フリーパネル型枠寸法一覧と基礎工事での選び方ガイド

フリーパネル型枠寸法一覧と基礎工事での選び方ガイド

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フリーパネル型枠寸法一覧

フリーパネル型枠寸法規格の全体像
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高さバリエーション

H300~H900mmまで標準対応、特注で1000mmまで製作可能

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幅寸法シリーズ

6尺・4尺5寸・3尺・1尺5寸・中間寸法の5シリーズ展開

🔧
伸縮機能

現場での微調整が可能な伸縮パネル仕様も用意

フリーパネルの基本寸法規格一覧表

フリーパネル型枠の寸法規格は、建設現場の多様なニーズに対応するため体系的に整備されています11。基本となる寸法規格を以下の表にまとめました。

 

高さ規格一覧

  • H300mm:低い立ち上がり基礎用
  • H350mm:一般住宅基礎の標準高さ
  • H400mm:中層建築物基礎用
  • H450mm:ベタ基礎との一体打設用
  • H500mm:高基礎仕様用
  • H600mm:地下室・半地下構造用
  • H650mm:特殊基礎用
  • H700mm:深基礎構造用
  • H750mm:大型建築物基礎用
  • H800mm:工場・倉庫基礎用
  • H900mm:特大型構造物用

幅寸法シリーズ別規格

シリーズ名 基本寸法(mm) 内枠用寸法(mm) 用途
6尺 1820 1818 大型基礎の直線部
4尺5寸 1365 1363 中型基礎の標準
3尺 910 909 小型基礎・住宅用
1尺5寸 455 454 狭小部・調整用

この寸法体系により、現場の基礎設計に合わせた最適な型枠選択が可能になります。

 

高さ別フリーパネル型枠の選択基準と施工特徴

フリーパネル型枠の高さ選択は、建築物の用途と基礎設計に直結する重要な要素です。各高さ規格の適用基準と施工上の特徴を詳しく解説します。

 

低層住宅用(H300~H450mm)の特徴 🏠
H300~H450mmは一般住宅の基礎工事で最も多用される寸法帯です。H350mmは木造住宅の標準的な基礎高として広く採用されており、地上からの湿気遮断と通風確保に適した高さです。H300mmは床下空間を最小限に抑えたい場合や、敷地制限のある都市部住宅で選択されます。

 

中層建築用(H500~H650mm)の特徴 🏢
H500mm以上の規格は、RC造マンションや店舗併用住宅など、構造的により高い強度が求められる建築物で使用されます。この高さ帯では、型枠自体の剛性確保が重要になり、補強材の追加配置や支保工の強化が必要です。

 

特殊構造用(H700~H900mm)の特徴 🏭
H700mm以上の大型規格は、工場建築物や大型商業施設の基礎で使用されます。これらの寸法では、コンクリート打設時の側圧が大きくなるため、セパレーター間隔の調整や型枠の変形防止対策が特に重要になります。

 

高さ選択時の考慮点

  • 建築基準法の基礎高制限
  • 地盤の凍結深度
  • 床下換気の必要性
  • 配管・配線の取り回し空間
  • コンクリート打設時の作業性11

幅寸法シリーズ別の特徴と現場での使い分け方法

フリーパネル型枠の幅寸法シリーズは、基礎の平面形状と施工効率を左右する重要な要素です。各シリーズの特性と効果的な使い分け方法を解説します。

 

6尺シリーズ(1820mm)の活用法 📏
6尺シリーズは最も長い直線パネルで、大型建築物の長い直線部分で威力を発揮します。1回の設置で広範囲をカバーできるため、作業効率が大幅に向上します。ただし、重量が大きいため、2人以上での作業が推奨されます。

 

4尺5寸シリーズ(1365mm)の特徴 📐
4尺5寸シリーズは、住宅建築で最もバランスの取れた寸法として評価されています。1人でも取り扱い可能な重量でありながら、十分な施工効率を確保できます。一般的な住宅基礎の標準的な辺長に適合しやすく、汎用性が高いのが特徴です。

 

3尺シリーズ(910mm)の用途 📏
3尺シリーズは小回りが利く寸法で、狭小住宅や複雑な平面形状の基礎に適しています。取り回しが容易で、1人での作業が可能なため、人手不足の現場でも効率的に施工できます。

 

1尺5寸シリーズ(455mm)の活用場面 📐
1尺5寸シリーズは調整用パネルとしての役割が大きく、他のシリーズと組み合わせて端数寸法を調整する際に重宝します。狭い部分の施工や、設備配管との取り合い部分でも活用されます。

