石工事業の業種と建設業許可の取得要件を解説

石工事業の業種と建設業許可の取得要件を解説

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石工事業の業種と建設業許可の取得要件

石工事の許可なし請負は、500万円未満でも条件次第で違法になります。


📋 この記事のポイント3選
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石工事業とは何か

石工事業は建設業29業種のうちの一つ。石材の加工・積み・張りを行う工事が対象で、タイル工事や左官工事とは明確に区別されます。

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建設業許可の取得要件

専任技術者の配置・500万円以上の財産要件・経営業務管理責任者の存在など、複数の要件を同時に満たす必要があります。

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無許可営業のリスク

無許可で500万円以上の石工事を請け負った場合、3年以下の懲役または300万円以下の罰金という刑事罰の対象になります。


石工事業の業種区分と対象となる工事の種類


石工事業は、建設業法が定める29業種のひとつです。国土交通省の区分では「石工事業(ST)」という略称で管理されており、許可業種のコードとして使われています。


石工事業が対象とする工事は、石材(自然石・人工石を含む)を加工・積み上げ・貼り付ける工事全般です。具体的には、石積み工事・石張り工事・公園などの景石設置工事・御影石を使った外構工事などが該当します。石材という素材を扱っていれば必ず石工事業になる、というわけではありません。


つまり「素材」ではなく「工法と目的」で業種が決まるのが原則です。


たとえばタイルに見た目が似た石材を使っていても、仕上げの方法や工事の目的によってはタイル工事業(TC)に分類されることがあります。反対に、御影石を外構の床に張る工事は石工事業に分類されるのが一般的です。この境界線は現場では意外と曖昧になりがちで、誤った業種で許可を取得してしまうケースも存在します。


業種の判断に迷った場合は、各都道府県の建設業担当窓口や行政書士への相談が確実です。許可申請の段階で業種を誤ると、取り直しに時間とコストがかかります。これは痛いですね。








業種名 略称 主な工事例
石工事業 ST 石積み・石張り・景石設置
タイル工事業 TC タイル張り・陶磁器質仕上げ
左官工事業 PL モルタル・漆喰塗り


石工事業とよく混同される業種を上の表に示しました。現場での判断基準として「石材そのものを構造体または仕上げ材として積む・張る工事かどうか」を確認するのが最初のステップです。


石工事業の建設業許可が必要になる工事金額の基準

建設業許可が必要になるのは、原則として1件の請負金額が500万円(税込)以上の工事です。石工事業も例外ではなく、この基準が適用されます。


500万円というのは、たとえば御影石を使った外構リフォーム一式や、マンションエントランスの石張り工事などで十分に届く金額です。材料費を含めた請負金額で判定されるため、「施工費だけなら安い」という認識は危険です。


注意が必要なのは、同一の建設業者が同じ場所・同じ時期に複数の契約を結んだ場合、合算して金額が判定されるケースがある点です。意図的に契約を分割して500万円以下に抑えようとする行為(いわゆる「分割発注」)は、建設業法違反とみなされる可能性があります。


分割すれば許可不要になる、というのは誤った認識です。


無許可のまま500万円以上の石工事を請け負った場合、建設業法第47条により「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」が科せられます。法人の場合は両罰規定によって最大1億円の罰金が法人に科されることもあります。「知らなかった」は通じない世界です。


許可が必要かどうか判断に迷う金額帯(400万円〜600万円程度)の案件がある場合は、事前に都道府県の建設業課に相談することをおすすめします。窓口相談は無料で対応してくれるため、まず電話で確認するだけでリスクを大きく下げられます。


石工事業で専任技術者になるための資格と実務経験の条件

建設業許可を取得するには、営業所ごとに「専任技術者」を配置することが必須です。石工事業の専任技術者になるためには、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。



  • 🏅 1級建築施工管理技士(国家資格)

  • 🏅 2級建築施工管理技士(仕上げ)(国家資格)

  • 🏅 1級・2級土木施工管理技士(国家資格)

  • 📝 石工事業に関する10年以上の実務経験(学歴・資格なしの場合)

