型枠寸法一覧
型枠寸法の基本情報
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標準規格サイズ
メタルフォーム、パネコート等の一般的な寸法規格
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用途別分類
構造物や施工箇所に応じた型枠の適切な選定方法
📋
管理ポイント
現場での型枠寸法管理と品質確保のチェック項目
メタルフォーム型枠の標準寸法と規格一覧
メタルフォームは組立・解体が簡単にできるコンクリート打設用鋼製型枠として、建築・土木工事で幅広く使用されています。標準的なメタルフォームの寸法規格は以下の通りです。
基本サイズ規格 📐
- 高さ:100mm、150mm、200mm、300mm
- 幅:1,800mm、1,500mm、1,200mm、1,000mm、900mm、600mm
- リプ高さ:55mm(標準)
具体的な製品例として、100×150シリーズでは以下の寸法展開があります。
- 100×150×1,800mm(重量12.4kg)
- 100×150×1,500mm(重量10.4kg)
- 100×150×1,200mm(重量8.4kg)
- 100×150×900mm(重量6.4kg)
- 100×150×600mm(重量4.4kg)
メタルフォームの特徴として、面板厚0.3mm、強度に優れた構造により支持材の節減が可能で、施工精度が高く平滑で美しい仕上がりが得られます。転用回数が多く経済的な点も現場での採用理由となっています。
コーナーフォーム寸法規格 🏗️
柱と壁、壁と梁、梁と床板などの入隅部分に使用するコーナーフォームの標準寸法。
- CF05(100×150):重量5.1kg~14.2kg
- CF55(150×150):重量5.1kg~14.2kg
- OCF(100×100):重量4.2kg~11.5kg
パネコート型枠のサイズ規格(二六版・三六版)
パネコートの寸法は尺貫法に基づく規格で統一されており、主に「二六版」と「三六版」の2つの標準サイズが使用されています。
標準サイズ規格 📏
- 二六版:600×1,800mm(2尺×6尺)
- 三六版:900×1,800mm(3尺×6尺)
これらの寸法は一尺が約303mm(正確には10/33m)の尺貫法に基づいており、より正確には606×1,818mmとなりますが、実用上は600×1,800mmで運用されています。
石膏ボードも同様の考え方で910×1,820mmの三六版規格で製造されており、建築業界全体で尺貫法の影響が残っていることがわかります。
施工時の配置考慮事項 🔄
パネコートの配置方向は最終的な見た目を考慮して決定します。
- 縦方向配置:継ぎ目が縦に並ぶパターン
- 横方向配置:継ぎ目が横に並ぶパターン
- 混合配置:構造物の形状に応じた組み合わせ
型枠計画時は、構造物の寸法とパネコートサイズの整合性を事前に検討し、無駄な切り欠きや継ぎ足しを最小限に抑える配置設計が重要です。
コンクリートブロック型枠の寸法仕様
型枠コンクリートブロックは、型枠として機能しながら最終的にはコンクリート構造物の一部となる特殊な型枠材料です。
隅形ブロック標準仕様 🧱
- 寸法:L390mm × H190mm × W150mm
- 重量:約12kg
- カラー:ナチュラル
この寸法は建築用コンクリートブロックの標準モジュールに準拠しており、一般的な住宅・商業建築での使用に適した設計となっています。
NPロック型枠ブロック規格 ⚖️
プレキャスト型枠ブロックの代表的な製品であるNPロックの寸法規格。
- 2t型(厚43型):430×250×30mm(実重量2.171t)
- 2t型(厚50型):500×250×100mm(実重量2.528t)
- 3t型:630×450×30mm(実重量3.222t)
- 4t型:500×300mm(実重量4.119t)
- 5t型:650×450mm(実重量5.336t)
- 6t型:750×550mm(実重量6.15t)
これらの型枠ブロックは公称トン数に応じて体積と型枠面積が設定されており、構造物の規模に応じた選定が可能です。
曲面用型枠(トンネルフォーム)の寸法対応表
曲面構造物の施工では、通常の平面型枠では対応できないため、専用の曲面用型枠が使用されます。
トンネルフォーム対応直径 🌉
面板の開き1.8mm以内を推奨とした場合の対応直径。
- T300:6,920~11,004mm
- T200:4,627~7,336mm
- T150:3,481~5,502mm
- T100:2,334~3,668mm
台形フォーム規格 △
断面の小さい曲面用。
- TR15(W100/2.2):1,808~2,502mm
- TR11(W100/3.0):1,438~1,836mm
フラットフォーム対応直径 📐
- MF300:18,443mm~
- MF200:12,332mm~
- MF150:9,277mm~
- MF100:6,221mm~
面板からリブにかけて1.5mmの段差があるため、連結すると多角形になる特徴があります。長さはいずれも1500mm統一となっており、施工計画時は継ぎ目処理を考慮した設計が必要です。
ハンチフォーム寸法 📊
ケーソン、暗渠、開渠、高架などのハンチ部用。
- HF1(1:1勾配)各種サイズ展開
- 長さ:600mm~1,500mm
- 重量:2.9kg~11.5kg
型枠選定時の寸法精度管理とチェックポイント
型枠の寸法管理は構造物の品質に直結するため、選定時から施工完了まで継続的なチェックが必要です11。
寸法精度管理の重要項目 ✅
- Dimensions(寸法):設計図との整合性確認
- Alignment(通り芯、配置):構造物の位置精度
- Plumb(垂直性):型枠の鉛直精度
- Level(水平性):水平基準面との整合
- Tolerance(許容誤差):施工精度基準の遵守
現場での実践的チェック方法 🔍
型枠組立時は以下の手順で寸法確認を実施。
- 事前確認段階
- 型枠材料の実寸法測定
- 変形・損傷箇所のチェック
- 組立図との寸法照合
- 組立中確認
- 仮組み時の寸法確認
- 継ぎ目部分の精度チェック
- 支保工との取り合い確認
- 完成検査
- 全体寸法の最終確認
- 垂直・水平精度の測定
- コンクリート打設前の最終点検
品質確保のための管理ポイント 📋
- Support/Prop/Shore(支持・支柱)の適切な配置
- Bracing(補強・筋交い)による変形防止
- Tie/Form tie(セパレーター)の適正間隔
- Joint(目地・継ぎ目)の処理精度
型枠の寸法管理では、材料の特性を理解した上で、施工段階に応じた段階的なチェック体制を構築することが、高品質なコンクリート構造物の実現につながります11。特に転用回数の多いメタルフォームでは、使用履歴による寸法変化も考慮した管理が重要です。