 

中間寸法シリーズの伸縮機能 🔧
伸縮機能付きの中間寸法シリーズは、現場での微調整に対応できる画期的な仕様です。

  • 102シリーズ:180~300mm調整可能
  • 200-②シリーズ:600~850mm調整可能
  • 500-②シリーズ:1500~1750mm調整可能

この伸縮機能により、設計寸法と現場実測値の誤差を柔軟に吸収できます。

 

フリーパネル伸縮機能付き型枠の寸法調整システム

フリーパネルの伸縮機能は、従来の型枠工事では困難だった現場での精密な寸法調整を可能にする革新的なシステムです。この機能の詳細な構造と効果的な活用方法を解説します。

 

伸縮機能の基本構造 ⚙️
伸縮パネルは、パネル本体と引き出し部分の二重構造になっています。引き出し部分をスライドさせることで、設定範囲内での寸法調整が可能です。重要なのは、伸縮止め金具(FS)の適切な使用で、レバーを90度起こすことでガタつきを防止し、コンクリートの漏れを完全に遮断します。

 

伸縮範囲と調整精度
各シリーズの伸縮範囲は以下の通りです。

  • 600-②:1818~2064mm(調整幅246mm)
  • 450-②:1363~1610mm(調整幅247mm)
  • 300-②:909~1154mm(調整幅245mm)
  • 200-②:600~850mm(調整幅250mm)
  • 150-②:454~700mm(調整幅246mm)
  • 102:180~300mm(調整幅120mm)

この調整精度により、1mm単位での微調整が可能になります。

 

内枠用・直線用両対応の切り替え機能 🔄
伸縮パネルの画期的な特徴は、引き出しの入れ替えにより内枠用と直線用の両方に対応できることです。これにより、現場での用途変更が容易になり、型枠部材の削減効果も期待できます。

 

実際の調整作業手順

  1. 現場実測値の確認
  2. 必要調整量の算出
  3. 伸縮パネルの調整
  4. 伸縮止め金具の設置
  5. レバー操作による固定

この手順により、熟練工でなくても精密な寸法調整が可能になります。

 

現場での型枠寸法計画と効率的活用の実践ポイント

フリーパネル型枠の真価は、現場での計画的な寸法設計と効率的な運用にあります。実際の施工現場で培われたノウハウを基に、実践的な活用ポイントを解説します。

 

寸法計画の立案手順 📋
効率的な型枠計画は、基礎伏図の詳細な分析から始まります11。まず、基礎の全周長を測定し、標準パネルの組み合わせで最大限カバーできる配置を検討します。この際、継手部分を最小限に抑えることで、施工精度と作業効率の両方を向上させられます。

 

パネル配置の最適化手法 🎯
30坪程度の住宅基礎では、以下の配置が効率的です。

  • 長辺:6尺シリーズ×2枚+調整用短尺パネル
  • 短辺:4尺5寸シリーズ×1枚+3尺シリーズ×1枚
  • コーナー部:専用コーナーパネルの活用

この配置により、3人体制で約2時間での組み立てが可能になります。

 

収納・運搬の効率化 📦
フリーパネルの優れた特徴の一つは、コンパクトな収納性です。30坪用セットが1坪の場所に収納可能で、2tトラックでの運搬も可能です。現場での仮置き計画も重要で、組み立て順序を考慮した配置により、作業効率が大幅に向上します。

 

品質管理のポイント
型枠の寸法精度は、完成後の基礎品質に直結します。重要な管理ポイントは。

  • セパレーター間隔の統一
  • 垂直精度の確保
  • コーナー部の直角精度
  • 天端レベルの調整

経済性の最大化策 💰
フリーパネルは半永久的な使用が可能で、コンパネと比較して手間は約1/4、剥離剤使用量は約1/5に削減できます。初期投資は大きいものの、使用回数が増えるほど単位面積あたりのコストは劇的に改善されます。

 

現場安全管理の要点 ⚠️
型枠作業における安全管理では、以下の点が重要です。

  • パネルの適切な仮置き
  • 2人作業での連携
  • 強風時の転倒防止対策
  • 足場との取り合い部の確認

これらの実践ポイントを押さえることで、フリーパネル型枠の性能を最大限に活用し、高品質で効率的な基礎工事が実現できます11。特に人手不足が深刻化する建設業界において、フリーパネルの活用は競争力向上の重要な要素となっています。

 

フリーパネル公式製品カタログ