jis 溶接記号 一覧 基本記号 補助記号

jis 溶接記号 一覧 基本記号 補助記号

記事内に広告を含む場合があります。

jis 溶接記号 一覧

jis 溶接記号 一覧:このページで分かること
📘
基本記号と補助記号の整理

JIS Z 3021の体系(基本記号・補助記号・寸法)を、図面を読む順番で噛み砕きます。

🧭
矢の側/反対側と基線のルール

「基線の上か下か」で溶接する側が変わる重要ポイントを、現場の誤読例と一緒に押さえます。

🔍
非破壊試験記号まで含めた実務視点

附属書JAのRT/UT/PT/MTなど、図面の尾に出る検査指定を「品質の言葉」として理解します。

jis 溶接記号 一覧:基本記号と組合せ記号


溶接記号の「中核」は、基線に添える基本記号です。JIS Z 3021では、I形開先溶接、V形開先溶接、レ形開先溶接、U形開先溶接、J形開先溶接、すみ肉溶接、プラグ溶接/スロット溶接、スポット溶接、シーム溶接、スタッド溶接、へり溶接、肉盛溶接、ステイク溶接などの基本記号が整理されています。
現場で「一覧」を探すときは、まず“継手の断面形状を何で表すか”=基本記号、という考え方に戻すと迷いにくいです。例えば、すみ肉溶接は直角二等辺三角形の形で、板の角に盛る溶接を直感的に示します。


参考)溶接記号一覧 読み方、書き方をわかりやすく解説|金属加工総合…

組合せ記号は、基本記号を組み合わせて“両側開先”などを表す考え方です。JIS Z 3021には、対称な両側突合せ溶接を示すために基本記号を基線の両側に記載するルールがあり、表2としてX形開先溶接、K形開先溶接、H形開先溶接、K形開先溶接+すみ肉溶接などが示されています。


参考)https://www.iwata-fa.jp/contents/assets/pdf/technicaldata/2022_tec_other_06.pdf

建築・鉄骨で頻出なのは、すみ肉溶接(連続/断続)と、突合せ溶接(I/V/レ/U/J)の読み分けです。特に「レ形開先」は開先を取る側の指定と絡むため、矢の折れ(折れ矢)までセットで理解しておくと、加工側の取り違えを抑えられます。

jis 溶接記号 一覧:補助記号(全周溶接・現場溶接・仕上げ)

補助記号は「追加情報」を載せるための記号で、溶接の形状・施工法などを示すものとして表3に整理されています。代表例として、表面形状(平ら・凸形・凹形・滑らかな止端仕上げ)、全周溶接、二点間溶接、現場溶接、仕上げ方法(チッピングC、グラインダG、切削M、研磨P)などがあります。
特に全周溶接記号は、矢と基線の交点に付ける小円(○)で、継手を回る連続した溶接を示すとされています。ここで重要なのは「連続」であり、始点と終点が同じでない場合は全周溶接記号ではなく二点間溶接記号を用いる、と明記されています。

意外と見落とされがちなのが「全周溶接記号を使ってはいけないケース」の注意です。JIS Z 3021では、溶接の種類や寸法が途中で変わる場合に全周溶接記号を使えないこと、さらに中空断面やスロット溶接の周溶接には用いないという注記があり、図面側の“簡略化”が品質事故につながるポイントになります。

現場溶接記号(旗のような記号)は、工場溶接との区別を図面上で明確にするために、矢と基線の交点に加えるとされ、記号の向き(基線の上方・右向き)まで規定されています。これがあるだけで段取り(搬入後に溶接するのか、工場で完結させるのか)が変わるため、製作側・施工側どちらにも効く情報です。

jis 溶接記号 一覧:矢の側・反対側と基線の読み方

溶接記号は、矢・基線・基本記号・補助記号・寸法・尾で構成される、とJIS Z 3021の用語定義にまとめられています。ここで“矢の側/反対側”は、記号の読み間違いが最も起きやすい論点です。
JIS Z 3021では、矢の側は「継手の矢尻の指している側」、反対側はその反対と定義し、継手の矢の側を溶接するとき基本記号は基線の下側に配置される、と明記しています。つまり、基線の上か下かは装飾ではなく「溶接する面」の指定そのものです。

