルト資料にある、転造ねじJ形・L形の基準寸法例です。メーカー掲載値であり、すべての基礎ボルトに共通するJIS寸法表ではありません。単位はmmです。
| ねじの呼び | ピッチ | 軸部径φd1 | ねじ長さS | 内R寸法R | J形の戻し寸法l1 | L形の戻し寸法l1 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| M10 | 1.5 | 8.9 | 40 | 15 | 55 | 40 |
| M12 | 1.75 | 10.7 | 50 | 20 | 65 | 50 |
| M16 | 2.0 | 14.56 | 70 | 25 | 90 | 70 |
| M20 | 2.5 | 18.22 | 80 | 30 | 110 | 80 |
S・R・l1はメーカー図面の測定位置と対応させ、全長や埋込み長さと混同しないでください。上表の軸部径は転造ねじ製品の値です。切削ねじ製品やJIS B 1220のABR・ABMへ流用しません。
転造という加工方法だけで疲労強度を一律に保証したり、戻し寸法が短いことだけでL形を推奨したりせず、材質、全長、形状、定着条件と設計図を照合してください。
出典:石崎ボルト「基礎アンカーボルト・基準寸法表」(PDF)。

下表は、前掲のオールアンカーCタイプ6品番に対応する埋込み長さでの最大引張荷重と、メーカーが示す締付けトルクの目安です。最大引張荷重はコンクリート設計基準強度Fc=21N/mm²のカタログ値で、許容荷重や保証値ではありません。
| 品番 | ねじの呼び | 埋込み長さ(mm) | 最大引張荷重(kN) | 締付けトルクの目安(N・m) |
|---|---|---|---|---|
| C-660 | M6 | 30 | 3.9 | 4 |
| C-850 | M8 | 35 | 6.5 | 9 |
| C-1060 | M10 | 40 | 10.2 | 18 |
| C-1270 | M12 | 50 | 17.1 | 31 |
| C-1610 | M16 | 60 | 29.9 | 80 |
| C-2013 | M20 | 80 | 41.4 | 150 |
最大荷重に独自の安全率を掛けて施工可否を決めたり、Fcが24N/mm²以上なら掲載性能が保証されると判断したりしないでください。許容荷重、引張・せん断の条件、へりあき、アンカー間隔、母材厚さ・強度、埋込みと施工条件を設計資料で確認します。
締付け値は全アンカー共通ではありません。Cタイプは芯棒の打込みで施工する製品であり、ナットの締付けだけで定着完了とは扱いません。採用製品の手順に従い、トルクレンチを使用する際も、指定値と工具の管理状態を確認してください。先付け基礎ボルトやABR・ABMの締付管理には、この表を流用しません。
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