アスファルト防水プライマー材と下地処理と塗布量

アスファルト防水プライマー材と下地処理と塗布量

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アスファルト防水プライマー材と下地処理

アスファルト防水プライマー材の要点
🧱
下地処理が9割

清掃・乾燥・脆弱部除去(レイタンス等)が不足すると、プライマー性能を上げても密着不良は止まりにくい。

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塗布量と乾燥が品質

吸い込み・凹凸で必要量は変動。液だまりは乾燥不足の原因になり、工程間隔が空くと再処理が必要になる。

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溶剤・火気の管理

溶剤系は防爆・換気・保護具が必須。密閉空間や端部の滞留に注意し、SDSと法令に沿って運用する。

アスファルト防水プライマー材の役割と密着の仕組み


アスファルト防水プライマー材は、防水層と下地を「なじみよく密着」させる目的で最初に塗布する材料で、施工品質の初手を決める工程です。
アスファルト防水用プライマーは、ブローンアスファルトを溶剤で溶かした材料として説明されることが多く、下地側へ浸透・付着しつつ、防水層側との接着界面を作るイメージです。
現場で起きがちな「効いてる気がするから厚く塗る」「ムラが出たから後でならす」は、逆に液だまり→表面だけ膜→乾燥不足というトラブルへつながるため、塗り方は“均一・規定量・乾燥”が原則になります。
密着不良の主原因は、材料性能よりも下地側の状態(粉化、汚れ、含水、既存塗膜の脆弱部)に寄ることが多いです。


参考)https://aspdiv.jwma.or.jp/kenchiku/files/ark_shiyo-01.pdf

プライマーは「塗れば安心」ではなく、下地が受け入れられる状態に整って初めて意味が出ます。


参考)https://www.mlit.go.jp/gobuild/content/001879369.pdf

ここを理解しておくと、材料選定や工程管理の判断がブレにくくなり、職長・監督・元請への説明も通しやすくなります。

アスファルト防水プライマー材の下地処理:清掃・乾燥・レイタンス

アスファルト防水の標準的な考え方として、施工直前の下地は「十分に乾燥」「平坦」「浮き・レイタンス等の脆弱部や突起の除去」が求められます。
公共工事系の標準仕様書でも、下地の突起や脆弱層(レイタンス等)は除去する旨が明記されており、民間でもこのレベル感が“当たり前”の基準になります。
つまり、プライマー工程の前に「下地を作る工程」が完了していないと、後工程でどれだけ丁寧に貼っても、界面剥離・ふくれ・端部の口開きが起きやすくなります。
清掃は「見た目がきれい」ではなく、粉・泥・砂・ゴミ・ホコリ、脆弱塗膜を“完全に除去”する発想が必要です。


参考)https://www.saracenu.com/download/pdf/saracenu_asqv-a4.pdf

既存アスファルト防水の改修では特に、砂溜りや泥が残ると、プライマーが“下地”ではなく“汚れ”に接着してしまい、最終的に防水層ごと浮く原因になり得ます。

下地の乾燥不足は、密着低下だけでなく、はがれ・フクレの要因になるため、洗浄後は天候・気温に応じた乾燥時間の確保が重要です。


参考)防水工事のプライマーってなに|重要性と施工時の注意点を解説 …

あまり知られていない落とし穴として、「清掃不足」よりも「吸い込みムラ」が厄介なケースがあります。


参考)https://naruphalt.com/products/waterproof/images/naru01/naruphaltWP.pdf

下地がプライマーを吸い込みすぎると性能が出ないため、標準塗布量の厳守が強調されており、乾燥条件によっては塗布後に膨れが出る場合があるとも記載されています。

現場では、強い吸い込み下地に対して“1回で終わらせる”より、“吸い込みを見ながら回数を増やす”ほうが結果的に安定することがあります(ただし総量・乾燥は守る)。

参考:アスファルト防水の用語定義(プライマーの目的)と、施工直前の下地状態の標準(乾燥・レイタンス除去など)
アスファルトルーフィング工業会 標準仕様(PDF)

アスファルト防水プライマー材の塗布量・乾燥時間・工程間隔

塗布量の目安は製品・工法で変わりますが、例として「プライマー0.2kg/㎡」を明記した施工計画要領書があります。
同じく別資料では、専用プライマーの標準塗布量を「0.2~0.4kg/㎡」として示し、塗布量が少ないと十分な性能が得られない点を注意しています。
つまり、塗布量は“だいたいこのくらい”ではなく、材料設計の範囲(規定量)で初めて性能が成立する前提です。
乾燥時間は温度・湿度・通風・塗布量・下地状況で大きくブレるため、「標準乾燥時間は現場状況で左右される」という注意書きが一般的です。


