
最大積載量とは、道路運送車両法に基づいて車両が安全に積載できる荷物の重量上限を指します。建築業界では資材や機材の運搬において、この基準を正確に把握することが必要不可欠です。車両の安全性確保と道路インフラ保護の観点から、最大積載量を超える荷物の積載は法的に禁止されています。
参考)【サイズ別一覧】トラックの最大積載量は?計算方法や荷積みの注…
建築現場では鉄筋、コンクリートブロック、建材など重量物の運搬が頻繁に行われるため、積載量の計算ミスは重大な法的リスクにつながります。適切な車両選択と積載計画により、工事効率の向上と法令遵守の両立が可能になります。
参考)トラック最大積載量一覧:積載量はどのように決まるのか? - …
最大積載量の算出には「車両総重量 - (車両重量 + 乗車定員×55kg)」という計算式を使用します。車両重量は燃料やオイルを含む車両本体の重量、車両総重量は法的に定められた最大重量限度を示します。
参考)トラックの積載量と重量の関係は?計算法や重量ごとの最大積載量…
具体的な計算例として、いすゞフォワード8トンクラスの平ボディ標準キャブでは、車両総重量7,995kg、車両重量(架装含む)3,735kg、乗車定員55kg×2名の条件下で、最大積載量4,150kgとなります。この計算プロセスを理解することで、現場での車両選択時に適切な判断が可能になります。
参考)【重量別】トラックの最大積載量の目安と計算方法、減トンのメリ…
建築業界で使用される主要車種の積載量基準は以下の通りです。
小型トラック(2~3t車)
中型トラック(4t車)
大型トラック(10t車以上)
参考)トラックの積載量とは?計算方法や小型・中型・大型の目安を紹介
最大積載量内であっても、軸重(車軸にかかる荷重)と輪荷重(1つのタイヤにかかる荷重)の制限により実際の積載可能量が制約される場合があります。一般道路では軸重10トン、輪荷重5トンが上限とされており、これらを超過すると過積載違反となります。
参考)https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/H004-2.pdf
建築現場では重量物を集中的に積載する場合が多いため、荷物の配置バランスに特別な注意が必要です。重い建材は車両中央かつ低い位置に配置し、軽い資材は上部に積むことで、軸重・輪荷重超過のリスクを回避できます。荷重分散技術により、同一積載量でも法的制限内での運搬が可能になります。
参考)荷物の積載とバランスの取り方|飯島聡志(UNZAN)
建築業者が過積載違反を起こした場合の罰則体系は極めて厳格です。
運転者への処罰(中型・大型トラック)
事業者への車両使用停止処分
これらの処分により建築工事の遅延や追加コスト発生のリスクがあるため、積載量管理の徹底が事業継続に直結します。
参考)過積載の罰則を表でわかりやすく解説