実務でありがちな誤読は、T継手・重ね継手のすみ肉溶接で、図面を“雰囲気”で読み、上下の配置を気にしないケースです。基線の上下を取り違えると、裏側に回れない箇所に指示が出たり、外観要求のある側が無処理になったりするため、施工手順にも検査にも影響が出ます。

また、レ形開先やJ形開先など「どちらの部材に開先を取るか」を示す必要がある場合、矢を折って当該部材を示す(矢の折れ)というルールがあります。開先側の取り違えは“溶接そのもの”以前に加工不良を生むため、現場では「矢が折れている=開先側指定がある」と機械的にチェックする運用が有効です。

jis 溶接記号 一覧:溶接寸法(のど厚・脚長・断続溶接)

図面で指示の密度が上がるのが、溶接寸法の読み方です。JIS Z 3021では、断面寸法は基本記号の左側、公称長さは基本記号の右側に記載する、と原則が示されています。
すみ肉溶接は、寸法を「脚長」で示し基本記号の左側に記載する、とされ、公称のど厚で示す場合は寸法の前に添字aを付ける運用が規定されています。つまり“5”と書いてあるのが脚長なのか、a5でのど厚指定なのかで、要求が変わります。

断続溶接は、図面の読み間違いが致命傷になりやすい領域です。JIS Z 3021では、断続溶接の寸法は溶接要素の公称長さL、溶接の中心間隔P、溶接の個数nを基本記号の右側に記載する、としており、千鳥断続では基線を両側でずらして記載し、オフセットを指示する場合は尾などに指示するとされています。

「長さの記載がないときは継手全長にわたって溶接する」という規定も、現場の“都合解釈”を防ぐ重要ポイントです。特に建築の補強プレートやブラケットで、長さを省略すると全周や全長扱いになり、熱ひずみ・作業時間・塗装工程まで波及するため、設計側は省略の意味を意識しておくべきです。

jis 溶接記号 一覧:非破壊試験記号(附属書JA)という品質の暗号(独自視点)

検索上位の記事は「記号の読み方」に寄りがちですが、図面の運用で“後から効いてくる”のは、尾に入る補足指示です。JIS Z 3021では、尾に品質等級、溶接方法、溶接材料、溶接姿勢、その他の補足的指示を含められるとし、情報は斜線(/)で区切って列挙できるとしています。
さらにJIS Z 3021は附属書JAとして、溶接部の非破壊試験記号を規定しています。表JA.1には、放射線透過試験RT、超音波探傷試験UT、磁粉探傷試験MT、浸透探傷試験PT、目視試験VTなどが示され、記号の表示方法も「尾に表示」「基線を追加して表示」「溶接部に非破壊試験記号だけを表示」など複数ルートが定義されています。

ここが意外に重要なのは、NDTの指定が“検査会社の手配”にとどまらず、溶接姿勢・開先形状・裏当ての採否・仕上げ(Gなど)にまで、実質的な制約をかける点です。例えば、RT/UTの要求があるのに「現場溶接」で狭隘部、かつ「全周溶接」で補修アクセスがない、といった組合せは、施工後に品質が担保できず設計変更になりやすいので、図面を読む側は記号を“工程の前提条件”として捉える必要があります。

また、JIS Z 3021の附属書JAには、部分試験(抜取試験)や試験部分(面積)の指定方法など、単なる略号一覧以上のルールが含まれています。溶接記号を見て「RTって書いてあるから撮影する」ではなく、「どこを、どれだけ、どう指定しているか」まで読み取れると、検査計画と手戻りを大きく減らせます。

参考:JIS Z 3021本文(溶接記号の定義、基本記号、補助記号、寸法、矢の側/反対側、附属書JAの非破壊試験記号)
https://kikakurui.com/z3/Z3021-2016-01.html




JISハンドブック 17 圧力容器・ボイラ[用語/構造/附属品・部品・その他] (2025)