圧着ペンチ 使い方とサイズと端子

圧着ペンチ 使い方とサイズと端子

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圧着ペンチ 使い方 サイズ

圧着ペンチの「使い方」と「サイズ」を最短で整理
最重要は「電線サイズ ↔ 端子サイズ ↔ 工具」

端子の電線抱合範囲に合わせ、適正工具で圧着しないと、電線抜け・電線切れ・絶縁破れが起きやすい。

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使い方は「被覆ムキ → 仮押さえ → 最後まで握る」

芯線は圧着部を貫通、被覆は圧着部に入れない。ラチェットは途中解除しない。

⚠️
サイズ誤りは“やり直し不可”のトラブルを呼ぶ

抱合範囲以下は抜け、範囲以上は切れの原因。絶縁付端子を裸端子用工具で潰すと絶縁が裂けて露出・短絡につながる。

圧着ペンチ 使い方の手順と仮押さえ


圧着の基本は、作業順を固定して「毎回同じ品質」を出すことです。メーカー資料でも、圧着加工の流れは概ね「被覆をムキ、端子を歯口に仮押さえし、電線を挿入し、ラチェット解除まで握り切る」と整理されています。特にラチェット機構は“圧着不足を防止する目的”で付いているため、途中で外して握りを止める運用は避けるのが前提です。


手順を現場向けに噛み砕くと、次の並びが安全です(道具の種類は裸圧着端子/絶縁付端子/リングスリーブ等で変わります)。


・①被覆ムキ:端子ごとの指定寸法に合わせる(迷ったら短くしない)。


・②端子の向き確認:圧着方向を誤ると芯線が十分に圧着できず抜けの原因になります(歯口は2か所で高さ・幅が違うことがある)。


・③仮押さえ:端子を歯口に軽く保持してから電線を挿入する。


・④最後まで握る:ラチェットが解除されるまで握り切る(中途半端に戻さない)。


・⑤目視検査:端子のつぶれ方、芯線の入り、被覆の噛み込み、露出の有無を確認する。


意外に見落とされがちなのが「被覆ムキの良し悪し」です。芯線は圧着部を貫通していること、被覆が圧着部に入り込まないことが目安とされています。ここが崩れると、圧着が強く見えても“芯線ではなく被覆を潰しているだけ”になり、引張で抜けます。


参考:被覆ムキ寸法、仮押さえ、ラチェット運用、圧着方向の注意点(手順の根拠)
MISUMI 技術情報「圧着端子の基本」:圧着加工の手順(被覆ムキ→仮押さえ→ラチェット解除まで握る)、圧着方向・適正位置、事故例の説明

圧着ペンチ サイズと電線サイズと端子サイズ

「圧着ペンチのサイズ」という言い方は、現場では次の3つが混在します。ここを分けるだけでミスが激減します。


・電線サイズ(導体断面積mm²/sq、または導体径の表記)
・端子サイズ(適用電線範囲=電線抱合範囲、端子やスリーブの規格)
・工具サイズ(対応するダイス・歯口の刻印、適用端子サイズ)
まず、端子には使用できる電線サイズの範囲(電線抱合範囲)があり、範囲以下だと「電線抜け」、範囲以上だと「電線切れ」など事故の原因になる、と明確に注意されています。つまり、サイズ選びの結論は「一回り大きいから安心」ではなく、適用範囲に合わせて“適正”を選ぶのが安全です。


よく使う裸圧着端子・裸圧着スリーブの現場サイズは、1.25、2.0、3.5、5.5、8、14、22mm²あたりが代表的です。工具側もこのサイズ刻印(ダイス)に対応するモデルがあり、例えば裸端子用工具で5.5/8/14/22mm²対応といった形で明示されます。サイズの読み違い(電線はmm²、VVFは導体径、端子は抱合範囲、工具は刻印)を混ぜると、外見上はかしめられても規定強度が出ません。


「手元の端子がどの工具に対応するかわからない」ケースでは、端子メーカーごとの対応表を引ける資料があると判断が速いです。端子と工具は“ペア”という前提で、型番照合→適合ダイス→圧着条件まで落とし込みます。


参考:電線抱合範囲と事故(抜け・切れ)、端子と適正工具の関係
MISUMI 技術情報「圧着端子の基本」:電線抱合範囲の考え方と、端子種類ごとの適正工具の整理
参考:端子メーカー別の圧着工具対応表(型番照合の入口)
株式会社エンジニア:圧着工具の選定方法(端子メーカー別対応表への導線)

