金切りばさみ 種類 直刃 柳刃 エグリ刃 選び方

金切りばさみ 種類 直刃 柳刃 エグリ刃 選び方

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金切りばさみ 種類

金切りばさみ 種類の全体像
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刃の形状で大別

直刃・柳刃・エグリ刃を軸に考えると、用途の迷いが激減します。

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板厚の目安を確認

同じ「金切鋏」でもサイズで切断能力が変わるため、材料と厚みのセット確認が重要です。

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形状材は専用品が強い

波板切・角波板切などは“山に合わせて切る”前提の専用形状で、仕上がりとスピードに直結します。

金切りばさみ 種類 直刃 柳刃 エグリ刃の違い


金切りばさみ(板金ハサミ)は、刃の形状で「直刃・柳刃・エグリ刃」に分けて考えるのが基本です。ミスミの技術情報でも、直刃は平板の直線切り、柳刃は直線から曲がりまで万能、エグリ刃は丸く穴をあける用途に便利、と整理されています。現場の“どれ買う問題”は、まずこの3分類に戻すと判断が速くなります。
また、メーカー公式でも金切鋏の種類として直刃・柳刃・エグリ刃を挙げ、さらにトタン板の形状に応じて波板切や角波板切などがある、と明確に区別しています。つまり「刃の形状(作業の自由度)」と「材料形状(山に追従できるか)」の2軸で選ぶのが失敗しにくい考え方です。
直刃は“直線を速く・まっすぐ”が得意で、墨に沿わせて切る工程で強い一方、曲線で無理をすると切り口が暴れてバリや歪みの原因になりやすいです。柳刃は刃がわずかに曲がっていて、直線・緩い曲線の両方に対応しやすい「一本目の定番」になりやすいタイプです。エグリ刃は小径のRやくり抜き寄りの切り方に寄せた形で、ダクトの開口や役物周りの“攻め”の切断で真価が出ます。


金切りばさみ 種類 波板切 角波板切 プリント板切の使い分け

トタン板や外装材は平板だけでなく波形・角波など形があるため、専用の金切りばさみが用意されています。メーカー公式の分類でも、トタン板の形状に合わせて「波板切」「プリント板切」「角波板切」などがあるとされ、いずれも“山に合わせて切る”ことが前提の道具です。平板用(直刃・柳刃)で無理に波板を追うと、山を潰してしまったり、切断線がうねって納まりが悪くなったりします。
使い分けの目安はシンプルで、材料のプロファイル(山の形)に“刃先が乗るか”で決めます。波板切は波形の山に沿わせる前提なので、板の上でハサミが迷いにくく、切断スピードが上がります。角波板切は角波に合わせて逃げが取られているため、角の立った山でも噛み込みが起きにくく、切り口が崩れにくいのが利点です。プリント板切も同様に、特定形状を傷めず切ることに寄った“専用最適化”で、手戻り(切り直し・潰れ直し)を減らす投資になります。


「専用は贅沢」と見えがちですが、材料の山を潰すと、次工程の折り・ハゼ・ビス止めで余計な修正が発生します。板金は“切断の1手前”で勝負が決まる場面が多いので、形状材は専用品を持つほど、結果としてトータル工数が下がりやすいです。


金切りばさみ 種類 サイズと切断能力(板厚mm)目安

金切りばさみは「種類」だけでなく「サイズ」で切断できる板厚の目安が変わります。メーカー公式の目安では、金切鋏180mm/210mmはトタン板・ガルバリウム鋼板0.3mm、ステンレス板0.2mm、金切鋏240mmはトタン板・ガルバリウム鋼板0.5mm、ステンレス板0.3mm、金切鋏300mmはトタン板・ガルバリウム鋼板0.8mm、ステンレス板0.5mmと示されています。材料別に数値が分かれている点が重要で、「同じ厚みでも材質で難易度が違う」ことが表に出ています。
下の表は、現場でよく迷う「サイズ選定」を、公式の板厚目安の形でそのまま使えるように整理したものです(あくまで目安なので、硬質材・加工硬化・塗装・折り癖などで体感は変わります)。


