参考)https://www.ozeki-chemical.co.jp/member/pdf_catalog/PARATEX.pdf

加えて、塗布量が多すぎて液だまりができると、表面に膜が張って乾燥不足になる恐れがある、という具体的なリスクも示されています。

「触って乾いている」だけで次工程へ進むと、内部溶剤が残って後からふくれ・しわ・接着不良に化けるので、工程間隔は現場条件に合わせて守るのが安全です。

さらに重要なのが“上塗可能時間=密着力が保たれる時間”という考え方で、時間が空いた場合は再度プライマーを塗布するよう促す解説もあります。


参考)「防水材がフクレてしまった!なんで?どうしたらよかったの(泣…

段取り変更・他職種干渉・天候待ちが多い現場ほど、この「工程間隔の管理」が品質差として出ます。

「当日施工を行う部分のみ塗布」という運用指針もあり、塗った面を放置しないのが実務上のセオリーです。


参考)https://www.etec-shokubai.co.jp/wp-content/uploads/2019/05/%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%83%AD%E3%82%B0-new.pdf

アスファルト防水プライマー材と雨・結露:再塗布判断

プライマー塗布後に降雨にあたった場合は再塗布する、という注意書きがメーカー資料に明記されています。
また、雨にあたってしまった場合は「十分に乾かして、再度プライマー」を推奨し、乾いて見えても密着力が弱くなる可能性に触れた解説もあります。
この手の判断は“経験”に寄りがちですが、メーカー側が明確に再塗布を求めているなら、それを品質基準として現場へ落とし込むほうが揉めにくいです。
結露も雨と同じで、「濡れたかどうか」より「界面に水が介在したか」がポイントです。

下地が湿っている状態で塗ると密着性低下やはがれ・フクレの原因になるため、洗浄後や夜間の冷え込み後は乾燥確認の手順(時間・含水・目視)を強める価値があります。

意外と盲点なのは、朝一の立上り・入隅・日陰で、表面だけ乾いて見えても端部に水分が残りやすいことなので、端部ほど“最後に確認して最初に塗る”くらいの意識が有効です。

参考:プライマー塗布後に雨に打たれた場合の再処理(再塗布)に関する注意が確認できる総合カタログ(該当記述あり)
サラセーヌ 総合カタログ(PDF)
参考)https://www.saracenu.com/download/pdf/saracenu-a4.pdf

アスファルト防水プライマー材の独自視点:SDSと換気・防爆・測定の段取り

溶剤系プライマーは、SDSで「防爆型の電気機器/換気装置/照明機器を使用」「火花を発生しない工具」「着火源から遠ざける」など、具体的な安全措置が列挙されています。
同じSDS内で、局所換気や呼吸用保護具(有機ガス用防毒マスク、密閉場所では送気マスク)なども示されており、施工管理の範囲が“塗る”以外にも広いことが分かります。
さらに、有機溶剤業務においては、作業場所へ局所排気装置等を設ける義務を定めた規定があり、現場の換気計画は「努力目標」ではなく実質的な必須要件になり得ます。
ここが独自視点として重要なのは、品質トラブル(密着不良・ふくれ)と安全トラブル(火気・中毒)が、実は同じ“乾燥・換気・滞留”の管理不備から同時に起きやすい点です。


参考)https://kashireki.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/05/primersds%E3%80%80.pdf

たとえば「早く乾かしたいからジェットヒーターを近づける」「暗いから仮設照明を追加する」といった判断が、溶剤蒸気の条件次第で危険側へ振れるため、SDSの注意事項を段取り会議で共有しておく価値があります。

“施工要領書で品質を守る”と同時に、“SDSと法令で安全を守る”をセットで運用できるチームほど、結果的に手戻りと事故が減り、工期が読みやすくなります。jaish+1​
参考:溶剤系アスファルトプライマーのSDS(防爆・換気・保護具・火気管理の具体が載る)
アスファルトプライマー SDS(PDF)
参考:有機溶剤業務の換気設備に関する条文(局所排気装置等)
安全衛生情報センター 有機溶剤中毒予防規則(設備)
参考)https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-2/hor1-2-21-2-0.htm




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