制震 減衰装置で建物守る高減衰ゴムとダンパーの技術解説

制震 減衰装置で建物守る高減衰ゴムとダンパーの技術解説

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制震 減衰装置の基礎知識と最新技術

制震 減衰装置で建物守る高減衰ゴムとダンパーの技術解説
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制震 減衰装置の種類と特徴

制震 減衰装置は、地震や風などの外力による建物の揺れを抑制し、構造体の損傷を防ぐために用いられる装置です。主なタイプには「高減衰ゴム」「油圧ダンパー」「粘性ダンパー」「摩擦ダンパー」などがあり、それぞれ吸収できるエネルギーや設置場所、コスト、メンテナンス性に違いがあります。高減衰ゴムは揺れを熱に変換して吸収し、繰り返しの揺れに強い特性を持ちます。油圧ダンパーは流体抵抗を利用して減衰力を発揮し、超高層建築や橋梁にも多く採用されています[3][5][6]。

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高減衰ゴム制震装置の原理と実例

高減衰ゴムを用いた制震装置は、ゴム内部の分子運動による摩擦で地震エネルギーを熱に変換し、建物の揺れ幅を大幅に低減します。住友ゴムの「MIRAIE」などは、住宅の基礎と強固に連結することで、最大95%の揺れ低減効果を実現しています。高減衰ゴムはビルや橋梁など大型構造物にも広く使われており、繰り返しの地震や余震にも強いことが特徴です[5]。

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油圧ダンパー・粘性ダンパーの仕組みと活用例

油圧ダンパーは、シリンダ内のオイルの流体抵抗を利用して振動エネルギーを吸収します。センクシアの「ハイビルダム」などは、筋違型や間柱型など多様なバリエーションがあり、超高層ビルや大規模施設での実績も豊富です。粘性ダンパーは、粘性体の抵抗力で減衰力を発揮し、温度依存性が小さいのがメリットです。増幅機構付き減衰装置(RDT)は、小型でも大きな減衰力を発揮し、既存建物の耐震改修にも適しています[3][4]。

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制震 減衰装置の選定ポイントと設計注意点

装置選定では、建物の構造形式や規模、設置スペース、コスト、メンテナンス性、耐久性、保証期間などを総合的に考慮する必要があります。例えば、木造住宅向けには取り付けが簡単でリフォームにも対応できる装置が人気であり、1本5分で設置できる製品や20年保証を謳うものも登場しています[1][2]。また、装置の配置自由度や、地震だけでなく風や交通振動にも対応できるかどうかも重要なポイントです。

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制震 減衰装置の新しい応用と今後の展望

近年では、制震 減衰装置の技術が住宅だけでなく、橋梁や産業機械、さらには複数建物を連結して振動を抑制する「連結型」など新しい応用分野へ広がっています。IoT技術と組み合わせて、地震時の挙動をリアルタイムでモニタリングし、装置の減衰性能を遠隔で調整するセミアクティブ制震やアクティブ制震の研究も進行中です[6]。今後は、より小型・高性能化しつつ、メンテナンスフリーや長寿命化を実現する製品開発が期待されています。

【参考リンク】
・住友ゴム「MIRAIE」公式サイト:高減衰ゴム制震装置の実大実験データや施工事例が豊富。住宅用制震技術の具体例に最適。

 

住友ゴム MIRAIE|住宅用制震ユニット
・センクシア「ハイビルダム」公式ページ:油圧式制震ダンパーの詳細仕様、設置例、耐久試験内容などが掲載。

 

センクシア ハイビルダム|油圧式制震ダンパー
・Wikipedia「制震」:制震の基本概念、分類、制震と耐震・免震との違い、各種ダンパーの技術解説。

 

Wikipedia 制震