除湿機の種類とメリット選び方比較

除湿機の種類とメリット選び方比較

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除湿機の種類と特徴

除湿機の主な4つのタイプ
🌡️
コンプレッサー式

梅雨から夏場に高い除湿力を発揮。消費電力が少なく電気代を抑えられる

🔥
デシカント式

冬場でも除湿力が落ちない。軽量コンパクトで運転音が静か

ハイブリッド式

コンプレッサー式とデシカント式の良いとこ取り。一年中安定した除湿力

除湿機には主に4つのタイプがあり、それぞれ除湿の仕組みや得意な季節、電気代が大きく異なります。不動産従事者として物件の湿気対策を考える際、各方式の特性を理解することが重要です。コンプレッサー式、デシカント式、ハイブリッド式、ペルチェ式の4種類が市場に流通しており、使用環境や目的に応じて最適なタイプを選択することで効果的な除湿が可能になります。
参考)https://www.nojima.co.jp/support/koneta/157407/

除湿機のコンプレッサー式の仕組みとメリット

 

コンプレッサー式除湿機は、エアコンの除湿機能と同じ仕組みで動作し、湿気を含んだ空気を内部で冷却することで結露を発生させ、水滴としてタンクに回収する方式です。室温が高いほど空気中の水分を効率よく取り除けるため、梅雨や夏場は特に活躍します。
参考)https://www.2ndstreet.jp/2ndstyle/home-appliances/27491/

主なメリットとして、高温時の除湿能力が大きいことが挙げられます。湿気の多い梅雨や夏場に効果を発揮し、消費電力が少ないためデシカント式と比較して電気代を抑えられます。1時間あたりの電気代は約4〜12円程度で、1ヶ月の使用では約1,000〜3,000円と経済的です。
参考)https://www.toyotomi.jp/support/other/faq/post_1517

デメリットは、冬場のように気温が低い時期は除湿効率が落ちることと、コンプレッサーによる動作音がやや大きくなる傾向があることです。不動産物件で主に夏季の湿気対策を想定する場合、コンプレッサー式が最もコストパフォーマンスに優れた選択肢となります。
参考)https://kaden-no-tora.com/jh/

除湿機のデシカント式の特徴と適用シーン

デシカント式除湿機は、乾燥剤のデシカントに空気中の水分を吸い取らせて、ヒーターで暖めてから冷やし水にする仕組みです。この方式は、室温に左右されることなく高い除湿効果を保てるため、冬場の除湿に適しています。
参考)https://www.irisohyama.co.jp/plusoneday/electronics/227

最大の特徴は、気温が低い冬場でも除湿力が下がらないことです。コンプレッサーが内蔵されていない分、コンプレッサー式に比べて軽量で稼働音も小さいという利点があります。寒い季節の衣類乾燥や結露対策に向いており、一年を通して使用したい場合に適した選択肢です。
参考)https://yamazenbizcom.jp/ext/special-dehumidifier.html

一方で、ヒーターを使うため消費電力が高く、1時間あたりの電気代は約9〜16円、1ヶ月では約2,200〜3,800円程度になります。また、ヒーターの使用により室温が上昇しやすいため、夏場は暑く感じることがあるのがデメリットです。不動産物件で冬季の結露対策や、静音性を重視する寝室などでの使用を想定する場合に推奨されます。
参考)https://www.rentio.jp/matome/2024/01/desiccant-dehumidifier/

除湿機のハイブリッド式の特性と選び方

ハイブリッド式除湿機は、コンプレッサー式とデシカント式の2種類の方式を組み合わせ、一年中パワフルに除湿が可能な方式です。気温の影響を受けにくく、季節を問わず安定した除湿力を発揮するのが最大の特徴です。
参考)https://panasonic.jp/joshitsu/select.html

この方式は、夏場はコンプレッサー式、冬場はデシカント式と自動的に切り替えることで、常に最適な除湿性能を維持します。1時間あたりの電気代は約8〜21円、1ヶ月の使用で約2,000〜5,000円程度となります。省エネ性能に優れた最新モデルでは、従来品と比較して消費電力が約1/3になった製品もあります。
参考)https://www.yamada-denkiweb.com/media/28740/

デメリットとしては、本体価格が非常に高く、本体サイズが大きめになることが挙げられます。ただし、予算に余裕があり、季節を問わず常に高い性能を求める場合や、賃貸物件など長期的に湿気管理が必要な環境では、ハイブリッド式が最適な選択肢となります。除湿能力の選択では、部屋の広さに応じて1日あたり6〜8リットル以上の除湿能力を持つ機種を選ぶことが推奨されます。
参考)https://www.rentio.jp/matome/2023/12/hybrid-dehumidifier-recommend/

除湿機のペルチェ式の用途と限界

ペルチェ式除湿機は、ペルチェ素子という半導体部品を使用した除湿方式で、電流を流すと片面が冷却され、もう片面が発熱するという特殊な性質を利用します。空気中の湿気を凝縮して取り除く仕組みで、構造がシンプルなため小型化しやすい特徴があります。
参考)https://kadenzakki.com/eltier-dehumidifier-explained/

主なメリットは、軽量でコンパクト、運転音が静か、価格がリーズナブルという3点です。狭めのお部屋やクローゼット、寝室など、狭いスペースでの湿気・カビ対策に適しています。消費電力も60W程度と非常に少なく、電気代を抑えられるのも魅力です。
参考)https://pgservice1.tepco.co.jp/2022/02/01/dehumidifier/

しかし、除湿能力が非常に低いという大きなデメリットがあります。一般的に湿度の高い場所や広い部屋での使用には向いておらず、洗濯物の乾燥や室内の本格的な湿気対策のメインの除湿機としては不向きです。不動産物件では、下駄箱やクローゼットなど、ごく狭い空間のピンポイント除湿用として補助的に使用するのが現実的な活用方法といえます。
参考)https://kakaku.com/kaden/dehumidifier/guide_2165/

除湿機の種類選びで知っておくべき不動産物件特有の視点

不動産従事者として物件の湿気対策を提案する際、一般的な除湿機選びとは異なる独自の視点が必要です。賃貸物件では入居者の入れ替わりを考慮し、メンテナンスのしやすさや耐久性が重要な選択基準となります。
参考)https://www.kintetsu-re.co.jp/libook/detail/150

物件の構造による違いも考慮すべきポイントです。木造住宅は鉄筋コンクリート造と比較して湿気がこもりにくいため、除湿能力の目安が異なります。同じ除湿能力でも、木造では約15畳、鉄筋では約30畳と適用面積が倍近く違うケースもあります。
参考)https://kakaku.com/kaden/dehumidifier/ranking_2165/

マンション1階など湿気がたまりやすい物件では、除湿機単体ではなく24時間換気システム断熱材の追加・交換といったリフォーム対策と組み合わせることで、より効果的な湿気対策が実現します。特に築年数の経った物件では、除湿機の導入だけでなく、壁や天井に防湿層を設けることで内部結露を防ぎ、建材の腐敗や変形といった長期的な悪影響を抑えられます。​
また、購入物件の資産価値維持という観点では、連続排水機能を持つ除湿機の選択も重要です。ホースをつないで長時間運転できる機種は、空室期間中の湿気管理に役立ち、カビや結露による建物劣化を防止できます。除湿機の設置場所としては、壁や家具から15〜30cm以上離すことで効率的に湿気を集められるため、物件の間取りや家具配置も考慮した提案が求められます。​