圧着ペンチ 使い方で失敗しない圧着方向と検査

圧着不良は「握りが弱い」より、向き・位置・組み合わせミスの比率が高い印象です。メーカーの注意点でも、圧着方向を誤ると心線が十分に圧着できず電線抜けの原因になる、適正な圧着位置は筒部(電線挿入部)の中心、といった“方向と位置”が強調されています。つまり、握力の問題に見えて、実は段取りの問題であることが多いわけです。


現場の目視検査は、最低限この4点を「合否」で見るとブレません。


・芯線の入り:芯線が圧着部を貫通している(短すぎない)。


・被覆の噛み込み:被覆が圧着部に入っていない(入ると芯線圧着が甘くなる)。


・圧着の位置:筒部の中心で潰れている(端に寄ると抜けやすい)。


・絶縁の状態:絶縁付端子は絶縁が裂けて金属が露出していない。


特に注意したい“事故に直結する失敗”が、絶縁付端子を不適正な工具で圧着して絶縁体が裂け、金属部が露出してショート原因になるパターンです。慣れた人ほど「とりあえず潰れるからOK」で進めがちなので、工具の刻印(用途)を確認するクセが、結果的に一番安い保険になります。


参考:圧着方向・適正位置・絶縁付端子の事故例
MISUMI 技術情報「圧着端子の基本」:圧着方向の注意、筒部中心での圧着、絶縁付端子を不適正工具で圧着した事故例

圧着ペンチ サイズの刻印とダイスの読み方

工具選びで最後に効くのが「刻印の読み方」と「ダイス(歯型)の意味」です。裸圧着端子・裸圧着スリーブ用の圧着工具は、対応する端子サイズ(mm²)が工具仕様として明示されており、5.5/8/14/22mm²対応のように“この範囲しか保証しない”という線引きがあります。現場では「端子サイズに合ったダイスで圧着する」が原則で、ここがズレると、締結できたように見えても保持力が落ちます。


また、サイズ刻印は「電線サイズそのもの」ではなく、あくまで“端子(スリーブ)側の適用サイズに対応した歯口”です。電線の太さが曖昧な場合は、端子側の適用表に立ち返るのが安全です(電線抱合範囲に適合しないと、抜け・切れが起きるため)。


太物導体や大型端子になると、手動油圧や電動油圧、圧着ヘッド+油圧ポンプが選択肢に入ります。ここまで来ると「ペンチ」の感覚で握って品質を作るのは難しく、工具システムとして圧着力を確保する方向に変わります。サイズが上がるほど“工具の種類選定”が品質の大半を決めます。


参考:裸端子用工具の適用サイズ例(5.5/8/14/22mm²)
株式会社ツノダ:TP-22(裸圧着端子・裸圧着スリーブ用)適用サイズの明示
参考:大型端子は油圧工具などで作業(工具種類の整理)
MISUMI 技術情報「圧着端子の基本」:大型圧着端子は手動油圧・電動油圧などを用いる旨

圧着ペンチ 使い方の独自視点と現場の段取り

検索上位が「手順」や「サイズ表」に寄りがちな一方で、施工品質を安定させる“段取り”は意外と語られません。圧着は、同じ工具でも「被覆ムキ寸法」「端子の仮押さえの仕方」「挿入の深さ」「圧着位置」が毎回ズレると、強度のバラつきが出ます。そこで、現場で再現性を上げる小技を、工具や材料を増やしすぎない範囲でまとめます。


おすすめは「作業を3点セットで固定」することです。


・端子:同一メーカー・同一品番で揃える(抱合範囲の表が読みやすい)。


・工具:端子用途に合う専用工具に固定(裸/絶縁/リングスリーブ等の混在を減らす)。


・検査:目視ポイントを固定(芯線貫通・被覆噛み込み・位置・露出)。


さらに、工具のラチェットを“品質ゲート”として扱うとミスが減ります。ラチェットは圧着不足を防止する目的で付く、という考え方に沿って、途中解除を禁止ルールにするだけで「忙しい時だけ不良が増える」現象を抑えやすいです。


最後に、圧着は歴史的にも「ハンダに頼らない接続」として普及してきた背景があります。つまり“潰しているだけ”に見えても、工業的に成立する再現性が前提の工法です。だからこそ、サイズと手順を守ることが最短の安全策になります。


参考:ラチェットは圧着不足防止、仮押さえの工程、圧着接続の歴史(意外と知られていない背景)
MISUMI 技術情報「圧着端子の基本」:ラチェットの目的、仮押さえ工程、圧着接続の歴史の記載




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