サイズ トタン板・ガルバリウム鋼板 ステンレス板 アルミ板
180mm 0.3mm目安 0.2mm目安 0.5mm目安
240mm 0.5mm目安 0.3mm目安 1.0mm目安
300mm 0.8mm目安 0.5mm目安 1.0mm目安

※上記の板厚目安は金鹿工具製作所の公開表を参照しています。
サイズを上げれば力は出しやすくなる一方、取り回しは落ちます。たとえば狭所や立ち上がり際は、能力ギリギリの大きい鋏より、少し薄い材料に合わせた中サイズの方が“狙った線を守れる”ことがあります。
意外に見落としがちなのが「同じ材質でも切断の向き・幅」で負荷が変わる点です。長手方向に切り裂くような作業は、刃先が常に材料を保持し続けるので重くなりやすく、板厚目安の上限付近だと急に失速します。現場の安全面でも、無理に握り込むほど手首・肘を痛めやすいので、板厚が読めないときはワンサイズ上の能力を確保する判断が無難です。


金切りばさみ 種類 選び方(直線・曲線・穴あけ)

選び方は「作業の主役が直線か、曲線か、穴あけか」を先に決めるとスッキリします。ミスミの整理どおり、直線中心なら直刃、直線から曲がりまで幅広くやるなら柳刃、丸い穴あけ・くり抜き寄りならエグリ刃、という割り切りが基本です。特に柳刃は“万能”として扱われやすく、1丁で現場を回すなら候補筆頭になります。
次に、材料形状が平板か、波板か、角波かを見て、形状材なら波板切・角波板切などに寄せます。メーカー公式でも波板切や角波板切が別カテゴリとして並んでおり、平板用と同列で語られていません。つまり、波・角波に平板鋏を当てるのは“代用”であり、精度と速度の両方で不利になりやすいです。


最後に、切断能力(板厚mm)とサイズを合わせます。公式表のように材質別の目安がある以上、「トタン0.5mmはOKでも、ステンレス0.5mmはサイズが必要」といった判断ができます。ここを曖昧にすると、切れ味が落ちたと誤解して研ぎや買い替えに走り、実は“能力不足で刃を痛めただけ”という遠回りになりがちです。


金切りばさみ 種類 独自視点:切断面の歪みと“逃がし”で選ぶ

検索上位では「直刃・柳刃・エグリ刃」の説明に寄りがちですが、実務で差が出るのは“切断面の歪み”のコントロールです。薄板は切る瞬間に材料が起き上がったり、切り終わりで材料がねじれたりして、次工程(折り・当て・重ね)の精度に影響します。結果として、切断のあとに手で戻す・当盤でならす・掴み直す、という地味な手戻りが増えます。
ここで効いてくるのが「刃の形状」と「材料の逃がし方」です。ミスミが示すように、柳刃は直線から曲がりまで万能に使えるため、材料を“無理に寝かせ続ける”より、自然な角度で追従させやすいのが強みになります。一方で、直刃は直線の追従性が高いので、長い直線を一定の姿勢で切り切ると、切断線が乱れにくく“仕上がりの見た目”が揃いやすいです。


さらに、波板切・角波板切のような専用品は、山に合わせて切る設計のため、材料を潰さずに逃がしやすいのが本質的メリットです(単に「切れる」ではなく「材料形状を保ったまま切れる」)。結果として、外装材の重ね・水返し・見付のラインが決まりやすく、施工後の見栄えにも直結します。材料の“戻し作業”は見積に乗りにくいのに工数を食うので、切断面の歪みを減らせる種類を優先する発想は、道具選びとしてかなり費用対効果が高いです。


用途別の種類と特徴(直刃・柳刃・エグリ刃、板金ハサミの選び方の根拠)
https://jp.misumi-ec.com/tech-info/categories/technical_data/td06/x0263.html
サイズ別・材質別の切断能力(板厚mm)目安と、波板切・角波板切など形状別ラインナップ
https://www.kaneshika-tool.co.jp/pages/25/




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