  • 📝 指定学科(土木工学・建築学など)卒業+3年または5年の実務経験


実務経験で専任技術者になる場合、10年という数字がひとつの壁になります。これは社会人キャリアとしておよそ「新卒入社から30歳前後」に相当する年数です。


実務経験の証明には、請負契約書・注文書・請求書・工事台帳などの書類が必要です。10年分の書類をすべて揃えるのは思った以上に手間がかかります。特に独立したばかりの方や、書類管理が不十分だった時期がある方は早めに書類の整理を始めることが重要です。


資格があれば大幅に時間を短縮できます。


2級建築施工管理技士(仕上げ)の試験は年1回実施されており、合格率はおよそ40〜50%台で推移しています(出典:一般財団法人建設業振興基金)。学科試験と実地試験に分かれており、石工事業の専任技術者を目指す場合は「仕上げ」の種別を選択することが条件です。


参考:建設業許可の専任技術者要件についての詳細(国土交通省)
国土交通省 建設業許可の手引き・専任技術者一覧


石工事業の建設業許可申請に必要な財産的要件と書類一覧

建設業許可には「財産的基礎または金銭的信用」の要件があります。一般建設業許可の場合、以下のいずれかを満たすことが求められます。



  • 💰 自己資本が500万円以上(純資産合計が500万円以上)

  • 💰 500万円以上の資金を調達できる金融機関の残高証明書を提出できること

  • 💰 直前5年間、許可を受けて継続して営業した実績があること


500万円という金額は、中小の石材業者にとって決して小さな数字ではありません。残高証明書で証明する場合、銀行の通帳残高ではなく「残高証明書」という正式な書類が必要です。この証明書は発行日から1ヶ月以内のものに限られるため、申請のタイミングに合わせて取得する必要があります。


書類を揃えるタイミングが原則です。


申請に必要な主な書類は以下のとおりです。



  • 📄 建設業許可申請書(様式第1号)

  • 📄 工事経歴書(様式第2号)

  • 📄 専任技術者の資格証明書または実務経験証明書

  • 📄 経営業務管理責任者の経歴書

  • 📄 財産的基礎の証明書類(残高証明書など)

  • 📄 定款・登記事項証明書(法人の場合)

  • 📄 納税証明書


申請書類は都道府県によって様式や添付書類が若干異なるため、提出先の窓口で最新の手引きを入手することが大切です。特に令和5年以降、押印廃止や電子申請の導入など手続きの変更が続いています。最新情報は各都道府県の建設業課のウェブサイトで確認してください。


参考:建設業許可申請様式・手引きの最新版
国土交通省 建設業許可申請書の様式等


石工事業者が見落としがちな「附帯工事」と業種追加の実務ポイント

石工事業の許可を取得していれば、石工事業に附帯するほかの業種の工事も「主たる工事に附帯する軽微な工事」として請け負うことができます。これが附帯工事の規定で、建設業法第4条に根拠があります。


たとえば石張り工事を請け負った現場で、石材の下地となるコンクリート均しが必要になった場合、左官工事業の許可がなくても軽微な範囲であれば施工できます。これは便利な規定です。


ただし「附帯工事」には条件があります。主たる工事と一体で施工することが必要で、附帯工事だけを単独で受注することはできません。また附帯工事の請負金額が主たる工事を上回る場合は、附帯工事とは認められないのが原則です。


附帯工事の範囲は思ったより狭いということですね。


石工事業を長く続けていくと、外構全体の設計や土木的な基礎工事まで依頼されるケースが増えてきます。そのタイミングで「とび・土工・コンクリート工事業」や「造園工事業」の業種追加を検討する事業者も多いです。業種追加の申請は、既存の許可と同じ都道府県窓口で行うことができ、新規申請よりも手続きが簡略化されている部分もあります。


業種追加を検討する際は、追加する業種の専任技術者要件を再確認することが先決です。現在いる従業員・役員の資格・経験が新たな業種の要件を満たしているかどうかを確認してから申請準備に入ると、無駄な書類作成を避けられます。


参考:建設業の業種区分・附帯工事の考え方
国土交通省 建設業許可事務ガイドライン(PDF)






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