

組立図(ASSY図)は、複数部品の組み合わせを「製品全体として」表す図面で、現場・検査・据付・保全が同じ絵を見て会話できる状態を作るのが役割です。
そのため基本の見せ方は、正面図・平面図・側面図の3方向を中心にして、必要に応じて断面図や補助投影図を追加し、干渉や隠れ部の理解を助けます。
「部品図で全部わかるから組立図は不要」と考えると、搬入やレイアウト、メンテスペース確認のような“全体で効く情報”が欠けて、後工程で手戻りが起きやすくなります。
現場で強い組立図にするためのチェック観点は次のとおりです。
参考)https://jp.misumi-ec.com/tech-info/categories/machine_design/md06/c1501.html
参考)組立図の書き方
全体組立図の寸法記入の目的は、装置の代表寸法を示して概略寸法を理解し、搬入時のチェックやレイアウト情報に使えるようにすることです。
つまり、部品加工のための寸法を網羅するより「外形・最大・据付で困る寸法」を優先し、現場がメジャーで当てる場所が想像できる寸法の置き方に寄せます。
また開閉ドアなど可動部がある場合は、開口状態での全幅寸法も書いてメンテナンススペース確保に使える図面にするのが望ましいです。
寸法で迷いを減らす実務ルール(使えるものから採用)
参考)図面作成時の寸法表記の基本的なルール
組立図では、各部品に引出線を作り、先にバルーン(照合番号)を付けて部品を特定できるようにし、番号は主要部品から振るのが基本です。
さらに表題欄や部品表(BOM)には、部品番号・部品名称・材質・数量・質量などを記入し、バルーン番号と部品番号を一致させて「絵」と「一覧」を1対1でリンクさせます。
この対応関係が崩れると、部品の取り違え・数量ミス・手配ミスが連鎖するので、改版時ほど“番号整合の点検”が効きます。
部品表とバルーンで、現場のミスを減らすコツ
部品表・バルーンの参考(部品欄とバルーンの役割・項目例がわかる)
FreeCAD 組立図|部品欄・バルーン・組立指示の作成
サブユニット組立図では、組立状態の関係寸法をできるだけ多く記載するのが好ましい、とされています。
理由は単純で、サブユニット組立図の寸法指示値があると、サブユニットから部品図を作成した後に「部品図寸法の照査」を効率的に行えるためです。
全体組立図が“代表寸法中心”なのに対して、サブユニットは「積み上げ寸法」「取付基準からの距離」「機能上の基準面」など、ズレると不具合になる関係を強めに見せるのが実務で効きます。
サブユニットで入れておくと揉めにくい寸法・注記(例)
組立図は「正しい」だけでは足りず、出図後に関わる人(組立・検査・搬入・保全)が“それぞれ何を読み取りたいか”を想像して寸法やコメントを入れると品質が上がる、という現場目線の指摘があります。
この考え方をさらに一歩進めて、出図前に“誤解が起きたときのコストが高い順”に潰すチェックリストを持つと、設計変更や改版でもブレにくくなります。
特に、開口状態の外形やメンテスペースのように「据付現場で初めて発覚しやすい」項目を先に点検するだけで、クレーム予防として強いです。
出図前チェック(短時間で効く順)
規格の位置づけ(機械製図・部品図/組立図の規定があることがわかる)
JIS B 0001:2019 機械製図